2025年09月16日

辛口ロゼは市民権を得たか


来週はお彼岸だというのに、この暑さ
名古屋の夏はほんと、たまらん


フランスでは早い収穫を終えた生産者が増えています
今年はやや少ない収穫のところが多いようですが、昨年の激減からすればいい方らしい。
値段はどうなる

シャンパーニュやカリフォルニアでは、値段を上げすぎて売れない銘柄が出てきているようです
(南カリフォルニアでは火事と熱波でもうブドウどころじゃないですが)
今後の値下がりが予想されていますが、人気の銘柄はこの範囲ではないでしょうし、困ったもんだ



今日は店頭のロゼをいくつか紹介します
いろんな産地のロゼです。

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写真、左から、
1.メルシャン 椀子ロゼ2023
2.ケイヴ・スプリング ロゼ2020
3.ラ・スピネッタ  イル・ロゼ・ディ・カサノーヴァ2022
4.ギガル コート・デュ・ローヌ ロゼ2021
5.ユベール・ブロシャール サンセール・ロゼ2023
6.シャトー・ドォーシェール ロゼ2022
7.ブリュノ・クレール マルサネ・ロゼ2023
8.プロヴィダンス ロゼ2018


いくつかは直近でも紹介してますね


その前にロゼワインの製法について、どんな製法があるか、皆様ご存じでしょうか?

真っ先に思いつきそうな方法が「赤ワインと白ワインを混ぜる」ことですが、これはフランスでは禁止されています
この単純な手法は、例外的に二次発酵前のシャンパーニュにだけ認められていますが、普通のスティルワインでは絶対ダメなんです。

これがOKになるとおそらく市場には質の低いロゼが出回るようになって、結局はワインの消費を駆逐しかねない懸念がありますので、フランスではやっちゃダメってことになってます

しかし、このやり方はドイツでは、ロゼと表記しないのであればテーブルワインとしてはOKになってます
ドイツは輸入果汁でドイツワインを生産することもOkですし(表記やランクの規定はありますが)、何かと規制は緩めです。
ロゼと表記させないことで「ちゃんとした」ロゼとは区別されています。


現在、ロゼを作る方法は二つあります

一つは、赤ワインになる途中で果皮を抜くやり方です。
これをセニエ(血抜き=瀉血)法といいます。
全ての果皮を引き上げれば果汁は全てがロゼになります。
タンクの果汁を一部抜いてそれをロゼにして、残りの果汁と果皮で発酵を続けてより濃い赤にする、という併用もありです。
(本来はこのやり方が王道)

セニエは20年くらい前までは、ロゼというより濃い赤を作る方法として使われていました。
ロゼはその副産物的な存在でしたが、今ではもう人工的にワインを濃くする必要がないほど成熟したブドウが取れるので赤ワインのためには使われなくなりました。
その代わりにロゼの存在感が増していますので、時代の変遷というのは実に面白いものです

もう一つは、圧搾法、ブラッシュと呼ばれるやり方です。
これは黒ブドウをゆっくり押しつぶすことで果皮の色素も果汁と一緒に溶け出して色が付く、という方法です。
先のセニエに比べると手軽で、色の薄いロゼになります。
軽く、すっきりしたロゼにしたいときにはこの方法が合っています


これ以外には、
ドイツのヴァイスぺルプスト(赤ワインを少量混ぜてもいいのですが、これもロゼとは書けません)
同じくドイツのロートリング(黒ブドウと白ブドウを混ぜて醸造するやり方)
などがありますが、ほとんど見ないマイナーワインです
てんちょ、日本では見たことないですね



では、写真のワインを簡単に説明します。


1.メルシャン 椀子ロゼ2023

ご存じ日本のワインです。
長野県上田市にメルシャンが2019年に始めたワイナリーです
山梨では和種のブドウ、マリコでは国際品種の赤、シャルドネは北信、と地域別の戦略があります。
このロゼは、椀子地区のメルロー、シラー、カベルネフランを主体に少しほかの品種もブレンドしています。
スクリューキャップのお手軽ワインですが、とてもバランスのいい辛口で、香りも◎です

2.ケイヴ・スプリング ロゼ2020

こちらはカナダ、ナイアガラ・ペニンシュラ産です。
カナダの産地呼称制度=VQAの表記があります。
ナイアガラ半島は5大湖のオンタリオ湖の南に位置しています、トロントの南です。
このロゼはカベルネフラン100%、セニエで色づけた後にステンレスタンクで発酵させています。
アルコール度数13%もありますが、とてもそうは思えない爽やかでチャーミングなワインです


3.ラ・スピネッタ  イル・ロゼ・ディ・カサノーヴァ2022

イタリアのロゼです。
スピネッタは元はピエモンテのワイナリーですが、このロゼは新しいトスカーナのワイナリーで作られています。
ピサの近郊に60haの畑を所有しており、トスカーナの土着品種を栽培しています。
このロゼは、サンジョベーゼ、プルニョーロ・ジェンティーレの二つのブドウで作られています。
こちらもセニエ、たった1時間のスキンコンタクトでここまで色づくとは驚き。
これも樽なしで、すっきりした上品な味わいです。
ご飯のお供に最適です

4.ギガル コート・デュ・ローヌ ロゼ2021

ギガルは知ってる方が多いでしょう
フランス、北ローヌ最大のワイナリーで、北から南まで様々なワインを生産しています。
2020年から採用されている波の模様のボトルに入っています。
グルナッシュ70%、シラー20%、サンソー10%
これもセニエ、ステンレスタンクで18か月かけて熟成しています。
落ち着いた辛口で、ふくよかさも持っています

5.ユベール・ブロシャール サンセール・ロゼ2023

こちらはフランス、ロワール産。
サンセールは圧倒的に白の生産が多いので、AOCとして認められていても赤やロゼを見かけることがほとんどないかも。
ユベール・ブロシャールももちろん白のサンセールを生産しています。
家族経営ながら60ha藻の畑を持つ大きなドメーヌですが、2022年にボランジェの傘下のラングロワに加わっています。
ピノノワール100%
サンセールより少し東のシャヴィニョルにあるモンダネという急斜面で育ったブドウを使用。
このロゼはブラッシュで作られているようです。
容量の大きなステンレスタンクで4か月の熟成後にボトリング、早めに楽しむロゼ、とおすすめされています。
香りのいいロゼ、ピノノワールの品の良さが感じられます

6.シャトー・ドォーシェール ロゼ2022

フランス、ラングドック、コルビエール産です。
ラフィットが経営しています
グルナッシュ73%、シラー27%
製法については言及がありません、色を見るとブラッシュかな、と思いますが
ラングドックのロゼとしてはお値打ちではないかもしれませんが、味はとてもいいですよ

7.ブリュノ・クレール マルサネ・ロゼ2023

8本の内で最も赤いロゼです。
フランス、ブルゴーニュ産、ピノノワール100%
ブリュノ・クレールはクレール・ダユの孫にあたります、マルサネ・ロゼのAOC認定に尽力した故クレール・ダユは誰もが認める高品質ワインの生産者でしたが、彼の死後に起こった相続問題でドメーヌは分裂、売却の悲しい結末に。
その後ブリュノが起こしたドメーヌは畑を少しずつ買い戻し、まったく同じではありませんが復活しています。
村名でも唯一のロゼ、その名に恥じないしっかりした骨格でち密な構造をしています

8.プロヴィダンス ロゼ2018

この前、ここにも書きました、ニュージーランドのロゼです。
カベルネフラン85%、メルロー15%
かなり色がしっかりついています、10年から15年は熟成可能と謡っています
過去1993、2004、2010、2014、2017にしか生産されていません。


と、こんな感じ。
店頭にないワインもありますが取り寄せは可能です

いつまでも暑い名古屋では、冷え冷えで飲みたいですね〜

目をつぶって飲んで「ロゼだ」とわかるだろうか









posted by cave MITSUKURA at 14:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする