2025年01月09日

冬こそ黒ワインを


岐阜県の北部や北陸では大雪になってるようですね
名古屋は平穏に晴れていますが、明日は雪がチラつく地域もあるかもしれないとの予報です。


店頭にはデュジャック2022が入荷してきました
ネットショップにも掲載しました。
割り当てでいつも通りの少量ですが、やっぱり高い…
ある内に買ってください〜



今日はこのワインを紹介します

bouscasse.png

シャトー・ブスカッセ2018

黒いラベルが荘厳なイメージ

フランスの南西地方(シュッド・ウエスト)のAOCマディランです
タナ60%、カベルネフラン25%、カベルネソーヴィニヨン15%

シャトーとついていますがボルドーではありません。

シュッドウエストはボルドーの南にある産地の総称で、スペインとの国境のピレネー山脈からルションの西にかけて広がっています。
アキテーヌとピレネーと合わせてボルドーを除いた産地を包括してそう呼ぶのですが、中は細かな産地がいくつもあって、市場では馴染みが薄い名称が多いのが現状です

今日のマディランは比較的知名度の高い産地で、カオールのマルベックと並んで「黒ワイン」として知られる場所でもあります。

マディランの固有品種であるタナは、タンニンが強く骨格のしっかりしたフルボディの赤ワインになるので、外観が黒く如何にも凝縮したワインと言う見た目なので、黒ワインの名前が付きました。
(もちろん種別としては赤ワインです)
長期熟成が可能なワインであることも魅力です。

今では南米での生産が盛んで、ウルグアイでは国を代表する品種として盛んに栽培されています

しかし、温暖化が進んだ昨今ではタナ単体ではあまりに濃くなりすぎるので、カベルネフランやメルローをブレンドして、その凝縮度を和らげるのが一般的になっています。


今日のシャトー・ブスカッセ(マディラン)はここです ↓

ブスカッセ.png

オーナーのアラン・ブリュモンさんは日本でもよく知られた生産者です

ハリウッドスターがヘリでワインを買いに来た、なんて宣伝されてましたね。
このお父さん、結構自由人で色んな話があるんです
今は御嬢さんもワイナリーの仕事をしています。

マディランの周辺は、フォアグラやキャビアの養殖が盛んで、正に美食の産地です。
一度行ってみたい〜

アラン・ブリュモンさんは、1980年にブスカッセから5キロほど離れた場所のシャトー・モンテュスを購入してワイン業を始めています。
ボルドーの陰に隠れたマディランのポテンシャルを早くから見抜いていた人です。

実はブスカッセの方が生家で古いのですが、彼を有名にしたのはモンテュスの方なのです。
他の生産者がやらないような栽培を試したり、国際市場で勝負できるワインのスタイルを研究したり、既存のワインに囚われない方法が大成功して、マディランの名前を一躍有名にしたのはアラン・ブリュモンさんの功績です

1997年にはレジオン・ドヌールを受賞するなど、その功績は高く評価されています

もちろん、生家のブスカッセもそのままではありません。
蔵を継いだ1979年当時は17haしかなかった自社畑は、今では120haにも広がりました。
この地の伝統的な農業であった混合農業(畜産と農業を両方行う)を、ブドウ栽培だけに特化させています。

ブスカッセ1.jpg
HPより

ブスカッセ2.jpg
セラーも刷新


今日のワインは濃いながらも非常に洗練された1本です
フレンチオーク樽で18か月熟成させた、まろやかな赤ワインですが、飲み飽きないコクがあって美味しいです。

濃いワインが好きな方には是非お勧めです
大きなグラスでグルグル回しても大丈夫です。
冬向きのワインですね。

価格もそこまで高くないので、試しやすいかと

タナと言う品種、是非体験してみてください。








posted by cave MITSUKURA at 17:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする