雲一つない快晴の名古屋ですが、まだコートをクリーニングに出すのは先になりそうです

昨日、業界の試飲会に行ってきました。
良いブルゴーニュがあったので発注しようと、今朝見たら、在庫0

昨日、会場の営業さんの話では「そんなすぐにな無くならないです」だったのに。
嘘つき

ま、いいや。
よそで違うワインを買いましょう

今日は蔵出しのバックビンテージワインを紹介します

特価で買えた貴重なワインです


パオロ・スカヴィーノ

左から
ヴィーノ・ロッソ2022
バローロ ブリッコ・アンブロジオ2017
バローロ モンヴィリエーロ2014
バローロ リゼルヴァ ロッケ・デッラヌンツィアータ2015
イタリア、ピエモンテ州の赤ワインです

バローロファンでパオロ・スカヴィーノを知らない人はいないでしょう。
珍しいバックビンテージが入荷してきて喜んでいたら、昨日ご当主エンリコさんの訃報を知りました

バローロボーイズの一人で、モダンバローロのトップ生産者のパオロ・スカヴィーノ。
その名声を築いた功労者です。
ご冥福をお祈りいたします。
王のワインであり、ワインの王と言われ知名度は大変高い高級ワインであったバローロですが、70年代には品質に疑問を持たれ、人気に陰りが出ます

正直、言われるほど美味しくない、っていうワインだったと思います

それを憂いた若手の生産者が新しい取り組みを始めてバローロを復活させます

それがモダンバローロを作った、バローロボーイズと呼ばれる数名です。
(当時でもそこまで若いわけじゃないんですけど)
パオロ・スカヴィーノ
クレリコ
エリオ・アルターレ
ルチアーノ・サンドローネ
ここまでは異論のある人はいないでしょう。
が、あとは誰?
これが意外とはっきりしなくて謎ですね

ヴォエルツィオ
マンゾーニ
パルッソ
ピラ
…どうなんでしょう?
バローロを作るネッビオーロというブドウは、晩熟で霧の出る季節にならないと収穫できないため、イタリア語の霧=ネッビオをその名前の起源にしているといわれています。
黒ブドウとしてはニュートラルな性質で、醸造で様々なスタイルに挙げることが可能な一方で、タンニンだけが突出して強いので扱いが難しいのです。
しかも、ピエモンテでしか育たないといわれるくらい栽培が難しく、適応できる土地が非常に限られているナーバスで厄介なブドウです。
抽出の進んだリッチなワインを作ろうとすると、渋さが同時に強くなってしまい、真っ黒で飲みづらいワインになってしまうのです

そこで、パオロ・スカヴィーノではロータリー・ファーメンテーターを導入し、色を出すけれども種の渋さを抑えることに成功します。
MLFや熟成に一部、バリック(小樽)を使用し、樽の風味が程よくついた複雑な香りになったことも高評価を得ます

今では当然のように使われてるこれらの醸造法、最初に採用されたときには非常に画期的な出来事でした

エンリコさんは完全主義者と言われるほどの緻密な管理で、栽培・醸造・熟成・瓶詰まで一切手を抜かず、妥協のないワイン作りをしていたスカヴィーノ

どのクリュでも素晴らしい香りと味わいです。
ワインだけでも十分美味しいですが、やはり食卓にあって食事と合わせて100点になるような伝統的なイタリアワインでもあります。
↑ これが非常に尊敬できる姿勢ですね

個人的にはすごく賛成です〜
パオロ・スカヴィーノの代表的な畑と言えば、
ブリック・デル・フィアスク
だと思います

90年代の初めにこれがアメリカで大うけして、世界的に大人気になりました

カンヌビ
ロッケ・デッラヌンツィアータ(これは良い年だけの生産です)
と、他にも評価の高い畑があります。
当時、すでにバローロのクリュ(単一区画)は114も認定されており、すべて覚えるのは大変

バローロはバローロ村とその周辺の4つの村にわたって畑が広がっています。
パオロ・スカヴィーノはその真ん中、カステリオーネ・ファレット村にあります。
1921年創業で所有する畑は30ha、家族経営のドメーヌとしては大きいですね


HPより
いい畑ばっかり

HPには創業の1921年から2017年まですべてのヴィンテージについての記載があります

是非続きも載せてほしい。
ヴィーノ・ロッソは若木のネッビオーロとそのほかの土着品種を用いたブレンドです。
ネッビオーロ40%、ドルチェット20%。バルベーラ20%
発酵も熟成もステンレスタンクです。
生き生きしたフレッシュなワインです

あとの3つはバローロなので全てネッビオーロ100%です。
他のクリュも色々とあったんですが、全ては買えず

特価なのでお買い得ですよ

くー。自分でも飲みたい

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