2026年02月01日

トカゲの代わりに鷹狩で


今日から2月、28日しかないので一層早く過ぎそう

しかも、3月も同じ日にちと曜日なので、月を間違えてスケジュール入れたりしがち
皆様も気を付けてちょ

なんだか早くも花粉?? こんなに寒いのに??
くしゃみが出る… いや〜




今日はこのワインを紹介します

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ニコライホフ アウス・デン・ガルテン グリューナーフェルトリーナー フェーダーシュピール2022

長い名前

今日のワインは、オーストリア、ワッハウの白ワインです
表記の通り、グリューナーフェルトリーナー100%で辛口です

カンガルーじゃないですよ、ヨーロッパです
ウィーンが首都のオーストリです

グリューナーフェルトリーナーという、オーストリア固有の白ブドウは日本ではかなり知名度が上がったと思います
夏には冷やしてさっぱり楽しめて人気があります

オーストリアワインが日本でも沢山販売され、入手容易になっている背景にはオーストリア政府の政策があります
ワインを輸出産業の重大項目に据え、大使館をはじめ商務部など政府機関が全面的に後押ししています。
教育資料やサイトの充実もこうした政策の一環です、スイスとは真逆。


ワッハウはオーストリアで最も権威ある産地です
ウィーンから北西へ車で1時間ほど、メルクからクレムスまでのドナウ川流域に広がる産地です。
ブドウ畑はドナウ川に面した急斜面にあり、そのため面積はそれほど大きくはありません。

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黄色の場所がワッハウです、オーストリアワイン協会より



ところで、オーストリアは冬季オリンピックで活躍してるせいか、雪国のイメージがあるかもしれませんが、それは西のチロル地方だけ。
首都ウィーンは東京と変わらない気温です、湿度がない分夏は凌ぎ易い。
緯度は日本よりも北にありますが、穏やかな気候はドナウ川を上ってくるアフリカからの熱波がもたらしてくれます

地中海から黒海を経てパノニア平原へ北上した熱波は、そのままドナウ川に沿って登っていきます。
このおかげで、夏は暑く、冬は比較的穏やか(と言っても積雪はもちろんあります)な気候が保たれています
こうした背景が良質のブドウ栽培を可能にし、良いワインがふんだんに生産されるに至った自然のなせる業です

テクノロジーが発達する前には、人は経験的に良いブドウ畑を選別し、成り行き任せのワイン作りを行っていましたが、オーストリア北部では平均的に良質のブドウが沢山取れたので、近世でも市民までもが日常的に消費できるワインを容易に供給することができました

いつでも新鮮なワインが手に入る、これは大変贅沢なことです
そのため、オーストリアでは長らく「ワインを熟成させる」という習慣が広がりませんでした。
ワインのほとんどが白ワインであったことも理由の一つです。

90年代に入ってワインの消費が世界的に広まると、すっきり爽やかな白ワインだけじゃない嗜好も影響して、オーストリアワインは従来のスタイルも維持しつつ、新しいフルボディの赤ワインや熟成型の樽熟成の白ワインなど多様性に富んでいきます。
西ヨーロッパで100年かかった変革をオーストリアはたった30年で遂げてしまった、と言われるほどの成長ぶりです
今後も期待できそうです



そんなオーストリアワインですが、ワッハウは歴史的にもとても古く、中世には既にバイエルンの修道士によって精密な管理が行われていました
急斜面での作業を安全に行うために石垣で段々畑が整備されているのは今でも目にすることができます。

現在、栽培の60%強がグリューナーフェルトリーナーです
次はリースリングで20%弱、赤のツヴァイゲルト、白のムスカテラなどが少しあります。



今日のニコライホフは、このワッハウを代表するドメーヌの一つです
ドメーヌ・ワッハウと並んで非常に大規模なワイナリーです。

ニコライホフ.png

2000年の歴史を誇る、と掲げるとおり、ニコライホフは1894年創業のオーストリア最古のワイナリーです
ワイナリーの建物は985年に建てられた修道院です ↓

ニコライホフ1.png
googleマップより、この裏は教会、醸造所は別にあります

1971年に早くもビオディナミに転換、デメテルの認証を取得しています。
これはすごい、はやっ

家族経営を続け、同じ一族で継承されている蔵はヨーロッパでも少なくなっていますので、希少なドメーヌと言えるでしょう



今日のワインは、アウス・デン・ガルテンという名前ですが、「庭の外」?
畑の名前かなぁ
HPにも輸入元にも何も言及がない

…Wachau Riedの資料見てもわからない
紙の地図持ってなかった
(これに2時間は費やしてしまった…暇のなせる業)

フェーダーシュピールというのはワッハウ独自の格付けです

ワッハウでは、DAC(産地呼称)が整備されるずっと前から、アルコール度数によって3つの格付けが行われています

11.5%まではシュタインフェーダーと呼ばれます
羽毛のような草スティパ ペナータにちなんで命名されました

11.5%〜12.5%はフェーダーシュピール
鷹狩りの古語で、道具の名前とも説明されています
今日のワインはこれ、アルコール度数11.5%です

12.5%以上になるとスマラクト
これは緑色のトカゲです。

スマラクト見たことある人はまずいないと思いますが、てんちょ、幸運なことにランゲンロイスとワッハウで2度見ました

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人がいない午前中だったからでしょう。

この格付けはアルコール度数が元になっていますが、昔は今ほど気温も高くなく、いかにブドウを完熟させるかという問題は重大な関心事だったのです。
日当たりが良いほど糖度が上がり、アルコール度数も比例して高くなったので、完熟できるブドウが育つ区画は良い畑だと考えられていた訳です

特にスマラクトの名が付くのは、スマラクトが見られる場所は日当たりが良く、爬虫類が朝、体温を上げるために日向ぼっこする場所なのです
そういう場所ではブドウも良く育ち、糖度が上がる=しっかりしたいいワインになる、ってことですね

今日のワインは辛口ですが、深みのあるいい辛口です
柑橘の風味で爽やかです。
冷やしてすっきり飲むのが王道ですが、風味が気に入った方は大き目のグラスでゆっくり飲んでもいいと思います。
色んな香りが湧いてきて、複雑です。
木樽で熟成させていますが、古樽の大樽なのでほとんど樽の香りはしません。

和食でも素材に寄り添ってくれます
旬を大事にした和食にはとてもいいですよ、キノコ、山菜、魚、貝、結構何でもいけます。

5000円ちょっとしますのでお手軽とは言えないかもしれませんが、飲む価値があります

まぁ、ほんとはスマラクトが買いたかったのですが、ありませんでした























posted by cave MITSUKURA at 15:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする