2024年09月11日

フランス古典ワインに感動


あと10日もしたら秋分の日とは信じがたい、名古屋は夏のままです
歩いていて汗が出るけど、これは暑さのせいか、はたまた更年期だからか
とにかく暑い。



昨日、今日と業界の試飲会に行ってきました。
毎回何か新しい発見があって、ためになります

昨日は大阪
名古屋と同じくものすごく蒸し暑かったです。

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会場は去年と同じ、淀川が一望できる高層階(こちらは側面なので見えませんが)

大阪では厳選された高級ワインだけの試飲で、高額ワインなだけに流石のクォリティでした
値上がりのせいもあって、簡単に買えないのが悲しいところ

一番の感動はこちらでした ↓
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ヒューゲル リースリング・シェルハマー2014

フランス、アルザスの白ワインです
リースリング100%

35200円税込みもするー
ちなみに2012で30800円でした

このワインを飲んだことがある方は、なかなかのワイン通でしょう


ヒューゲルはコルマールから車で北へ30分くらい、リクヴィルという町で1639年創業の超老舗ドメーヌです

現代13代目(14代目もいます)の家族経営で、非常に長い歴史があります。
リクヴィルには他にも有名ドメーヌがあります、アルザスワイン産地でも重要な町の一つ。
てんちょ、車で通過しただけなので、ちゃんと訪問したい。

リクヴィルはここ ↓

ヒューゲル.png

たまにですが、
「ブログを読んでも理解できない事が多い」「地理感がつかめない」と言われることがあります。
どうしてもワインの基礎知識がなかったり、地名を知らないとチンプンカンプンになってしまう事があるでしょう。
そこは頑張って、としか言いようがありませんが

出来るだけ分かりやすい表現で書くように気を付けます。

ずーっと引くと、ここがヒューゲルのある場所です ↓

ヒューゲル1.png
フランスでもかなり東、ラインラントと呼ばれる地域です



ミツクラの店頭では現在は一番安価なジョンティしかありませんが、コスパの非常に良いワインで人気があります ↓

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ジョンティとは、エデルツヴィッカーというジャンルのワインで、複数の品種を混ぜたデイリーワインのことです。
アルザスで日常用に広く親しまれたワインで、気取らないお手軽なワインとして食卓のお供だった存在です。
これを昔はジョンティと呼んでいたそうで、ヒューゲルではその名前を復活させて使っています

シルヴァーナー&ピノブラン、ピノグリ、ゲヴェルツトラミナー、リースリング、ミュスカと色んなブドウが入っています。
年によって多少印象が違い、その都度支配的な香りがあったりなかったり、それもまた面白いところです。
酸味が強すぎないので、和食に合わせるのも容易で、夏はよく冷やして楽しむこともできます

税込み2000円以下で買える貴重なアルザスです
(しかし、それもいつまで続くかなぁ



今日紹介するシェルハマーは、ヒューゲルで最も重要な畑です
2007年からこの区画のリースリングだけを使い、単一ワインとして生産を始めました。

ドメーヌがあるリクヴィルのすぐ北隣りにあるグランクリュ・シュネンブルグの中にある区画の名前です。

シュネンブルグ.png
アルザスワイン委員会より

シュネンブルグの丘は、南を向いた斜面でリースリングに最適な保水性の高い白い土壌でできています。
若いうちは固く鉱物的な香りがしますが、年数を経ることで華やかでフローラルな複雑性が出て来る不思議な畑でもあります

…最近のアルザス・リースリングは、一番若い2022や2023ヴィンテージでさえも「ブケ」がしちゃって、あーぁと思うことが多い

リースリングというブドウはアロマティックな品種で、若いうちはブドウ由来のフローラルな香り(控えめなクチナシやユリ、ジャスミン)フルーティな香り(白桃や青りんご)を持つのが本来の姿なんですが、最近は暑さのせいか、このアロマがほとんどない

代わりに熟成香(ブケ)である石油の香りがしちゃって、ゴムみたいなのも多い
こればっかり香ってるのは、個人的に苦手。

最近ワインを飲み始めた人はこの石油香がリースリングのアロマだと思ってるようで、それは違うんだよー
この傾向はドイツでも多くなってます

そういう訳で、たまにフルーティな香りのリースリングに出会うと、めっちゃくちゃ嬉しいのです
ヒューゲルのリースリング・シェルハマーはそういうワインです

10年経って、ようやくほどけた感じ、若々しい香りですが奥が深い、いい余韻です。
10年経ってるとは思えないです。

中身が詰まってます、いろんな香りと味わいが湧き出てきて、複雑ってこういうことだよね、って思います。
飲み飽きすることは絶対にないであろう、非常に優れた1本です。

アルザスの本領発揮、間違いなくトップの1本です
こういうワインを経験することはとっても大事だと思います。

香りと味は保証します
間違いなく美味しいリースリングです

そりゃ、このお値段ですからね(涙)
…もう少し、お値打ちだったら最高なのに
取り寄せますのでお申し付けください。



もう一つの試飲会は名古屋。
こちらはカジュアルなワインが中心ですが、いいワインがありました
写真がない、撮ったつもりが残ってませんでした
早速注文してみますので、届いたら紹介します〜









posted by cave MITSUKURA at 14:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする