2024年06月08日

自由な白、ボルドーの未来模索か


今日も眩しいくらいの晴れです
昨日は風が強くて、出勤してきたら入り口が葉っぱだらけ

スペインのペネデスで大規模なの被害があったそうですが、今年はシャブリに続いてカバもピンチか



今日はちょっとだけ珍しい?ワインを紹介します

テルトル・ブラン.jfif

シャトー・デュ・テルトル ブラン2018

フランス、ボルドーの辛口白ワインです。

シャトー・デュ・テルトルはメドック5級格付けのシャトーで、ACマルゴーですが、名前だけでも知ってる方は多いと思います

アルサックの丘の上にあるこの控えめなシャトーの畑は、珍しいことに一か所に固まっています。
これはボルドーでは滅多にない事です

長い歴史を持つテルトルですが、1990年代の初めまではすっかり忘れられた存在でした。
ACマルゴーの格付けシャトーが正直なところ、「残念」な状態だったのはよく知られてることですね
所有者も何度か変わっています。
現在シャトーは3級のジスクールと同じ経営になっていますが、21年に売却されて以降はどうなっているのか、いまいち不明

…HPもタイトルページしかない



そんなテルトルが作る白ワイン。

メドックは赤ワインしかその名を名乗れませんが、格付けシャトーの多くで白ワインが作られています

1級マルゴー → パヴィヨン・ブラン
2級コス・デストゥルネル → コス・デストゥルネル・ブラン セカンドのレ・パゴの白もあります
3級ラクランジュ → レザルム・ド・ラグランジュ 
5級ランシュ・バージュ → ブラン・ド・ランシュ・バージュ 人気で高くなりました…

他にもいーっぱいありますね…

先述の通り、こういう白ワインは「メドック」とは呼べませんので、大抵がボルドーシュペリュールになっています
あるいは、単にボルドーブランか。

しかし、今日の白ワインは、ヴァン・ド・フランスです
つまりテーブルワインなのです。

何故かというと、ボルドーを名乗る為のブドウ品種の規定から外れているからなのです

ボルドー・ブランは、
ソーヴィニヨンブラン
ソーヴィニヨングリ
セミヨン
ミュスカデル

を主体としなければなりません。

補助的品種として30%以下のブレンドで、
メルロー・ブラン(何これ??)
コロンバール
ユニ・ブラン
(すんませんけど、これが沢山入ってるワインで良い味の物ってないですね
もアリ。
新しい規定で、アルバリーニョ、ロウレイロも補助品種に認められています。



今日のワインのセパージュは、
グロ・マンサン
シャルドネ
ソーヴィニヨンブラン
ヴィオニエ

です

「ボルドーの枠に囚われない」って書いてありますけど、全くそうですね
やりたい放題、万歳〜

発酵の最初はステンレスタンクを使い、後半に樽に移して発酵を続けます。
トノー(という樽の呼び名です、900リットル)と、バリック(こちらも樽の名前、225リットル、4つでトノー1個分)を併用して熟成しています。

熟成中に、週1回の頻度でバトナージュしてます

大丈夫なの…

バトナージュとはタンクや樽で熟成中の白ワインにコクを出すために、沈んだ澱をかき混ぜることを指します
ですが、やりすぎるとワインが空気に触れすぎて「熟成前酸化=プレモックス」を起こしてしまい、寿命の短い、香りを失ったワインになるので要注意です
2000年代初めのブルゴーニュでよく見られた現象で、今はバトナージュを多用する生産者はほとんどいません

コクのあるシャルドネは美味しいのですが、やりすぎ禁物なのです
ですから、週一のバトナージュは危険じゃないんだろうか、と思った次第です。

今日のワインもまだ飲んでいませんので、そこら辺の事は分かりません
ごめんなすって。

面白い品種使ってるなーと思いまして。
買ってみました

外観は結構黄色い、濃いめの黄金色してますね。

19日の試飲会に出そうかな
色んなワインが飲めるので、遊びに来て下さい〜














posted by cave MITSUKURA at 17:21| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする