2025年05月02日

岩の味?


久しぶりのまとまった雨で、水不足にならずに済むといいのですが
今日は空が暗いです


もうワインの入荷は連休明けまでありませんので、当分は店頭の在庫で凌ぐしかありません。
あれもこれも足りない〜、ってくらいバカ売れしてくれないかなぁ…(しないであろう)


今日は先日チラッと言及したこの地域のワインを紹介します

クロ・デ・フ1.png

クロ・デ・フ シャルドネ ロクラ・ウノ2024

クロ・デ・フの名前を知ってる方は結構ワイン通ではないでしょうか

もう9年も前ですが、ミツクラにもご来店いただいております ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/442131185.html?1746159257
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/442967287.html?1746159342

今日のワインはチリの白ワイン、シャルドネ100%の辛口です。

ですが、よくあるチリワインとは少し違うんです

クロ・デ・フはチリワインの専門家4人が集まって2009年に始めた新しいワインプロジェクトです

クロ・デ・フ.jpg
輸入元HPより

中心的存在のパコ・レイトン氏はチリの名門ポンテフィシカ大学で醸造学を習得し、2006年からマジェコバレーでピノノワールノ栽培を始めたパイオニアです
クロ・デ・フでは醸造家として働き、栽培、在庫管理などすべての仕事に関わっています。

ミツクラにも来てくれた地質学者のペドロ・パッラさん、自分のワイナリーも持っていますがクロ・デ・フにはコンサルタントとして参加。

フランソワ・マセック氏は現在のチリで最高の醸造学者の一人です、ブルゴーニュでの経験もあります。

実業家のアルバート・カッセン氏はコンチャイトロで長年取締役をしていた経験もあり、自身もワイナリーを所有しています。
金融、政界にも顔が広いこういう方はそりゃいたほうがいいのでしょう


クロ・デ・フの目指すワインとは「いつ飲んでも、岩・石を感じるテロワールを素直に表現した、これまでにはない究極のテロワールワイン」です。

このようなワインを実現させる為、究極の土地を求めて長い年月をかけて、畑にふさわしい土地を探してきました。
よくある平地に開けたブドウ畑とは異なり、岩場の斜面に多くの畑があります。
この探求が半端ないんです

石の味わいかぁ…




ワイナリーがあるのは、首都サンチアゴから南へ350キロほどのカウケナスです ↓

クロ・デ・フ2.png
DOサウスの北に位置しています

このDOサウス(そのまんまの名前ですね)には、
イタタ
ビオビオ
マジェコ

という3つのサブリージョンがあります。

クロ・デ・フはサウス以外にも畑を所有していますが、ピノノワール、シャルドネ、リースリングをマジェコ・ヴァレーの地でうみ出すことが、2009年にクロ・デ・フを始めるに至った大きな理由です。
クロ・デ・フににとって、土地のミネラルを表現することこそがワインづくりにおける重要な指針であり、複雑な土壌が混ざったこの土地は理想のバランスとアルコールを生む場所だと確信があったそうです

岩の味を求める
土壌のミネラルを反映する


徹底的にテロワールの研究に拘った結果です
いや、ほんとにすごい執念です




今日のシャルドネは「狂気 その1」と名付けられたワインです
(畑は全く違う場所ですが、「狂気 その2」もあります)

畑はマジェコ

昔はカチャポアル・アンデスの区画のシャルドネを使っていたようで、未だに生産者のHPではその情報が書いてあります
それに輸入元の情報もどうやら違ってるようです…
うーん

マジェコバレーの写真がありませんので、狂気その2のイタタバレーの写真を載せておきます ↓

クロ・デ・フ4.jpg

これが畑かぁ…って風景ですね

DOサウスの多くでは、一時的にブドウ栽培が広まったものの商業的には成功せずに、放棄されてしまった畑が多く、こうした畑は手入れはされていませんが樹齢が高く、農薬の汚染もない利点があります。
こうした土地に今、注目して進出するワイナリーが増えていますが、クロ・デ・フはその草分けです

ワインはいたって健全で、奇をてらった要素は皆無です。
なんで「狂気」なんでしょうね???
「こんな荒れた畑でワイン作りするの??」ってくらい、最初はひどい状態だったんでしょうか…


ワインは、ステンレスタンクで醸造・熟成、MLFもしていません
ブドウの風味をそのままワインに移したようなピュアな辛口です。

すっきりした酸味ですが、色はしっかり黄金色でアルコール度数も14%あります。
やっぱり日当たり最高なんでしょうね、14度は高いですねぇ…

こってり樽の風味がついた「新世界シャルドネ」とは全く違います。
ピュア・シャルドネ、これからの季節にいいですよ

ブドウの質の良さが分かる1本です

これとボングラン(マコン)は樽なしで最高のシャルドネだと思います〜

お手頃価格なので、ぜひお試しください
















posted by cave MITSUKURA at 14:39| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする