2024年03月18日

父と息子のワイン


昨日までコート要らないくらいの暖かさだったのに、また今日は冬の空気にもどってますね
しかも寒風強すぎ…


もう年度末、早いですねー
棚卸もあるので仕入しないようにしてるつもりですが、どうもそうなってないような



今日はこのワインを紹介します

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リンデス・デ・レメリュリ ヴィニェードス・デ・ラバスティーダ2016

スペイン、リオハの赤ワインです

2016年が特価で入荷してきました

皆様、レメリュリの名前をご存じでしょうか?
テルモ・ロドリゲスという人の名前はどうでしょう?

この方 ↓

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テラヴェールHPより拝借

「スペインワインの革命児」などと紹介されていますね
この方は、スペインワインのトップ産地であるリオハ地区の名門ワイナリー、レメリュリに1962年に生まれた期待の長男です。
小さなころからブドウ栽培やワイン醸造が身近にあり、いずれは父親の跡を継いでレメリュリの当主となるべく成長した彼。

ボルドー大学の醸造家に進学し、卒業後はコス・デストゥルネル、ジャン・ルイ・ジャーヴ、トレヴァロンと著名なフランスワイナリーで修行したのち、89年に実家のリオハに帰りました。
しかし、最新&流行のワイン作りを経験してきた彼と父親は意見が合わずに対立してしまい、結局94年にテルモは実家を出奔

ボルドー大学時代に知り合ったパートナー、パブロ氏と一緒に自分のワイナリーを立ち上げて独立しちゃいました
スペインにしかない独自性を重視する彼は、「スペインならでは」の土地やブドウを探してワイン作りを始め、それがとても評価されて名声が広がっていきました。

シャンパーニュのアンドレ・クルエの当主のジャン・フランソワも友達だって言ってましたね
考えとか似てるかも。

最初に手掛けたのはナヴァーラ郊外の古木のガルナッチャが残るサダという村。
その後、トロ、リベラ・デル・デュエロと耕作放棄されたような古木がある土地へ進出、いろんなワインを作っています
そうした成功は実家の父親の耳にも届いていたはず。

2010年に二人は和解して、テルモはリオハに戻ってきました

うーん、…なんだか、どっちの意見もわかる気がする

若い息子が世界を見て来て「このままじゃいけない、変えよう」というのと、
父親が伝統を守っていて「若い奴はすぐに流行に流れてイカン」という感じ。

少し前のブルゴーニュのセミナーで、ジェノ・ブーランジェールの娘婿さんが「全く新しい取り組みにも義父は何も言わず許してくれたのは幸運だった」と語っていましたが、変革には軋轢も付き物です


と、そんなテルモ・ロドリゲスが作るリオハの赤

リオハ・アラベサにあるラバスティーダ村の契約農家さんのブドウを使っています。
平均樹齢40年のテンプラニーリョ、ガルナッチャとグラシアーノをブレンドしています
熟成にはフレンチオークを使用、10か月熟成です。

リオハらしい、ドライな赤です。
フルボディの表記ですが、日本人が想像する果実味豊富な濃さとは少し違うかも
紫の濃い色ですが、食事に合わせるようなワインです
こういう「らしさ」は個人的にとても好きです。

16年ヴィンテージで既にいい飲み頃になっています
とてもお手頃価格なので、気軽にお試しいただけます〜











posted by cave MITSUKURA at 15:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする