2026年07月25日

塩味に合う赤ワイン


今日も40度らしい…
もはや観測した数字なんてどうでもいい。
とにかく暑い暑い熱い


赤ワインを買いに来てくれたお客様が「やっぱり白にしよう」ってなります
ひたすら冷やした白か、泡がいい

29日の試飲会は泡の比率を増やしました
定員まであと1名




暑いのに逆張りで、今日はを紹介します

vinculocrianza.png

ファミーユ・フェルナンデス エル・ヴィンクロ クリアンサ2021

スペイン、ラマンチャの赤ワイン、テンプラニーリョ100%
アルコール度数14.5%

フェルナンデスの名前を知らずにスペインワイン通にはなれません
そのくらいスペインワインには重要な人物です。

アレハンドロ・フェルナンデス氏は、スペインのリベラ・デル・デュエロで1972年にワイナリーを始めた人物です。
元々農業を営んでいましたが、家系はブドウ栽培とは無関係。
僅か一代で世界中に知られるようなワインを作り、スペインワインが市場で見直されるきっかけにもなった大きな功績の持ち主です。


第二次世界大戦には直接参戦していないスペインですが、当時はフランコ軍事政権でドイツ寄りの政策を取り、戦後も民主主義ではないために西側経済圏からは阻害されていました。
19世紀の後半にはフィロキセラの大被害でボルドーから優れた醸造術を持った人が多く移住していましたが、上記のような政治的背景の為にワイン産業は振るわず、凡庸なワインが国内向けに細々作られたいた地域が大半だったようです。

そんな中でフェルナンデス氏は「食事とともに楽しめる酸味のあるメリハリのあるワインが飲みたい」と自らワイン生産に挑むことになります
彼はまず、いいブドウを生む土地を丹念に探すことにし、年月を費やしてリベラ・デル・デュエロのペスケラという場所にその地を見出しました。

1975年に最初のワイン、ティント・ペスケラが誕生し、その評判も大いに手伝って82年にはDOリベラ・デル・デュエロが制定されます。
1985年にワイン評論家のロバート・パーカーが「これぞスペインのペトリュス」と紹介したことで、一気に世界中で売れるようになり、事業は順調に拡大していきます

…実際にはぺスケラとペトリュスは全く別物です

1992年のバルセロナオリンピックで国際社会に復帰したスペイン、それ以降は順調に成長を遂げています。
もう34年も前なんですね〜

現在、フェルナンデス氏は既に鬼籍ですが、孫の3代目達が事業を引継いでいます。

ぺスケラ.png
HPより

今、ワイナリーは3か所あり、作るワインも
ティント・ペスケラ
コンダード・デ・アサ
デエーサ・ラ・グランハ
エル・ヴィンクロ

と増えています(それぞれにレゼルバなど数種あり)

フェルナンデス氏は常にスペインの品種テンプラニーリョに拘り、どこでもスペインの固有品種に向く土地を一番に考えていました

今日のワインは、新しいエル・ヴィンクロ

1999年に設立されたワイナリーで、DOラ・マンチャという、スペインのど真ん中にあります。
首都マドリードからすぐ南の地域で、赤土の非常に乾燥した場所です。

スペインの主要産地、こんな風です ↓

スペイン.png
またもやキリンビールさんから拝借
https://www.kirin.co.jp/alcohol/wine/winery/spain/

現在のスペインワイン法は細分化されすぎて、正直分かりにくい
単一区画の制定は消費者置き去りな感が否めません。
凝りすぎ、やりすぎ

ポルトガルは今後、是非こうなりませんように

エル・ヴィンクロのワイナリーも訪問OKみたい、ぺスケラにはホテルもあります
車じゃないと行けませんが。

52haの自社畑は砂質と粘土質の混ざった土壌で、夏は雨が少なく乾燥しています。

エル・ヴィンクロ.png
樹齢が高いテンプラニーリョ100%、株仕立て

日照には十分恵まれていますのでアルコール度数が高いのはいつもです。
一部除梗して発酵させた後は、15か月アメリカンオーク樽で熟成しています。

フェルナンデスのワインは、いつもスペインらしいドライでシャープさを備えたスタイルです

今、世界のどこでも人気のある、まろやかで丸い、果実味のある適度なミディアムボディのワインとは違います

てんちょ、こういう土地に根差した「らしさ」、固有のスタイルを持つワインが好きです
どこでも同じようなワインばかりになっている今、こういうドライなスペインの赤ワインって貴重だと思います。

もちろん、塩強めのラマンチャの料理にはよく合います
塩、オリーヴオイル、ニンニクが主体のスペイン料理はフレンチのようなソースがありません。
その分、ソリッドでシャープさのあるワインの方が合うのです。

テンプラニーリョ100%ですが、濃厚さはそこまででもありません。
しかし、じっくり押し寄せる強さはあるので要注意(14.5%ですし)

ただ、「酸っぱい」ほどの酸味はありません。
甘くない、という感じでしょうか。

焼肉屋さんでは、こういうワインを飲む方が個人的には好きです
アルゼンチンのマルベックもいいなと思います
今、温暖化でどのワインでも完熟した果実味があり、アルコール度数が高めになっています。
酸味のある赤ワインって本当になくなっています

気温が下がったらこういうワインを楽しみたいですね〜
お手頃価格なので普段飲みできますし。
まだ先になりそうですが。






posted by cave MITSUKURA at 14:31| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする