2025年02月13日

ラペって知ってますか?


朝から風が強くて寒いです
来週、もう一度寒波が襲来するとか…



今日は備忘録的に。

店頭では最後の古酒でもあります。
販売してるのは、3と5だけですが。

ラペ.jpg

ラペ
左から、
1.サヴィニー・レ・ボーヌ1erオー・フルノー2021
2.ボーヌ1erグレーヴ2010
3.ペルナン・ヴェルジュレス1erイル・デ・ヴェルジュレス2005
4.ペルナン・ヴェルジュレス1erレ・ヴェルジュレス1999 マグナム
5.コルトン・グランクリュ1988
6.ペルナン・ヴェルジュレス レ・コンボット ブラン2017
7.コルトン・シャルルマーニュ グランクリュ2015 マグナム


フランス、ブルゴーニュです

6と7は白ワイン(シャルドネ)、あとは赤ワイン(ピノノワール)です。

ラペペルナン・ヴェルジュレス1765年からワインを造っている大変古い家系です

特級コルトン・シャルルマーニュを持っているので、白ワインが良く注目されていますが、赤ワインも美味しいのです

てんちょ、2023年に訪問しました

訪問記はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/500074617.html

現当主(何代目だ?)のヴァンサンさんとシルヴィーさんご夫妻 ↓

ラペvincentsylvette.jpg
HPより

てんちょが行った時もヴァンサンさんがお相手してくれました。

ふくよかな赤ワインと、芯の通った白ワイン、どちらも非常に美味しいです

こちらは長い歴史があるドメーヌらしく、
サヴィニー・レ・ボーヌ
ペルナン・ヴェルジュレス
ショレイ・レ・ボーヌ
アロース・コルトン
ボーヌ
と広範囲に畑を所有しており、2012年からHVE(環境価値重視認定、フランス農業省が管轄)の最高ランクの認定を受けています

ペルナンという名前は、ラテン語のペトラ(石)に続き、ガリア語のナント(小川、谷)、そしてガリア語のペトル(4)に由来しています。

ペルナンは四方を丘に囲まれているので、様々な斜面があり、土壌も入り組んでいます。

多様性に富んでいる反面、理解するのは難しいと言われた通り、畑の位置を良く頭に入れて飲んだ方がいいかもしれません
これが全然簡単ではないのですが。

また、ラベルに描かれてる聖人像は、コルトンシャルルマーニュの畑に置かれている聖メダール

ラペcorton-charlemagne-statue.png
HPより、以下同様

カール大帝が寄進したシャルドネの畑=コルトン・シャルルマーニュのグランクリュをフランス革命まで1000年以上も所有していたソリュのカトリック教会に祀られています

…(首から上が)スフィンクスに見えるのは私だけかしら



では、具体的にワインの情報を。

全てのワインに共通することですが、発酵には350リットルの樽を、1級以上の熟成には新樽を30%程度使用しています。
ブドウに負荷をかけ過ぎない工夫がされています。

1.これは日本未発売です。

ラペ イル・デ・ヴェルジュレス.png

 遺跡の「炉」に由来する名前らしいです、同名の村名区画もあり、1級はより上部にあります。
 1956年植樹のピノが中心です。

 粒の小さなピノノワールが特徴の区画で、21年は特に白が少ないヴィンテージなりました。
 古典的な酸があって食事のお供に最適なスタイルです。
 ヴァンサンさん曰く「21年が好きな人は本当のブルゴーニュファンだ」とのこと

2.いきなりヴィンテージが飛んじゃってますが。
 ボーヌの町から西へまっすぐ上った日当たりのいい区画です。
 他の生産者でも同様に、1級の多いボーヌの中でも特筆すべき畑です

3.ペルナンとサヴィニーの丘に挟まれたこの区画は、正にの様な場所で石灰質に鉄分を含んだピノノワールに最適な土壌を持っています。
 
ラペ オーフルノー.png

優雅なスタイルの1級です。

4.1級イル・デ・ヴェルジュレスのやや下の斜面にある、こちらも1級です。
 コルトンの麓にあり、4つの村の交差点に当たる場所です。
 ヴェルジュレスとは細長い区画を意味する古代語が由来になっていて土壌の構成は3と同じです。
 マグナムなのでより長く熟成可能で、レギュラーの倍以上の寿命を持ってるでしょう

5.コート・ド・ボーヌで唯一の赤のグランクリュ
 ラペでは単独区画のコルトン・プジェも生産していますが、このグランクリュにはプジェの近隣の区画をブレンドしています。
 コルトンは、コルトン・コンブ(谷)、コルトン・レ・ショーム(石の多い台地)とヴォワ・ロス(おそらく鉄分の多い土地を連想させる「rousse」の古い形)の 2 つの気候で生産されているそうで、これは二つの間にあります。

6.村名区画入りの白ワインです。
 谷を意味するコンブに由来しており、急斜面の区画です。
 2000年代当初に植え替えられたばかりのシャルドネで、長めのバトナージュを行っています。
 
いつも白ワインはMLFを行っても酸が強く、かなり長熟タイプになるそうです。
 2017年は白ワインの当たり年でもあり、良い飲み頃の入り口になっているはず

7.現行ヴィンテージではマグナムは125400円もします。
 恐ろしい値上がりです。

 カール大帝の名前をいただくこのワインは、775年に大帝が教会に寄進した事に由来しています。
 石の多い痩せた土地で、南西向きの軽い土壌になっています。
 土壌下の岩の影響でフリンティな香りがあるとも言われいます。
 2015年のマグナムでは、さて、まだ飲むには早いでしょうか

以上です。






posted by cave MITSUKURA at 17:50| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする