2024年12月08日

黄金色の泡


今朝は寒かったですねー
名古屋は快晴で、こんなの寒いうちに入らないって言う地域の方もいるとは思いますが


今日はこれを紹介します

アヤラ2.jpg

アヤラ A18 ブラン・ド・ブラン2018

シャンパーニュです。
写真はアヤラのSNSより拝借(以下全て同様)

店頭に箱入りでありますが、こっちの方が写真の質が高いので。

アヤラは知ってる方が多いと思います
グランクリュ・アイにある老舗のメゾン(ネゴシアン)です

アヤラ1.jpg
ボランジェに似てる

創業は1860年、創始者はスペイン、バスクの貴族出身のエドモン・アヤラです
19世紀までの創業のメゾンは20程ありますが、その内の多くがドイツ系なのに対して、アヤラはスペイン系とやや珍しい出自です。
(エドモンは帰化しており、フランス人ではあったのですが)

その為、20世紀においてイギリス・スペインの両王室の御用達となった唯一のシャンパーニュです
コネがあった訳ですね。


アヤラは現在でも独立系の家族経営の数少ないメゾンの一つです。
今はボランジェの傘下になっていますが、経営についてボランジェとのバランスを図るようなことは一切ないそうです

そーなんですね。
てんちょはてっきり、守備範囲を分けてるのかと思ってましたよ


アヤラの創業当時のシャンパーニュは甘口が普通だったのですが、イギリスの顧客から食事に合うようなもっと辛口のシャンパーニュを要望されます。
そこで、辛口好みのイギリス人に合わせたシャンパーニュを作ることになり、1865年にドサージュ20グラムの辛口を発売します

これが大当たりしまして、現在の様にシャンパーニュは辛口が主流になっていきました

…現在では20グラムのドサージュしたら十分甘口なんですが(今の規定ではセックとなります)、どれだけ甘いのが標準だったんでしょうね
甘いものがなかった時代の贅沢品です。

 
アヤラは醸造から熟成までの全てをアイのメゾンで行うハンドメイドのシャンパーニュメーカーです
年産は約100万本、30人の従業員がいて、その内の15名が醸造に携わっています。
所有する70の区画と買いブドウのキュヴェを管理し、多様性に富んだテロワールを統合して常にベストのシャンパーニュを作るべく尽力しています。
醸造家のノウハウの結晶です。

さらに所有畑の70%以上がシャルドネの畑だけあって、シャルドネのスペシャリストなのです。

アヤラはそのピュアさ、精度の高さを常に意識しており、少ないドサージュで済むような長い瓶熟を行っています
温暖化でブドウの成熟度が上がってきているので、一層ドサージュが不要になってるそうですが。


さて、今日のシャンパーニュは、2018年のシャルドネ100%のヴィンテージシャンパーニュです

良年のみの生産で最高のブラン・ド・ブランを目指して作られました。

A18は、アヤラのAとヴィンテージの18を合わせたロゴ?です。
2018年は日照に恵まれた当たり年で、質・量ともに十分で造るのが容易に思えるほどのいいブドウが取れたそうです。
瓶熟に6年かけていますが、まだ熟成の途上です

「当たり年のシャンパーニュは若いうちからバランスが良くて、それが持続する」
と先日のセミナーで来日したCEOのアドリアン・ムフラールさんが言ってました ↓

アラヤ.jpg

近年の当たり年は、
2012
2013
2016
2018
2019
で、
「2019年は今からお金を貯めておいて是非買うべき」とおっしゃっていました
温暖化で当たり年が多いかな。


今日のシャンパーニュは、ものすごくいい香りがします
甘く砂糖菓子の様な香りと、香ばしさ、柑橘のフルーツ感が混ざってとても複雑です。
色んな香りが湧いてきて、すごくボリュームがあります

あー、こりゃいいね
って思いました

味わいは優しいアタックで刺激は柔らかいですが、はっきりした酸があり、引き締まっています。
この辺りがまだ若いのだろうと思いますが、味も非常に洗練されています。
ドサージュ5グラムのエクストラブリュットですが、これでちょうどいい感じです。

てんちょ、シャンパーニュはシャルドネよりも断然ピノノワールなんですが、
これは美味しいと思います
最近、良いブラン・ド・ブランを飲ませてもらう機会に恵まれて、シャルドネもいいなぁ…なんてね

BOX入りで1万ちょっと、これはヴィンテージシャンパーニュとしては破格です

プレゼントにも最適。
こういうのを持ち寄りに持って行けばセンスの良さが光る事間違いなし

シャンパーニュファンは飲むべき1本です。






posted by cave MITSUKURA at 14:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする