すっかり初夏の陽気になってます

早すぎませんか。
今週はセミナーにいくつか参加できました。
内容の報告はまた後日にします

今日は新ヴィンテージが入荷してきた、このワインを紹介します

前回のヴィンテージは一瞬で完売してしまいました。

ブリュノ・クレール マルサネ・ロゼ2023
フランス、ブルゴーニュのロゼです。
ピノノワール100%
コートドールの村名で唯一のロゼです

他にあるロゼはみーんなレジョナルクラスなので、如何にこの存在が特異であるか、お判りいただけるでしょうか?
このロゼを作り始めたのはブリュノさんの祖父である、ジョセフ・クレールさんです。
彼はサントネイの出身でしたが、マルサネのマルグリット・ダユと結婚してドメーヌ・クレール・ダユの元になるマルサネの畑を取得した訳ですが、婚姻当初の1919年からロゼの生産を行っており、ロゼの歴史はもう100年以上もあることになります

今でこそ、フランスはロゼの消費が盛んで、当たり前のようにロゼが日常で飲まれていますが、100年前のブルゴーニュでロゼの可能性を考えていた人なんて皆無でした

シャンパーニュのロゼは高級品ですが、スティルワインのロゼにそこまでの価値はなかったのです。
ものすごい先見の明です

その後、ご夫妻はドメーヌ・クレール・ダユを設立しまして、クロサンジャックなどの銘醸畑を手に入れて拡大します。
順調な成長を遂げたドメーヌなんですが、良い時は長く続かず。
ジョセフ氏の死後、相続でもめてドメーヌは分裂して身売り、消滅してしまいました。
こういう話は珍しくない

お金は揉め事の元。
今、ばらばらになった畑を、孫のブリュノさんが自分のドメーヌを立ちあげて少しずつ取り戻しています。

HPより、2024年の家族

同上
ブリュノ・クレールはもう十分自分の評判を築き上げていますが、実際ここのワインは赤も白もロゼも非常に美味しいのです

それでも他の人気ドメーヌと同じく、価格の高騰が著しくて、もうそんなに気軽に買えるような値段のワインがなくなってしまっています

特級クロ・ド・ベーズはもう10万超えだー

さて、23年のロゼは昨年の22年に続いて赤いですね

去年のロゼも美味しかったです、今年も期待しています。
22年と同じく暑い年になった23年ですが、これまで試飲した感じでは22よりも23のほうが濃くて厚みがあるワインが多いです

気温だけを比較するとそんなに差異があるようには思えず、22年のほうが水不足になりがちだったことを考えても、ちょっと不思議な気がします

データからすると、反対じゃないの??
しかし、試飲の経験からは22年はよりエレガントで(比較すれば)細い酒質(21年がもっと繊細なので、もちろんそれに比べれば濃いですが)、23年はその上を行くパワフルさがあります

個人的には22年の「ニュークラシック」が好きですが、世間の受けは23年のほうが良さそう。
ピノノワール100%、1.27haの区画をロゼ用にしています

ブドウの半分は3,4日コールドマセラシオンして、半分はすぐに圧搾しています。
赤い理由はこの辺りにありますね。
発酵後、最近では10〜12か月樽熟成しています(新樽ではない)
ピノノワール由来の赤い果実の香りがストレートにします

そりゃ、美味しいでしょう。
てんちょ、まだ飲んでおりませんが

定価6050年もしちゃうこの高級ロゼですが、店頭ならもっとお値打ちです

津田さんでおつりきます

このワイン、飲んだことないとトレンドに乗り遅れてますよ

っていうくらい、興味深い1本ですよ。
是非お試しください〜