2024年02月09日

ブルゴーニュセミナー行ってきました


先日、ブルゴーニュの生産者がプロモーション来日して開催されていましたセミナーに参加してきました

来てたのはムルソーのドメーヌ、ジェノ・ブーランジェールから4代目当主のギョーム・ラヴォレさん  ↓

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SNSより

優しい物腰の聡明な方だった

このドメーヌ、飲んだことある方どのくらいいるでしょう?
まだ日本ではそこまで知られていないのでは。

ジェノ・ブーランジェールのドメーヌはムルソーにありますが、作っているワインはシャンボル・ミュジニーからメルキュレまで30種類もあります
さらにマールまで作っています。

セミナーでも2種類のムルソーが試飲出来ましたが、2020年までの白ワインは全て売り切れ
もうすぐ21年が発売になるそうですが、値上がり&品薄は決定事項です


てんちょ、こちらのドメーヌは一度も扱ったことがなく、飲むのもこれが初めてでした。
取引先の扱いも最近なので余計に機会がありませんでした。

ジェノ・ブーランジェールは、初代のご夫妻の苗字を合わせてできた名前です

パリで薬局を経営していた夫妻が、ブルゴーニュでブドウ畑を手に入れてワインを作り、それを子や孫、その先の世代に残したいという思いで1974年にムルソーにやってきました。

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SNSより かっこいいシェ

初代のシャルル・アンリ・ジェノ氏と奥様のマリー・ブーランジェールさんはその時点で既にそこそこの年齢でしたので、10年余りで息子に代を譲っています。
2代目の息子さんも3代目のお孫さんも10年ほどで次に事業を渡していますので、創業50年ですでに4代目なのです。


4代目のギョームさんの境遇は、周りにある何代目かのドメーヌとは少し違っています

彼は蔵の3代目の娘さんと結婚した婿なんですが、それまでワインに関連した仕事は一切しておらず、ブドウ栽培もワイン醸造も全くの素人でした。
義父に夫婦で蔵を次いで欲しいと言われた彼は、ドメーヌを継ぐ決心をします。
ギョームさんはドメーヌでそれまで働いていた人と一緒に仕事をする傍らで、醸造学校へ通い、学問と実践を同時に進めたそうです。

この時、ギョームさんははっきりと、
それまでやってきた伝統を踏襲するのではなく、自分が理想とするワインを作ろう
と、まったくの0から新しくスタートしたそうです。

セミナー中にも「よく義父がそれを許してくれたと思う」という話がありましたが、フランス人は特に伝統にこだわりがあって、昔からやってることは変えたくない、という人が多いので、この発言はさもありなん、というところです

環境的にはヴォーヌ・ロマネのロベール・アルヌー(現アルヌー・ラショー)にも似ていますが、ラショーでも名称変更や栽培の転換はずっと後になってからの事ですので、いきなり「新しいことやりたい」←大賛成、とは中々ならないものなんでしょう

そして、それまで奥様もドメーヌにいるにはいたんですが、ほとんどワイン作りには関わっておらず、ギョームさんと一緒に0から始めたそうです。

若いうちからバランスが取れているが長熟できるワイン
を理想のワインとして、それを目指して畑は全てビオに転換
2018年にはすべての畑、22haでBIOの認証を取得しています

余談ですが、…この理想って、言うほど簡単じゃない

コートドールのドメーヌで22haを所有しているのは、家族経営ではかなり大きな規模になります
初代の目の付け所が良かったんでしょうし、歴代の当主が畑の拡大に尽力したんでしょうね

所有畑の拡大に関連しまして。
今現在、これだけワインの値段が上がった要因の一つに畑の高騰があります
コートドールのグランクリュはまず売りに出ませんし、出たとしても途方もない値段になるはずで、それが1級畑にも波及しています。
そのせいで税金も上がり、ドメーヌ経営にコスト増のマイナスをもたらしてる訳です

だから今、特級コルトン・シャルルマーニュや1級ムルソーなどをちゃんと持っているというのは、ドメーヌとって大きな強みになっています
(クロ・ド・ド・ヴージョやコルトンの赤もあります)

ジェノ・ブーランジェールには他と違うところがもう一つあります
それはムソーに在りながら、前述したとおりニュイからシャロネーズまで30ものアペラシオンを所有しているため、シャルドネとピノノワールが半分ずつある、というところです。

ですから、シャルドネだけ、ピノノワールだけに注力する訳にはいかず、どちらも同じようにスペシャリストである必要がある、という大変な-環境にあるんです
広く畑を管理することは、かなり大変で労力も気力も必要とされることです。
収穫のタイミングや、醸造の順番など効率よく作業を行うのは、誇張でなく神経をすり減らすことになるでしょう。



さて、試飲ワイン5つです

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いやー、白も赤も素晴らしいです
残念ながら白はもう買えませんが

マールも飲んでみたいわー

詳しい醸造については飛ばしますが、白も赤も新樽は10〜15%程度。
天然酵母で自然に任せた醸造をしています。

でも白の1級は樽の香りがすぐに分かりますね。
どちらの白ワインもボリュームのあるアロマが「おおっ」とすぐに感動できます

いい酸味があります、まだ若いですが今飲んでも辛(つら)くはない。
そこがコンセプトの「早くからバランスが取れている」って言うことでしょうか

赤ももう既に美味しい
めちゃくちゃいいアロマがあります

甘さが重なっているけど透明感があって重くない、こういうピノノワールはやっぱりブルゴーニュじゃないとできないかもしれません。
これが熟成してブケになったら、さぞ良い香りがするんでしょう

因みに、ジェノ・ブーランジェールではすべてのブドウを完全除梗しています
全房発酵もやってみたそうなんですが、思ったワインとは違ったのでやめたそうです。

そのせいかい、赤のジューシーさ、ピュアさは素晴らしい
除梗賛成、除梗万歳だわ〜


えー、ボーヌやヴォルネイ、ポマールといった赤ワインは今、人気の的とは言えません
こういうワインを飲みもしないで、ニュイのなんちゃらばっかりに目を向けてる、似非ブルゴーニュファンが多いからだろうなー
名前だけじゃなくて中身を吟味する飲み手になってほしいですね


特筆すべきことに、ここはヨンヌ県とオード県にを所有していて、2022年からそこの樫材で作った樽を使用しています。
森があるんだー
(樽の製作は樽会社に依頼しています)
「樽材の産地としては有名な場所ではない」とおっしゃるものの、自社で森を持ってる家族経営のドメーヌなんて聞いたことない
先見の明か、財力のなせる業か、どっちにしてもすごい


今、購入可能か赤ワインもごく僅か
21年も少ないので(値段も上がるだろうし)、購入するか迷うところ。
既にたーくさん、在庫あるし。

皆様にはとてもおすすめします
ジェノ・ブーランジェール、見ることあればぜひ挑戦してください〜




他にも、

22,23年の作柄について、これまで会った他社ドメーヌとは多少違う見解だった
温暖化について

など、いいお話が色々ありましたが、すんごく長くなるので割愛します。
いつかどこかでご紹介できれば。
















posted by cave MITSUKURA at 17:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする