2024年10月25日

特別なシャンパーニュです


2025年まであと68日らしいですが、秋の雰囲気が全くありませんー
昼間だけなら半そででもいいくらい。
日差しも強いし。



今日はシャンパーニュを紹介します
メゾンは有名ですが、これを知ってる人はいますか??

リナタンジュ.jfif

アンリオ リナタンデュ シャルドネ グランクリュ2018

アンリオは有名ですね。

アンリオ.png
googleマップより

ランスのメゾンで、1808年創業です
老舗です。

それ以前のアンリオ一家はシャンパーニュの隣のロレーヌの出身で、ランスへやってきて衣料品を扱う商売を始めたのが17世紀の半ばの事です。
扱う商品にワインが加わり、だんだんそれが主体になっていき、畑を持つようになります。
シャンパーニュメゾンを興したのは未亡人のアポリーヌ夫人です、若くして夫を亡くした彼女は伯父や一族の助けを借りてシャンパーニュの生産を始めたのです。

シャンパーニュって、ボランジェの未亡人、クリコの未亡人、ポメリー未亡人など、沢山の女性が活躍しています
裕福な生まれでも、多くの女性が窮屈なドレスを着て、部屋にこもって刺繍でもしてればいいと見なされていた時代に、こういう行動力があって、またそれに従う家族や従業員がいたっていうのは、驚きですね

ランスで創業のアンリオは当初、モンターニュ・ド・ランスの畑を所有し、ピノノワールを多く扱っていましたが、3代目がコート・デ・ブランの女性と結婚したことによりシャルドネの畑も加わり、ピノノワールとシャルドネを融合したアンリオのスタイルが確立されたそうです

アンリオは20世紀に入って、ボーヌのブシャールP&F、シャブリのウィリアム・フェーブルを傘下に入れていましたが、2022年にシャトー・ラトゥールのオーナーが持つアルテミスに過半数に株式を売却、ブシャール、ウィリアム・フェーブルとは袂を分かつことになりました。
さらに、翌年、アンリオはシャンパーニュ最大の協同組合のニコラ・フィアットの傘下に加わり、現在に至っています。

アンリオの独自性には変わりない、とはいうものの、最近は巨大メゾンの買収のニュースが多くて複雑な気持ちになりますね…
絶対に値下がりはしないし、扱う窓口も変わるでしょうし
嬉しくはない。


現在のアンリオでは3つのラインナップを設けてシャンパーニュを生産しています

一番ベーシックなのが、キュヴェ・シナチュールと呼ばれるレンジで、
ブリュット・スーヴェランNV
ロゼNV
ブラン・ド・ブランNV

の3つがあります

次が、キュヴェ・エクセプショネルと呼ばれるクラスでヴィンテージがこれに相当します。
ミレジメ
ミレジメ・ロゼ
エメラ

の3つです。

最高のクラスになるのが、ラレテ(英語のレア、希少品の意味です)です。
リナタンデュ(今日のシャンパーニュはこれです)
キューヴ38
メモワール
(てんちょ、これ見たことがありません)

どれも希少で、生産も少ないのでいつでも買えるわけではありません


今日のリナタンデュは、2016年に初めて生産されたグランクリュのブラン・ド・ブランで、2018年は2作目に当たります
アンリオのラインナップでは最新のキュベです。

L'INATTENDUE=リナタンデュとは「予期せず」と言う意味です。

ブドウの成長や熟度、収穫は毎年予想通りにいくとは全く言えません
常に与えられたものでベストを尽くし、その年で最も最高の区画のシャルドネを選んで作られているのがこのシャンパーニュなのです

ですから、同じブラン・ド・ブランとはいっても、2016年と2018年では使っている畑が異なっています。
2016年はアヴィーズ
2018年はシュウイイ

製法の情報があんまりありませんねぇ

長い瓶熟でかなり柔らかい口当たりですが、しっかり中身が詰まっていて長熟です
てんちょ、シャルドネのシャンパーニュがあんまり好きではないんですが、これは美味しいと思いました

エメラやキューヴ38と比べて、お値打ちですし(と言っても手軽ではない)
化粧箱入りなので贈答品にも良し

限定生産でかなり少ないので、手に入る時に是非飲んでみてください〜







posted by cave MITSUKURA at 16:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする