2023年05月26日

来ました


来週からは梅雨っぽくなるようですね
台風2号のブーメランの影響もあるのか。

それが過ぎたら灼熱の夏が…


メオ入荷しました

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メオ・カミュゼ 
ヴォーヌ・ロマネ2020
ヴォーヌ・ロマネ1erレ・ショーム2020


あとはネゴス(フレール・エ・スール)のレジョナル、ブルゴーニュ・コートドールのノール(北)が1本だけ

白は既に完売、残った分もすぐに売れてしまいそう。
そもそもが少なすぎるんだよ〜



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2023年05月23日

ナイアガラと言えば


快晴で風が涼しい名古屋のお昼
初夏はこうであって欲しい。

メオ・カミュゼ、ロベール・グロフィエ、プリップ・シャルロパンの新ヴィンテージの割り当て案内が来てますが…
少ないし、高いし

シャルロパンなんて、「今の店頭での販売価格」「次の仕入れ値」と変わらないくらいです
えー
どゆこと
…悲しさしかない

入荷次第で順次、ネットショップにも掲載していきますが来月入荷もありますのでお待ちください



ネットでは北半球のブドウ畑が緑に包まれてとても美しい風景が見られます

ブドウ樹に鳥の巣が ↓

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ブルゴーニュ Pierre Morey SNSより
何の鳥でしょう??わたくし、鳥の事は全く無知でして


こちらも綺麗な花が ↓

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オーストリア STEININGER SNSより

今のところ、どの産地も大きな障害はないです
順調に収穫まで行って欲しい(まだ先は長いけど)




今日のワインはこれを紹介します
何年か前にも紹介した事あるんだけど。

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ケイヴ・スプリング ロゼ2018

このワインをご存知の方は名古屋にはそこそこいらっしゃるかな
輸入元が名古屋市の隣の愛知県春日井市にあるので。

今日のワインはカナダ産です
ガメイ100%のロゼ、辛口で美味しいです

カナダのワイン産地を詳しく知ってる人は少ないでしょう
大まかなイメージがあるだけでもいいと思いますが。

カナダの代表的なワイン産地は大きく二つあります

1.太平洋側でアメリカワシントン州の北に当たるブリティッシュ・コロンビア州
バンクーバーの周辺で、オカナガンバレーが著名産地です

2.ナイアガラの滝がある五大湖の北、オンタリオ州
ナイアガラ・ペニンシュラという産地が最も有名です

カナダのワイン法はVQAという名称で産地を登録しています。
上記のオカナガンバレーやナイアガラ・ペニンシュラはVQAに当たります。
(その下にテーブルワインなどがありますが)

カナダのブドウはかつてはナイアガラ(コンコード)などが主流でしたが、80年以降ヨーロッパ系のヴィニフェラ種への転換がされ今ではシャルドネやメルロー等お馴染みの国際品種が大部分を占めています

カナダで特筆すべきは、やはりアイスワインでしょう
観光のお土産としてもとても人気がありますし、品質の高い良品もあります

このアイスワインになるブドウの一つにカナダ独自のヴィダルがあります
ユニ・ブランとセイベルの交配品種で、カナダの固有品種と言っていいでしょう。
寒冷地でも育つのでマイナス8度(カナダのアイスワインの収穫はこれ以下の気温である事が条件なのです)にもなる環境でも収穫出来るそうです

こういうオリジナルなのが好きですね、個人的には。

マイナス8度、どんくらい寒いんだろう
緯度の高いカナダだからこそ、のアイスワインですが今後、温暖化でドイツの様になってしまわないか心配です


で、今日のワインはオンタリオ州の方です
VQAナイアガラ・ペニンシュラで、ガメイ100%

ケイヴ・スプリングは1986年設立、この産地ではパイオニアとして著名なドメーヌです
創業者は後の産地呼称VQAの制定にも尽力しており、ワインは世界的にも色んな賞を受賞しています。

今ではホテルも経営してますし、結婚式もできるみたい。
リゾートみたいなテイスティングルームです ↓

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SNSより、以下同様

試飲の他にも畑探索やヨガなど、色んなプログラムがあるようです
カッコいいワイナリーです ↓

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行ってみたいですね〜

HPが一部ですが日本語にも対応しています

でもね…
今日のロゼはもう作っていないのか、アイテムも詳細もない
うーん、セニエかなぁ

実はこれ、最後の1本です。

お手頃価格のロゼ、辛口で白と変わらず楽しめます。
香りは華やかですが、味は全く甘くありません。酸味があって爽やかですよ

来月、カベルネフランのロゼが入荷して来ます ↓

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ので飲み比べでしてもいいかも

カナダの冷涼な気候のせいか、繊細で可憐ですよ
是非飲んでみて〜


最後に、ナイアガラと言えば、てんちょは花火です
ずらーっとすだれみたいに火の滝が流れる、アレ。
もうずーっと見てみませんけど。










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2023年05月22日

「バ」です


もう夏ですか

台風2号とか、黄砂とか、地震もだけど、陽気が変なのか
まだ夏は来なくていーよー


フランスの畑も順に開花しています ↓

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どなたか忘れました、SNSより拝借

早い、20年前より1ヶ月は早い


そう言えば、ビオ栽培でのカバークロップの生育について、お尋ねになった方がいらっしゃいまして。
(カバークロップとは、ブドウ畑の雑草の事です、地表を覆う植物を指します。これがある事で斜面の土砂の流出を防いだり、土壌表面の水分を奪い合うのでブドウはより深く根を伸ばす、などの効果があります)

ビオは基本的に除草しませんので、生やしっぱなしです
(作業の邪魔になるので抑えたり、上部を刈ったりする人もいますが)
なので、こんな光景は、ままあります ↓

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こちらもSNSより拝借、誰のだったかなぁ

草ぼーぼー、ブドウ木の列、5または6列、確認できますか?

もはやブドウが主体か疑問なほど、わはは



では、今日はこのワインを紹介します

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ジョセフ・ロティ ジュヴレイ・シャンベルタン キュヴェ・ド・クロ・プリュール・バ2011


長い名前ですが、ブルゴーニュの赤ワインです。
ピノノワール100%

高騰品薄が激しいブルゴーニュですが、珍しくこんなバックヴィンテージが入荷して来ました
今時2011が買えるって、まずないのでは。
価格も妥当です

ジョセフ・ロティ、とても古いドメーヌなんですが…
HPありませんねぇ
情報が少ない。

このドメーヌはジュヴレイ・シャンベルタンで1610年から記録がある栽培家であり、ドメーヌとしても19世紀に遡る超老舗です。

周りにも著名なドメーヌがいっぱい、ジュヴレイの中心にあります。
ドメーヌのご当主は現在12代目(ドメーヌとして)という歴史の長さ。
(前当主がお兄さんだったんですが、15年に急逝してしまってます)
それ故、所有する区画にも古木が多く、周りからも一目置かれる存在です

今日のワインは前当主のフィリップ・ロティさんの時代のですね
彼の名前のフィリップ・ロティというラベルもあるんですが、今は統一されて全てジョセフ・ロティとして販売されています。

ドメーヌ名のジョセフ・ロティは現当主ジャン・ピエールさん(とその前の当主フィリップさん)のお父さんの名前です。
彼は80年代から区画ごとのテロワールの違いを表現出来た数少ないワインメーカーの一人として称賛されていますが、取材やインタビューが大嫌いだったようです。
ワインの情報は一切開示無し、訪問も受けないという頑固っぷりだったそうで。
なのでHPもないのかな…

ワインは美味しいので文句なし。
ワイン生産者が外交的で素晴らしいって、勝手な理想&幻想だよね
マスコマ苦手もアリだ。さんせー



さて、ワインですが、今日のワインは1級ではない区画名入りです
ブルゴーニュでは村名クラスでも区画名を入れると、1級と同じ規制を受けますので実質的な1級と言えばそうかも。

そして、ちょっとややこしいですが、今日のクロ・プリュール・バは村名区画なのですが、すぐ隣のクロ・プリュールは1級畑です

Bas=バ(下部の)が付くと村名になるんです。
まぁ、斜面の下に行くと評価が下がる(というか上部の方が水はけがよく評価が高い)のです。

ここです ↓

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ブルゴーニュワイン委員会より、下も同じ

拡大すると ↓

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斜面の上から、
特級マジ・シャンベルタン
1級クロ・プリュール
村名クロ・プリュール・バ

と並んでいます。

いい序列だなー
村名と言えどもいい場所です

ジョセフ・ロティは樽の香りがはっきり付いたものが多く、若い内は新樽&焦がした香りが顕著でした
好き好きが分かれるところですが、13年の熟成を経てどんな香りになってるか、楽しみですね。

飲み頃を示す澱が結構出ていますので、落ち着かせてから飲んでくださいね
運んだ当日に飲むのはやめた方がいい。
濁ったワインになってしまうので。

これ、6本しかありませんが諭吉さん一人と野口君1.5人で買えますので、是非挑戦してみてください〜

てんちょも飲みたい










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2023年05月20日

微量元素を味わえるか


昨日の雨から一転、また夏の快晴です
奄美地方が梅雨入りしたようです

雨も必要だけど、湿度は控えめでお願いしたい


ようやく、先日紹介しましたチリワインが入荷しました

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左から、
コンチャイトロ
デビルズ・ブリュNV & カッシェロ・デル・ディアブロ ペロド・ヒメネス2021


冷え冷えで飲んでくださいね

ペロド・ヒメネスにあるsalinty=サリニティ、塩味(えんみ、ね、しおあじ、でもいいっちゃいんだけどさ)が分かるでしょうか

どっちも税込2000円以下だよ〜




今日は在庫調整が終わらずずーっとPCとにらめっこです
またねん








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2023年05月17日

ルイジャドご挨拶に遠征

暑い〜
急に夏になりましたね。


今日は大阪でルイジャドの新社長と新経営責任者のお披露目(ご挨拶)を兼ねてのランチミーティングがありました。
ご招待ありがとうございます✨

名古屋も午前中でも暑かったですが、大阪も同じですねー
湿度がそんなにまだ高くないのに、今からこれ。
先行きが心配しかない


そして、ランチがまさかの立食

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お料理は色々ありましたが

うーん
わかった瞬間、
これは食べられないねー
何か食べてくればよかった
と思った
案内の時に言って欲しかった

しかし、行ってとてもよかったです

会場は大阪駅直結のグランフロント9階のザ・コスモポリタン

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大きなセラー

広々した空間で天井の高い、いかにもニューヨークダイニングってお店でした

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名古屋にも名前は違うけど姉妹店ありますよ

お二人はこんな方 ↓

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新社長のトマ・セテさん

MHDにもお勤めで香港や東京でも仕事してましたので、アジアのマーケットもよくご存知です

そして、前の社長の息子さんのティボー・ガジェさん ↓

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ガジェさんもロートシルトのロンダイ(中国)で働いてたことがあり、アジアマーケットを身をもって体験されています。

ロンダイ、高過ぎでびっくりって言ったら、彼もそうだねと。
なー、んだんだ。

それはそうと、
お二人、今日の朝の9時に関空に着いたそうです
えー

そして今日は大阪、明日は東京と2泊したら香港のヴィネクスポに行く、という超ハードスケジュールです。
(今回はお披露目が目的なのと、おそらく日本側との色んな折衝の為の来日です)

たったの2日の滞在。
お二人とも疲れも見せずにとても積極的に話に応じてくれました

アジアマーケットの中でも日本はジャドにとって、成熟したとても重要な市場である
中国の市場がこれから成長していくとしても、社会の水準が高い日本の重要度はかわらないと。

多少はリップサービスもあるでしょうが、確かにジャドには日本市場は大事なはずです。
(輸入元が資本参加してますし)

いつも応援してくれる皆様、ありがとうございます

それから、直接聞けてよかったお話し。

ヌーボー(ジャドではプリムールと呼んでいます)、今年も作らないのねー、残念
っていう話を振ったら、

セテ社長が、
日本でのボジョレー・ヌーボーの評判が高品質ワインとしては相応しくない。
まるで低級ワインのようにジャドのプリムールを語られるのは本意でない。
元々、ジャドはボジョレーヌーボーでもヴィラージュの上級品を作って来た、この上のランクという事をもっと重視してこれからは、ヌーボーでないヴィラージュやクリュボジョレーを広める努力をしたい。

それ以外にも前提としてブドウの確保、輸送の問題があることも説明してくれましたが。
これって、正に何でも、コロナ(とウクライナ侵攻)がきっかけとなった決断です

コロナがあったから、
お金の使い方を変えた
交友関係を見直した
という方は多いと思う

それと同じと言えば同じ。

これにはガジェさんももちろん同意して、
我々経営者としては時には厳しい決定を下す必要がある
と。

全くおっしゃるとーりです
一ミリも反論ありません

ヌーボーを馬鹿にしてる人には確かな経験もなく、ワインにあまり親しんでもいないのに負け惜しみで言ってる人も多いと思う。
これはポマールやヴォルネイ、シャロネーズのワインを飲んでない人にも言える。

我々が毎年、如何にレベルの高いジャドのヌーボーを楽しみにしていたか、は伝わった、と思う。

彼らはもちろん、私以外にもお話しすべき人がたくさんいるので、あっちこっちのテーブルを移動してました。

ちょっ間が空いた時に、ガジェさんが、ヌーボーごめんねって言いに来てくれて驚いた

いーよー

そこはジャドファンは既にガメイの素晴らしさも分かってるし、これからもフェレシャトーデジャックも応援してくれるだろう

この話が出来ただけでも行ってよかった

ブルゴーニュがない、っていう話にもジャドは大手だからまだ在庫あるから大丈夫、
営業さんにプレッシャーかけてください、だそうです。

他の産地も検討してみてはどうか、いう意見がやっぱり出ました(セテ社長より)が、日本というより特に名古屋では、そういうスイッチは効かないんだよなーと思うてんちょでした。

思うところを直接話せて、短時間でも良かったのは間違いない。


そして、歴代の営業さんが大阪にいたりして久しぶりにご挨拶できました
セミナーでいつもお世話になってる佐々木さんと柏倉さんにもお目にかかれました
(お二人とも昇進されてジャド専属ではなくなります)

という事で、帰りの新幹線で書いた簡単な報告でした
また校正&推敲しますので、読みづらい箇所など色々お見逃しくだされ。









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2023年05月14日

塩味のある独自品種


雨続きです
今年の梅雨はどうなんでしょう??


えー、今年も残念なお知らせ
ルイ・ジャドは2023年もボジョレー・プリムール及びマコン・ヌーボーの新酒の生産はしないそうです

えー
そーなの???

ガーン・・・



では、数回前のセミナーの内容紹介と共に、チリの新しい注目産地を紹介します

コンチャイトロサンライズ カベルネソーヴィニョンが日本で最も売れているワインとして紹介されたのが、10年くらい前でしょうか?
それ以前から、ハズレの無い安心のお手頃価格ワインの産地として不動の地位を築いていたチリ。

コンチャイトロ以外にもエラスリスエチュヴェリアサンタリタカリテラコノスル…等多くの人気銘柄がありますね。
これらの大手企業は概ね首都サンチアゴ近郊、セントラルバレーと言われる地域にあります

この中でおそらく一番有名なのがマイポバレーでしょう
そして、ラペルバレー、クリコバレー、マウレバレーと知名度の高い地区が南に続きます ↓

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新世界ワイン事典より

一年を通してほとんどが晴れだという日照に恵まれたチリ、それ故ヴィンテージの差があまりなく常に一定の品質でワインを供給できる強みがあります

南北に細長い国土は西に太平洋、東にアンデス山脈があり、どの地域を切り取っても東西に海、丘(平地)、山と3つの構成が並んで見られます。

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同上

こういう国土は珍しいですね

さらに「寒流のフンボルト海流は、最高気温を抑制し、最低気温を保つ緩衝材として重要な役割を担っている」と元コス・デストゥルネルオーナーのブルーノ・プラッツさんは言っています。
これが今の温暖化がすすむワイン産地の中では非常に重要になっています。
より冷涼な地域へと畑を求めて拡大、移動するブドウ栽培地、チリはこの条件にうってつけなのです

古木を尊重してきたチリには樹齢の高い区画が多く、良好な気候条件や白亜の土壌に目をつけたヨーロッパ人はこの30年程、沢山の著名人がチリへと進出して来ました。
上記プラッツさんもその一人、ポール・ポンタリエさんとワイナリーを起こしたのが1990年代初頭。
(因みにチリへの先駆者はミゲール・トーレス)

既に、安旨ワインの地位を不動のものにしてるチリに在って、新しい切り口は高級化へのシフトチェンジだと考える彼らは中央の産地ではない南北の周辺地域へと目を向けます
これは古参の地元大手企業も同じ。


まず、北での注目産地は、コキンボ地区にあるリマリバレーです

ここは降水量が少なく大変乾燥した地域で、その北にあるエルキバレーの北はもうアタカマ砂漠でブドウ栽培は出来ません。

雨が少なく海風が強いこの地区の土壌は炭酸カルシウムを多く含むチョーク質土壌です。
この土壌はヨーロッパ品種に最適なので、新しく進出したワイナリーはみんな、これまで植えられていたパイスを抜いて、ボルドー品種に植え替えています
(パイスは15世紀のスペイン人がもたらした黒ブドウで、バルクワインやピスコという蒸留酒の原料になります。乾燥に強いのでチリではかなり多く栽培されていましたが90年代にはカベルネ等に首位の座を奪われています)

また、この土地の土壌にはが含まれるので、栽培するブドウにも塩化ナトリウムが含まれていることが分析で分かっています
塩害があるので野菜には向かないだろう土地です。

うーん、塩味か。
確かに白ワインには僅かな塩味があるような…
(少ない塩は旨味でもありますが)
なので、塩害に強いボルドー品種は有利だと言う事でした。

冷涼で乾燥したリマリのブドウはアルコール度数が低めで、酸の綺麗なワインを作るのには欠かせない、と言うのが定評の様です


セミナーで試飲したリマリのワインもどれもとても美味しかったです

その中の一つを紹介します

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コンチャイト カッシェロ・デル・ディアブロ ペロド・ヒメネス2021

この白ワイン、非常に良かったです
夏向きの軽めの辛口、ヴィーニョ・ヴェルデみたいによく冷やして楽しみたい。

ペロド・ヒメネスという品種に聞き覚えがある方はそれなりにいらっしゃるでしょう。
スペイン南部のアンダルシア地方でシェリーの原料になるブドウがペロド・ヒメネスですよね

でもね、これ、違うんです

何が違うかって、
スペインのブドウは、Pedro-Ximenez
チリのブドウは、Pedro Jimenez

スペルの違う別のブドウなんです〜
チリのペロド・ヒメネスは、マスカット・アレキサンドリアとパイスとの交配品種です

リマリ産の塩化ナトリウムが含まれる果汁です(もちろんワインにもあるらしい)、穏やかな酸味がワインの印象を丸くしています
ライムやレモングラスの様な爽やかな香り、余韻の短い軽い味わいで非常にフレッシュです

畑はとても荒涼とした場所にあります ↓

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HPより

サボテンのトゲトゲが乾燥具合を物語ってますね〜

てんちょ、こういう、ここにしかない品種の味、が大好きです
シャルドネやカベルネがダメじゃないけど、こういうチリにしかない、っていうワインの方に魅力を感じます。

大橋さん曰く「ぐびぐび飲める」ワインです、賛成〜

お値段も非常にお手軽
1500円以下で買えます。

リマリバレーのペロド・ヒメネス、来週入荷するので是非お試しいただきたいです










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2023年05月13日

セミナー連荘


前回の続きで、チリワインの新な注目産地を紹介せねばなりませんが、時間がなくて全然書けない
明日にはきっと。


イベントページにセミナー2つ載せました

セルヴァン シャブリ

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7代目ご当主フランソワ・セルヴァン氏

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シャンパーニュ ティエノ

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エクスポートマネージャーのジャン・フランソワ・ラガルド氏

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急遽決まったので直近になってしまいましたが。
充実の内容です

是非、ご参加ください〜




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2023年05月11日

最新チリ情報 序章


今日も良く晴れた名古屋
外が眩しい。


昨日、メルシャン主宰のコンチャイトロとチリワインの現状を勉強するセミナーに行ってきました

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火曜のカリフォルニアに続いて最新のチリのお勉強、とても良かったです

講師はマスター・オブ・ワインの大橋健一さん。
名古屋の会場でZOOMでの参加、試飲8種の豪華ラインナップでした


席が結構空いてて、勿体無いー

大橋さんのセミナーは何度か参加した事がありますが、いつも最新の情報で世界を広く見据えたお話が勉強になります。
資料が(簡単ではありますが)全て英語なのもいいと思います


火曜のカリフォルニアと同じく、地理は南米にあってもフンボルト海流の影響でかなり冷涼です
フンボルト海流は寒流なので、夏でも海に入るにはウェットスーツが必要なくらいだとよく聞きます。
ブラジルとかアルゼンチンの南国ビーチの様なイメージはチリにはない、との事。

チリワインは輸出に大成功している国で、既に生産の80%以上を世界60か国余りに輸出しています
リーズナブルでヴィンテージや産地の細かい知識がなくても、いつでも美味しい、みんな大好きなワインです

こういうワインはやはり世界のどこでも重宝されています。
フランスワイン市場でもチリワインに押されて危機感を募らせています

こうした現状はチリワインにとって素晴らしい事ではありますが、これ以上拡大の余地がないともいえる訳で、横に広がるのが限界なら縦に広がろうと言う事で、各社が高級路線へとラインナップを増やしている所です

そこを鑑みると、ハズレの無い安価なワインのイメージが強いチリって、プロフェッショナルでも細かな産地を詳しく知ってる人は少ないという今はよろしくない
これからは注目の新しい産地の知識や、ヴィンテージごとの違いを語る必要がある、という。


と、ここまで聞いて、ガラパゴス日本を思う。
特にてんちょのおります名古屋は一層独特のマーケットなんだよね

きっと日本でも、名古屋は特にすぐにはそうはならないでしょう
とても保守的でミーハーな名古屋。
いまだに一番人気はブルゴーニュですし、代わりに違う産地のピノノワールを探そうとはしません。
↑ ここが、世界との大きな違い。

ヨーロッパ、アメリカでは高騰するブルゴーニュに見切りをつけて、マルボロや南アなど他産地へシフトしているそうですが、
店頭ではそういう風潮は感じませんねー、そちらへけん引しようとも思わないし。

それからもう一つ。
これは完全な余談です。

大橋さんのお話には盛んに、サステナブルな農業や環境保全の取り組むワイナリーがこれからは選ばれる、と言う事が出てきます。
それは正しいんでしょうけど、何だか、この欧米に倣えの姿勢がうさん臭くて嫌なんだよねぇ
批判じゃないです、あっしの個人的感覚です

もちろん環境への配慮は不可欠ですが、ここまで環境駄目にしてきた責任の大半は欧米にある訳で、今さらいい人になっちゃってなんだよ、って言うのもあるし、自然を管理してコントロールしようとするのに危険を感じます。
自然は管理下に置ける物ではない、今の人類ではきっとまだ無理。
企業はなんだかんだ言っても金もうけが一番の目的だし、せめて共存だよなと。
いじょ。


あれま、時間ないので途中ですけど一旦お終い。
また明日続きを書きます〜
チリの新しい産地を紹介するつもりだったのよ





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2023年05月10日

らしさ、の変化か


今日は快晴で暑いくらいでした

そろそろワインの持ち歩きにも気温を気にする必要が出てきたかも。
ワインを発送する時にチルド(クール)指定にする方も多いと思います

ですが、チルド(クール)便にはご注意ください

受け取ったらすぐにセラーなど温度管理された場所へ入れてください。
常温に放置しておくと、冷たいボトルが結露しますよね。
↑ この結露、ワインにとっては急激に温度が上がってる印です。
せっかく低温でワインを送っても、暑い中に置いておくと急に温度が上がり、ワインが吹いたりすることがあります。

なので、これからの季節は常温放置厳禁です
でも冷蔵庫で保管はダメです、冷やしてすぐ飲むならいいんですが。
気を付けてください



昨日は初めてのカリフォルニア、ナパワインセミナーでした
ファインズのお二人が先月に行ってきたばかりのナパ、現地の様子などいろんな話を聞かせてもらいました

おっと、写真撮るの忘れた
今日は字だけ。

カリフォルニアって、ヤシの木や燦燦と降り注ぐ太陽のイメージで南国だと思っている方が多いかもしれませんが、東京や名古屋よりもずーっと寒いそうです
冷たい海風が常に吹いているので、特に夜は冷える
ブドウには最高ですが、今の時期でもダウンがいるほど。

そして、ナパは非常に乾燥している場所で、を如何に確保するかが重要な課題です

これもちょっと意外かもしれませんが、南のロサンゼルスは気候区分では砂漠気候です。
温帯じゃないのです。

アメリカでは灌漑が認められていますので適正な水やりが可能ですが、古木の根が水を求めて深く伸びる事もやっぱり大事。
ナパの銘醸地が山の斜面でなく、二つの山脈に挟まれたテラス上の平地にあるのは水があるから。
この土地ならではの事情です

先日のダックホーンの記事にも書きましたが、環境を考えるワイナリーは常にクリーンな水の再利用や自然への循環を謳っています
サステイナブルな農業には不可欠な要素なんです。



そして、カリフォルニアワインにも変化の時が来ているようです

皆様、きっとご存じ典型的なカリフォルニアワイン、赤も白もどんなか想像できるでしょうか??

白は新樽を多用したコテコテのシャルドネ、噛めそうなやつ
赤は果実味いっぱいの甘くて濃いカベルネやジンファンデル、フルボディでぎゅうぎゅう詰めなやつ

グラス1杯の勝負にはとても強い
リッチと言う言葉が相応しい、分かりやすいワインです。
良いブドウじゃないとこういうワインは作れませんし、完成形を見据えたワインづくりを計画的に行っているであろう、相応の努力が予想されます

ですが、このようなワインは沢山は飲めません
疲れます。
そして食事を置いてけぼりにしてワインだけで100点を狙ってます。

ハンバーガーやホットドックの典型的なアメリカ人の嗜好、っていうイメージです

こうしたコテコテスタイル、最近ではもっと自然でエレガントなワインへと変貌しているんだそうです

これも先日のダックホーンのセミナーでも醸造家レネさんのの発言がありましたが、食卓で楽しめるバランスの取れたワインを目指すワイナリーが増えています。
洗練されて穏やか、アルコール度数も低めの優しいワインです

へー、そうなんだ

試飲した6つのワインも、確かに甘々、こってこてのワインじゃなかったです。
お手頃価格とは言えませんので美味しくて当たり前ですが、とてもバランスの良いキレイなワインでした

特にフリーマークアビーのシャルドネに感動しました

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てんちょ、樽の効いたしゃるどけが苦手なんですが、これ↑は美味しかったです
ムルソーだよ、まさに素晴らしいバランス、酸味とコク、丸く艶のあるシャルドネでした。
是非飲んでみてほしいです。

新しいアメリカワイン、これから広まって行くでしょうか

やはりワインの世界は日進月歩、常に流転・変貌しています。
ちょっとでも目を逸らしているとすぐに浦島太郎になってしまう。

皆様も味わいや作りの変化に気づくことがあるかもしれません
これからも楽しんで飲んでください〜





















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2023年05月09日

ナパを勉強します


今日はカリフォルニア、ナパワインセミナーです‼️

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忙しくてもうこんな時間だ。
参加の皆様には楽しんでくれるといいなー


今日はもう何も書いていられないので、
また報告しますー



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2023年05月07日

じゅうごワイン美味しい


今日の雨は湿度が高くて蒸し暑いですねー
梅雨時みたい



今日は未知のワインを紹介します
爽やかな青空を思って。

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(店頭にもありますがHPより拝借)

ザシャリヤス オミクロン・レッド2021

名前からどこのワインか見当がつきますかね?

今日のワインはギリシャです

ギリシャのワイン法をご存知の方はまずいないだろと思います
エキスパート等の方でもあんまりちゃんと勉強してない方がほとんどでしょう

てんちょなんて、最初のソムリエ試験受ける時(20年以上前だ)にちょっと勉強した程度で、シニアの受験の時にはギリシャって勉強した覚えがないくらい…
しかも当時から法律が大きく変わっておる

ギリシャは1981年EU加盟ですが、2008年に現在の法律に改正されるまでは、
下から、
1.エピトラペジオス・イノス(テーブルワイン)
2.トピコス・イノス(ヴァン・ド・ペイの様な地域ワイン)
3.オペ(AOCに相当、頭文字を取ってOPEで甘口のみ)
4.オパップ(AOCの上位ワイン、辛口や赤)
という体系だったんですが、3が廃止され、より西ヨーロッパの法体系に近くなっています。
そして、上記の名称は現在一つも使われていませんー

甘口OPE、せっかく覚えたのにぃぃ
そして、現物を一度も見た事がない
(産地名の知識は無駄にはならないのでいいけど)

まぁ、ここではそんなに法規には立ち入りませんけど
長くなるので、現行の法律は各自お調べください


今日のワインはネメア産赤ワインです
アギオルギティコ100%

…よく知りません。
ギリシャのブドウを理解するにはまだ相当の努力が要るなぁ

このアギオルギティコという品種は黒ブドウではギリシャで最も栽培されています
なので、他のアギオルギティコのワインも色々あります


ネメアは首都アテネから西へ100キロほど、ペロポネソス半島にあります ↓

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余談ですけど、ペロポネソス半島って名前は中学の世界地理で覚えたのですが、

どー見てもこれ(↑)が半島には見えない

…確かに拡大すれば海に囲まれた島っていうか、細く繋がってるから半島なんでしょうけど。
そー思いません??
わたしだけ??

って、現実は半島です。
アナトリア(トルコ)も日本では半島っていいますよね。
まぁ、半島は細長いもんだという思い込みもあるかも(ガリポリみたいな)


話を戻して。

今日のザシャリヤスワイナリーはネメアでは3本指に入る代表的生産者で、オーナーのエリアス・ザシャリヤスさんが1990年に購入した醸造所でワイン生産を行っています。
こんな方 ↓

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輸入元HPより、以下同様

彼はアテネ農業大卒で農業コンサルタントもしていました、ワイナリの畑でも無農薬・除草剤不使用の自然なブドウ栽培を行っています

流石ギリシャ、遺跡の隣にブドウ畑 ↓

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40haの畑で13品種も栽培していますねー、結構な規模です

これがアギオルギティコかなぁ? ↓

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HPより

今日のワインは赤ですが、とても軽めのデイリーワインです
低価格のスクリューキャップでお手軽です。

若木のブドウを使い、ステンレスタンクで発酵・熟成しており、樽は使っていません。
めちゃくちゃ若い、紫色をしています
アルコール度数は12.5%、安心だね〜


でも、何故、オミクロン(=15)なんでしょう??
説明がないぁ
ギリシャ文字は読めないし



外観は割と濃い目ですが圧倒的な紫です、ボジョレー・ヌーボーやノヴェッロにあるような甘い香りがします
若いですが、丸い口当たりでフルーティです。

バランス良くて果実味もある、暑い時期にはとても良いのでは
美味しいですよ、個人的にはとてもアリ。

ギリシャだからどうの、という難しさや異端さはありません
つるっと飲める軽い赤です。
上手に作ってありますね

ブラインドならガメイって言いそう
(↑ 当たってたまるか)

1500円以下のお手軽ワイン、是非飲んでみてください〜

一度、ギリシャにも行ってみたいです。










posted by cave MITSUKURA at 19:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月06日

連休終盤、ひたすらシュレッダー


連休も終盤、今日の夜から名古屋でもになるようです

石川の地震、また石川って…
カーヴミツクラも大した備えもしていないし(できないし)、地震嫌だなぁ



そう言えば、少し前にほんの数本ですが入荷してたルーロ、ネットショップに掲載するの忘れてましたので今日載せました
僅か3種5本、高いけどねー
ムルソーのモン・プレジールが飲んでみたい

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と思っていたら、全てあっという間に売り切れました。
ご注文下さった方々、ありがとうございます
こんな片田舎のワインショップのネットを見てくれるなんて嬉しいですー



静かな連休後半、10年の保管期間を過ぎた経理関係の書類をシュレッダーしていて…
2012年2月の見積もりで、DRCラ・ターシュ2005の参考上代(所謂、定価です)が、115000円(税抜)ですね
やっす。
遠い昔の話〜

確かに安い。
が、元々、DRCはネットの価格がおかしいんだよ
何ですぐに3桁万円なの
今でも正規はそんなにアホな値段じゃないよ、まぁ安くはないけど。


5月はナパセミナーがあって、業界向けの会も少しはありますが、個人的にもワイン会は少ないです
6月からは暑くなるだろうけど、また1点フォーカスのワイン会をやりたいと思ってます

目下の目論見はこれ ↓

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サンタ・デュック ジゴンダス レ・オートギャリーグ ヴァーティカルの会

これ、知ってますか??
このワイン、本当に美味しいんです
(一部オートギャリーグじゃないけど)

ローヌ、メリディナル(南部)のジゴンダス。
これまでは赤とロゼ(ごく僅かな生産しかありませんが)のみに認められた名称でしたが、白が新しくAOCに認定されました
市場にはまだ出て来ていませんが、今後に期待したいです。

赤はグルナッシュが主体ですが、結構なフルボディです。
なので、若いと多分沢山はつらいので、ちょうど良さげな飲み頃なのではないかと
縦飲み万歳


それから、本当に積年の課題のトロタノワ会やらなくちゃ
かれこれ5年以上引っ張ってますね。


あー、今日も中身のないブログになってしまいました
さらばー








posted by cave MITSUKURA at 17:30| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月04日

早熟か完成か


連休も後半、行楽日和の名古屋です
暑いね

一昨日から一転、落ち着いたカーヴミツクラです

ま、毎年の事かも。
例年、連休の前半にはお客様が多くて、後半は静かになる
お盆もそうなんです。


ようやくネットショップにフランソワ・ミエとプリューレ・ロックを載せました
早速ご注文下さったお客様、ありがとうございます



それから、イベントページにも書きましたが、5月9日のナパワインセミナーのワインが一つ変更になりました。

マイケルポザーン メルロ2020(4125円)赤

スタッグスリープ アヴィータソーヴィニヨンブラン2021(5200円)白


赤から白になって価格も上がりました。
気温も高くなってますので、ソーヴィニヨンブランが1本入るのは良いのではないでしょうか
どうぞご了承下さい。


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フランソワミエ 一部


新入荷のフランソワ・ミエ、2020年ヴィンテージは予想通り物凄く値上がりしています

2017年の初ヴィンテージから倍近くになってるのでは…
レジョナルが1万円超えとか


昨年、2019年のヴォルネイ レ・ザングルを1本、みんなで飲んでみたんですが、
これがめちゃくちゃ美味しくてびっくり

香りが非常に複雑で、既にブケが出てたんですよね〜、それに驚きました。
余韻も長いし、何年も経たワインみたいで不思議でしたけど。
とにかく美味しかった

あれだけ特別?
他もそうなのか??

驚きは、フランソワ・ミエさんがヴォギュエの醸造長を長年務めてたという事を踏まえると一層です。

いやー、
若いヴォギュエって今では稀有な、かっちんこっちん、うんともすんとも言わないワインじゃないですか

それはそれで良し、ですが、他が早く飲めるようになっているので、10年、20年と待つのがつらい
最近ブルゴーニュ飲み始めた方には異端に映るかも。
昔はあれがスタンダードなのですよ、それでもヴォギュエも酸が前面に出てはいませんし。

豊富な酸が長熟の秘訣なのです
そして、アルコール。
この二つが結びついてブケ(あのいい香り)になるのですから。

でも、フランソワ・ミエはこんなリリースしたばかりで、美味しいし、えーんかい??って思いました

2020はどうなんでしょう

なにせ生産量が各キュヴェで少ない(1種類数百本とか)ので入手困難ですが、試してみたいですね。
種類は増えてるんですが、それでも人気が圧倒的に上回ってます

人気ドメーヌは、もうラショーラマルシュもぜーんぜん買えなくなってしまったし。
円安もありますが、買い負けしてるんだろうなー


以下愚痴

日本の国力は下がる一方だし
事態が改善する素因もないわ

岸田君ってば、国民には簡単に増税してる一方で外国にほいほいお金出しちゃって、金では中国には絶対叶わないよ。
日本の存在をアピールするなら、もっと違うところで繋がりを作らなくちゃ。
これからの日本の若者よ、マジ気の毒に思うよ、てんちょみたいなおっかさん世代は。
他人事と思わないで変えていかなくちゃ、選挙行こう

以上愚痴終わり







posted by cave MITSUKURA at 14:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月02日

幸先良しだ


5月

今日は連休中の貴重な仕入れ日。
月初な事もあって、ものすごい量が来た

ゆっくり捌けばいいやと思っていたら…

ありがたい事にお客様がひっきりなしに来てくれまして
何も出来ないくらい忙しかった〜

フランソワ・ミエとプリューレ・ロックも入荷しましたが、ネットショップにも掲載できていません
まっててくれ

連休中に保管期限を過ぎた経理書類もシュレッダーしたい

今日はこれでドロン (← おっさんか)


posted by cave MITSUKURA at 18:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月29日

ピンクの魚


9連休の方〜、いーなー
GW初日なのに雨が降り出しました、名古屋
全国的にも晴れが続かないみたいですね


今月はもう入荷ありませんので、今日は簡単にこのワインを紹介します
懐かしい、かも。

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ウマニ・ロンキ ペッシェヴィーノ・ロゼNV

この魚のボトルって結構昔からあったと思います
知ってます?
てんちょが大学生の時にはもうありました(← 結構昔だ)

赤と白は覚えてるんですが…
ロゼってあったかなぁ???

と言う事で、懐かしくて買ってみました

それに、
これってウマニ・ロンキが作ってたのかー
知りませんでした

ウマニロンキアブルッツォ州でトップの生産者と言っていいでしょう

誠実な仕事で着実に成長していますし、品評会での高位入賞も数多い。
てんちょ、2013年に輸入元に連れて行ってもらいました、素晴らしい蔵でした
アドリア海側へ初めていきましたよ。

今日のロゼはマルケ州産です。ウマニロンキはマルケにも畑を持っています。
今日のワインはヴィーノ・ターヴォラ(テーブルワイン)なので産地表記はおろか、ヴィンテージの記載もありませんが。
モンテプルチャーノ100%です

製法については情報がありませんので不明ですが、ブラッシュかなぁ、セニエか??
オレンジ色っぽいロゼ。

本当に気楽に飲む、辛口で軽めのロゼです

お値段もとっても気軽

さっぱりした酸味、舌の上に嫌な残り方もしない良質の酸味です。
温度が高めだと少しフルーティになります、この辺はお好みですが基本は冷たい方がいいです

辛口のロゼに概ね言える事ですが、白と変わりません。
香りもあっさり爽やかですね、目をつぶって飲んでロゼと分かるだろうか、疑問なくらいです

暑い季節にピッタリ
休日の昼から飲めそうなのです、アルコール度数12.5%なので最近のイタリアワインにしては低いのもいいかも。
冷やして飲んでください〜

このボトル、昔から飲み終わった後に水を入れたり、オイルを入れたり、再利用してる人が多かったのではないかと思います
本当に魚、だもんね。

あなたなら何を入れますか






posted by cave MITSUKURA at 15:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月24日

ブルゴーニュじゃなくても優れたピノノワール


一時あった夏の気温がやや冬に戻ったみたい、今日の名古屋は肌寒いです
風が冷たい

今週末からGWですね
どこかへお出かけの方も多いのではないでしょうか
海外旅行も増えてるみたいですが、セントレア(中部国際空港)はまだコロナ前の30%程度なんだそうです。
これからかな。

ポルトガルのブドウ畑は開花もうすぐみたいです ↓

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Quinta.D.Dores SNSより、ロウレイロ、緑のつぶつぶが花芽です

いやいや、早すぎる〜

流石にポルトガルのこれはフランスでも同様ではありませんが。
20年くらい前には、北半球の開花は6月中旬〜下旬、そこからハングタイム100日で収穫、って言うのがセオリーでした
なので、一般的には9月下旬から10月上旬での収穫が普通だったんです。

今だと8月下旬から9月の収穫の方が多いですもんね
(醸造・熟成に時間が増えるのでヌーボーみたいなお酒にはいいんですけど)

そうだ
ルイ・ジャドの今年のヌーボーは作るかどうか、まだ未定だそうです
マコン・ヌーボーが飲みたいのに
作って作って〜


さて、今日は備忘録。
飲み会のワインリスト替わりにワインの紹介をします
店頭の最後の1本が多くて、購入できません(一部取り寄せ可能)なのでごめんなすって

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じゃない方のピノノワール

左から、
1.ビファー ゼクト・ブリュット ロゼNV
2.フォン・ウィニング ピノノワールT2014
3.ブリュンデルマイヤー ピノノワール2018
4.ハミルトンラッセル ピノノワール2021
5.オーボンクリマ イザベル2019
6.ピラミッドバレー グロワーズコレクション カルロージヴィンヤード2015
7.クスダ ピノノワール2020
8.ヴァインバック クロ・デ・カプサン ピノノワール2019
9.アンドレ・クルエ コトーシャンプノワ ヴェルサイユ・リュビNV


タイトル通り、ブルゴーニュじゃないピノノワールです。

ブルゴーニュのピノノワールはみんな大好きだと思います
が、この一年だけでも恐ろしく高騰してますし、同時に入手困難にもなってます
レジョナル(いわゆる、ただのブルゴーニュ)でも1万円しちゃうような人気ドメーヌも沢山あるし、
大手ネゴスで量産してるはずでもヴォーヌロマネで1万円以下なんてまずない、

うーん
これからどうしよう…

余談ですけど、
一昔前に、サンテミリオンガレージワイン(新しい小規模生産者)が持て囃された時があって、みんな自家醸造を始めた。
それまでブドウを売っていた大手のシャトーにはもう取引しないと強気で断ったのに、人気があんまり続かなくて結局ブドウ売りを再開せざるを得なかった、という事がありました

ローヌでもブドウではお金が稼げないからアプリコットを栽培していた農家がみんな、またブドウ栽培に転身したものの、全てが成功した訳じゃない、とか。
いい気になってたら一瞬で終わったという悲劇の話。
そういう事もあったんですよ

でも今ローヌはブドウでいいみたいですが。

シャンパーニュの小規模レコルタンはみんな潤っているんでしょうか
大規模MNがブドウの確保に四苦八苦してるようですし、これはブルゴーニュでも同じか。

お金になるからと安易に飛びついて失敗した人がいる一方で、誠実な仕事で着実に評価を挙げてる人もいる訳で。
流石にコートドールのワインはかつてのサンテミリオンみたいにはならないだろうなぁ…
もう増やす畑もないし。

生産者に苦労してほしい訳じゃないけど、もうちょっと買える値段にしてはくれんかのう

話を戻して。
そんなブルゴーニュですが、やはりピノノワールはブルゴーニュが一等賞で他の追随を許さない、と言うのは正直な所です
ですが、そんな「他」にも優れたピノノワールは僅かながら存在してるのです。

今回はそういう、ブルゴーニュ以外=じゃない方のピノノワールを集めて飲むことにしました
きっかけはクスダのPNが手に入った事。
これがあったんで、ブルゴーニュじゃないPNのいいのを集めようと思ったんです

では、ワインの紹介します。

1.ビファー ゼクト・ブリュット ロゼNV

ピノノワール主体、瓶内二次発酵で瓶熟8年以上のロゼ。
ここはドイツのファルツ州、ダイデスハイムにある醸造所です、経営が変わって現在は日本人の徳岡史子さんが醸造を担当しています。
この長い瓶熟を経たゼクト、いい香りです
外観はほぼ薄オレンジになってます、でも価格は野口君1.5人でお釣りがくるという非常に優れもの。
白もあります、どちらも超オススメです。

2.フォン・ウィニング ピノノワールT2014

これもドイツ、ファルツです。ミッテルハートというベライヒ。
ドイツ高級ワインの意表となるVDPの創設メンバーであるフォン・ウィニング(フォンは爵位を表す)、18世紀から続くメーカーですが戦争とそれ以外でも紆余曲折がありました。
大量生産をせず、畑仕事を重視する優良生産者です。
このピノノワールは厳選ブドウだけを使い、樽発酵&樽熟成(MLFあり、70%新樽使用)のモダンな赤ワインです
フルボディって書いてます。
年産僅か4500本しかなく、お値段も税込8580円もするんです。
14年という熟成感も期待したいですね

3.ブリュンデルマイヤー ピノノワール2018

中欧のワインプロフェッサーのワイン。
オーストリア、カンプタール産です。
てんちょ、ビリさん(ブリュンデルマイヤーの創始者でご当主)には2回現地で会った事ありますが、穏やかで優しい方です
ソムリエの世界大会に写真が出題されるような有名人です。
そしてゼクトも白も赤も、ワインが素晴らしく美味しい
食卓にあるべきワインと言うオーストリアの基本を備えた、落ち着きのある洗練されたスタイルです。

4.ハミルトンラッセル ピノノワール2021

こちらは南アフリカ共和国、西ケープ州(南アのワイン産地はほとんどこの中にあります)のウォーカーベイにあります。
南アのピノノワールではいつも上位に名前が挙がる定評のある生産者です
23haしかないピノノワールの畑から優雅な赤ワインを作っています。
ブルゴーニュ以外でピノノワールが成功している数少ない産地の一つだと思います
2019年は山火事で自社のピノノワールが使えなかったので買いブドウで作ったりと困難もありましたが、世界的に人気は挙がる一方で日本への割り当ても減っています

5.オーボンクリマ イザベル2019

これは有名、カリフォルニア、セントラルコーストのサンタ・マリア・バレー産です
セントラルコーストで有名なカレラがあるマウントハーランからは、もっとずっと南のサンタバーバラカウンティにあります。
(南部ですが冷たい海風が吹き込むので南国ではありません)
冷涼な気候で優れたピノノワールが出来ると言われています。
オーボンクリマの創業者のジム・クレイデネン氏はアンリ・ジャイエに師事したという数少ないアメリカ人です(残念ながら21年に他界)
蔵の最高峰であるイザベルはお嬢さんの名前を冠し、単一畑でフレンチオーク熟成の拘りのワインです
サンタバーバラも甘いワインが多い中で、これは違って、綺麗だなーと感動した覚えがあります

ハニーサックル(スイカズラ)の香りがすると言われますが、どーでしょう?そっかなぁ…
現在の2020は諭吉さん一人じゃ買えません
なので貴重な19の最後の1本。

6.ピラミッドバレー グロワーズコレクション カルロージヴィンヤード2015

クスダと被りますが、これもニュージーランドです。
南島のカンタベリー(首都クライストチャートから一番近い産地)にあります。
1999年から始まった新しい蔵ですが、ブルゴーニュをお手本としてるだけあってその信条を表現した繊細なワインを作っています

今回のグロワーズコレクションは、自社畑を持つ前に借りた畑で作ったワインです。
自社畑を2018年から持っていますが、しばらくこれも並行して作っていましたが、今ではこのシリーズの生産は無くなったみたいですね。
カルロージーは2015年がファーストヴィンテージで、甘さと華やかさが混ざった素晴らしいピノノワールです
1本だけ売れずに店頭に残ってたので、少し前にてんちょがキープ。
15年はまだ買える値段でしたが、現在の上級畑はやっぱり諭吉間近になってます

7.クスダ ピノノワール2020

一応、会の本命です
楠田さん、2001年にワイナリ創業ですがあっという間に人気ドメーヌになりました
今じゃ簡単に買えない
リースリングも美味しいです。
5年以上前ですが、香りの複雑さに感動しました、今回にも期待してます

8.ヴァインバック クロ・デ・カプサン ピノノワール2019

ここから2本はフランスです。
ヴァインバックはアルザスの名門です、ここでも何度か紹介しました
カプサン修道会の畑を継承しているアルザスのど真ん中の蔵です、シュロスベルグの真正面にあります。
ここは最近、オレンジワインはナチュールワインを作り始めましたがこれが素晴らしい
そしてラインナップが多くてイマイチカテゴリーが良く分からない
クロ・デ・カプサンのシリーズが上級ワインのテロワールシリーズの畑名なしです(だと思う)

このピノノワール、1月に飲んでとても感動しました
ちょっと早い気もするけど、非常に良いブケが出てました。
このボトルも同じだといいなぁ〜
現行は2020ですがこれも一葉さん一人と野口君4人。

9.アンドレ・クルエ コトーシャンプノワ ヴェルサイユ・リュビNV

最後はアンドレ・クルエ。
素晴らしいシャンパーニュを作ってます、ここが好きな方は多い
てんちょも大好き。
コトーシャンプノワのブジー・ルージュは昔から作っていましたが日本へ輸出していませんでした。
2006年に行った時に1本くれましたが、これが非常に美味しかったです
そこから、名前を変えて一層豪華になって日本でも買えるようになりました。
(が、値段も豪華になってるやん)
2015年ベースのピノノワール100%、ステンレスタンク発酵で樽熟成しています。
てんちょもこれは初めてです。
諭吉2人だもん、美味しくないと困る

と、こんなワイン達です。

カリフォルニアはカレラじゃなくてイザベルにしたかったのです。
ロワールや南米のピノノワールもアリですが、人数も限られていますのでこんなとこかな、と

お値段が多少違いますが、どれも一流のワインばっかり、と思います
楽しむぞ〜


【以下後日談】

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いやー、どれも良かったです
特に香りが最高に素晴らしい
複雑なブケ、長い余韻、いい飲み頃でしたね〜

流石の一流ワイン達でした











posted by cave MITSUKURA at 15:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月22日

甘口をナイトキャップに


今日の夜は一桁まで気温が下がりそうだという名古屋です
気温の乱高下に身体がついていけない…年だわ


少し前にとあるフレンチでいただいた貴腐ワイン。
コトー・デュ・レイヨン1erCruの表記があって、???

分かりますか?

コトー・デュ・レイヨンはフランス、ロワール地方の白ワインで甘口のみに認められたAOCです
アンジュー・ソミュール地区です。
品種はシュナンブラン100%、貴腐または樹上乾燥して糖度の高まったブドウを使用しないといけません。

同じく、ご近所の甘口に、ボンヌゾーカール・ド・ショームがあります
どれもシュナンブラン。

フォアグラの前菜や食後のブルーチーズと合わせても美味しいですよ


で、1級の記載について。
コトー・デュ・レイヨンはコート・デュ・ローヌやマコンの様に特定の村名を併記する事が出来るんですが、
更にその中でロシュフォール・シュール・ロワール村ショームにはプルミエクリュの表示が認められてるんですって(条件あり、一段厳しい規定)
ショームに限って、より糖度が高い物だけ。

…2011年の秋に政令発布らしい、知らなかったよ
あーぁー



と言う事で今日は甘口を紹介します
コトーデュレイヨンのような貴腐ワインではありませんが。

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エグリ・ウーリエ ラタフィア・ド・シャンパーニュNV


ラタフィアという名前は聞いた事がある方が多いかもしれませんが、これを厳密に説明しようとすると結構厄介なんです。

ラタフィアというお酒は甘口です、ここに異論がある事はない。

で、
今日のシャンパーニュ地方のタラフィアのようにAOCの規定がなくても各地で伝統的に作られているものなので、実際には色んなラタフィアがあるようです。
そうした物は現地消費がほとんどなので、輸出されることが稀でまずお目にかかれません。
てんちょも全貌があんまりよく分かりません

お店で扱う物は、今日のシャンパーニュ地方の物か、ブルゴーニュの物ばかりですが、中にはブドウではない果物の果汁(サクランボなど)を使った物もあるようです。
自家用酒だと余計に色々ありそう

ラテン語の、オレス・ラタ・フィアト(取引成立や解決の意味で小さなグラスのお酒で乾杯したんでしょうね)が語源です。

製法も、VDN(ヴァン・ド・ナチュレル)の様に、発酵途中のブドウ果汁にブランデー等のアルコール度数が高いお酒を添加して発酵を止めた物や、VDL(ヴァン・ド・リキュール)の様に発酵前に果汁にブランデーを混ぜた物と両方があります。
どちらも発酵が進んでいないので、ブドウの果糖が沢山残っているために甘口になります。

ラタフィア・ド・シャンパーニュはVDLに分類されますが、AOCに規定されていないので「伝統重視の何でもアリ」になってると思います。
(フランスでは何百年も続く伝統の方が最近制定された法律よりも重視されていますので、長年やってきた事はたとえ法定外だとしてもそれだけですぐに断罪されたりしないんです。ここら辺がフランスのすごいところ)

…ネットの記載だと、AOCラタフィアと書いてある物を多く見かけますが、VDLには規定されていませんねぇ


うーん、過去の教育も良くないのでは
釈然としない。

INAOの記載では、IGとなってますねー ↓
file:///C:/Users/cavem/Downloads/ComPer-CNAOV-2016-547-RatafiaChampagne.pdf

2016年9月改正ですが、フランス語が難しい…
INAOの規定って保険の約款みたいなもので隅々まで網羅してあるから超難しい
読める方、頑張って。てんちょはコピペで翻訳へGO


ワインに戻ります。

今日のエグリ・ウーリエはシャンパーニュ好きで知らない人はいないでしょう

モンターニュ・ド・ランスのグランクリュ、アンボネイにあるレコルタンです。
ピノノワールで作られるコクのあるシャンパーニュが大人気、希少だし高いし、店頭にも泡の在庫は既に完売。

アンボネイは隣のブジーと並んで小規模でも高品質なシャンパーニュを作るドメーヌが多い
おかしな値段で味音痴(馬鹿舌ともいう)相手に売ってる銘柄で誤解されたくないねぇ…(独り言)

エグリ・ウーリエはHPがなく、輸入元の資料でもあんまり詳細がないので今日のラタフィアに関しても良く分かりません
「発酵前の果汁にマールまたはフィーヌを添加」くらいしか書いてない。

マールやフィーヌは自家製なのかな。
発酵前の果汁のセパージュはなんだろう。


人気のエグリ・ウーリエ、ラタフィア(700ml)でも諭吉です

店頭には、

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アンリ・ジロー ソレラ・ラタフィアNV(500ml)
ヴィルマール ラタフィアNV(700ml)


もあります


どれも甘口なので日持ちがします
冷蔵庫に保管して少しずつ飲んでもいいですよ〜


なんかイマイチ、ちゃんとした紹介になりませんでした。
反省

トカイ・エッセンシアがもう一度飲みたい










posted by cave MITSUKURA at 18:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月21日

金曜だけど休日みたいな


急に夏の気温になってますけど、まだ4月だよ
もう30度超えてる所があるの

名古屋でも、桜通りのなんじゃもんじゃ(ヒトツバタゴ)の花も満開 ↓

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名城公園の藤の花も既に咲き誇ってます
10年前ならGW頃から見ごろの始まりだったはず、この季節の早まりはどうなんでしょうね〜


フランスでも南から急速にブドウの展葉が始まってます

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樹齢高そう
gigondas wine SNSより

春の霜害はなかったですが、これからまだ嵐や雹の心配はある。
余りに成長が早くて、今年も暑さで水不足が懸念事項になりそうです。


もう来週からはゴールデンウィークですね
カーヴミツクラは毎年同じ、お休み無しで毎日12時〜20時で営業しています

「定休日ありません」って言うと結構驚かれるんですが、今のところ考えていません


昨日、長年のお客様から和菓子のお土産をいただきました

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両口屋 端午の節句ささらがた

5つの味で楽しめます
パッケージも可愛い。
普段、和菓子買う事ないので嬉しいです



連休明けまで新たなワインが来ない予定なので、ワインとは無関係な話になってしまったかも






posted by cave MITSUKURA at 17:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月19日

アメリカの鴨ワイン


曇り空ですが、25度超えで暖かい名古屋
花粉も黄砂も一段落かと。


昨日はコロナで3年も延期になってたらしい、ダックホーンセミナーに行ってきました

ダックホーンカリフォルニア、ナパバレーの中心部であるセントヘレナにあるワイナリーです。

創業は1976年とカリフォルニアでは古く、ダンとマーガレットのご夫妻が始めた蔵(ダックホーンは名字です)ですが、現在お二人は健在ながらも引退しています。
ワイナリーは会社経営となり拡大、10のワイナリーを傘下に収める大企業になり、2021年にはNY証券取引所に上場するほどの成長を遂げています
すごーい、従業員は400人以上。

創業当時の70年代はカリフォルニアワインの黎明期ですが、ナパにはまだワイナリーは少なくて40ほどしかなかったそうです。
(今では500超え)
ダックホーンの二人はパイオニアと言える存在です

彼らはボルドーの右岸、サンテミリオンやポムロルのワインが好きで、是非なパでもメルローを作ろうと最初から決めていました

70〜80年代のアメリカは圧倒的にカベルネソーヴィニヨン人気だったので、
メルローはついでのブレンド品種くらいに思われており、誰も主体・単独でワインにしようとはしていませんでした。
(この辺りの国民的な好みは今でもうなずけるものがある)

そんな状況の中、二人が作った、
スリーパームス メルロー
が大ヒットして、メルローの成功者として一躍有名になったのです
この成功でメルローの追随者が増えた

さらに、2014スリーパームス・メルローがワインスペクテイター(アメリカの権威あるワイン雑誌)でトップ100ワインの1位に選ばれた事も大きなニュースになりました(選出は2017年)

このワインは、創業時に買いブドウで始めた蔵の代表ワインであるフラッグシップワインですが、
2015年にようやく土地を取得して自社畑となりました
70年代には樹齢10年ほどだったブドウも今では50年を超える古木になっています。
3本のヤシの木が畑の中に立っています、カリフォルニアっぽいですね。
(スリーパームスの区画にはメルロー以外も植えられていて、カベルネでの販売もあります)

このワインは以前にここでも紹介していますので、詳しくは過去の記事を見てください ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/465100285.html?1681885409

…4年も前かぁ

今回の来日は、アジア輸出部長のカール・コヴェネイさんとチーフワインメーカーのレネ・アリーさんの二人

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カールさんには先月、カレラのランチ会で会ってるので(別の輸入元ですけどね)セミナーの後で話したら、喜んで雑談とワインの話に応じてくれました
あの時、コロナで来日が急遽キャンセルになったワインメーカーのマークさんはすっかり回復してるそうです。
「カリフォルニアに来るときは是非連絡して」って言ってくれました。
はーい、是非行きたいです

レネさんは初来日だそうで、日本での体験に期待が大きそうでした
是非食事や観光でも楽しんでほしいです(きっと過密スケジュールで忙しいだろうけど)

レネさんは最初、ロバート・モンダヴィのラボで働いていて、科学的(時には化学も)な分析と自然の産物であるワインとの融合に感銘を受け、ダックホーンに移ってからも分析や記録の傍らでワイン醸造にも携わるようになったそうです。
先述した通り、ダックホーンにはたくさんのワイナリーがあり、カリフォルニア以外にワシントン州にも蔵があるので、ワインメーカーは各ブランドごとにそれぞれいます。
そのトップにいるのがダックホーンを仕切るレネさんです

自社畑9つの説明と、試飲ワイン6つの説明を丁寧にしてくれましたが、
めっちゃくちゃ早口でした〜
時間が限られている中で沢山説明しようとしてくれたんでしょう
熱意を感じました

ダックホーンとしての主要なナパの自社畑は北から南まで9つあり、一部は別ブランドのパラダックスなどにも使用されています
…載せるのにちょうどよい一覧画像がない、残念。

セントヘレナの最も古い自社畑、マリーズヴィンヤード ↓

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HPより、ワイナリーを囲む畑でマリーは創業者マーガレットの愛称

全て書くと膨大な長さになるので割愛しますが、ナパは北が暖かく南が涼しい、とちょっと一見疑うような説明で、
てんちょ、本当にカリフォルニアの事が分かってないんだなーと思いました(駄目だよね)
ちょうどヨントヴィルが真ん中辺りで気候の境目になってるとのこと。

南のサン・パブロ湾からの冷たい海風が南のカーネロスに抜けるので、南部は涼しいのです。
南部の利点はこの涼しさ。
夜にこの風がブドウを冷やすので、ブドウは昼間に光合成で蓄えた養分を蒸散で消費することなく、さらに酸も温存される、と言う訳です

一方で北部は山に囲まれた地域が多く(カリストガやセントヘレナ)、海風を遮ってくれる一方で日照が強く小粒で密なブドウが取れます。
しかし南よりも降水量が多く、これが救いになっています

温暖化で一番の問題は、フランスやイタリアでも同じですが水不足です
元々乾燥しているカリフォルニアでは、温暖化=雨が減る、これがブドウ栽培には大変な脅威です

それとそれに起因する山火事。

幸い、アメリカの法律は灌漑を許可していますので水が不足していれば水をやればいいんですが、乾燥地帯ではこの水の確保も大きな課題になっているんです

川からどんどん水を引けばよさそうですが、そんなに潤沢にあるわけじゃない川の水、地下水もないんだな。
カリフォルニアでは各ワイナリーがサスティナブルな取り組みとして「水の循環利用」を掲げるところが多いのもこうした背景があるからです。
日本人にはあんまりピンと来ないかも。
カリフォルニアはアラブの砂漠と同じだと思っても過言ではない(強い日差しと少ない水)

こうした事もあり、ダックホーンでは畑の各区画に計測器を置いて、日照や気温、ブドウ樹の水分量を細かく記録しており、それを統計的に役立てて最良のブドウづくりに生かしています
イスラエルのゴランハイツワイナリーやイタリア・カンパーニア州のフェウディ・ディ・サングレゴリオでも同じことやってますね。
お金と情熱のなせる業

レネさんは、
「バランスの取れた、食卓にあるべきワイン」を理想としてるそうです

アメリカ人でそういう方って珍しいような

話が逸れますけど、
昔初めてサンテミリオンに行った時に、シャトー・ベルリケのオーナー侯爵が「ワインはコンテストだ」っていうようなことを言ってて「んー???」って思ったんですが…

その当時(20年以上前)、ベルリケって少し低迷してて多分資金的にも苦しい時で、アメリカ資本の援助を受けて醸造方針などを転換していた時だったようで。
なのでお金を出すアメリカ人の好みにする必要があったのだろうと思われます。
グラス1杯で勝敗が決まるような「緻密で隙のない分かりやすいフルボディ」を求められていたんだろうなー
そこで、あの発言かと

今でもそういうアメリカ人は多いだろうし、そういうフルボディワインが好きな日本人もたくさんいます。
そこはお好み、自由でっせ

昨日は、そういう意味でも意外な意見だったと思う(偏見???


試飲は6つ(とフリーテイスティングが20とちょっと) ↓

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ソーヴィニヨンブランが大変素晴らしい

青くないよ
もうね、サンセールやプイイヒュメ以外でグリーンペッパーは要らん。

マルボロはいつからロワールに魂を売ったんだって不満に思ってたので(言い過ぎ?)、
ダックホーンのソーヴィニヨンブランは100点だわ
洋ナシ&白桃、でもきれいな酸もある、樽は邪魔しない、と全てが素晴らしいバランス
もちろん食卓でもOKで、レナさんの言う通りの理想のワインになってます。

他も、シャルドネもメルローもカベルネもとてもいいですよ
赤はやっぱり甘さがかなりありますけどね、チョコみたい。
洗練されてます
値段もまーまーする。

そういう点では傘下のデコイがセカンド的存在でお手頃価格なので、そちらもお勧めしたいですが、
やはり本家を飲むとこっちがえーなーとなってしまう

ダックホーンでカリフォルニア入門にしたら、かなり贅沢な経験だろうというのは確かです
あなたも是非飲んでみて。













posted by cave MITSUKURA at 16:50| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月16日

セミナーまだ空いてまっせ


この「埃っぽい感じ」は黄砂の仕業なんでしょうか


5月9日火曜のカリフォルニア・ナパワインセミナーはあと2席です
ご検討中の方、是非お申し込みください〜


もうすぐGWなんですね。
今日で4月の後半に入った事に毎年ながら驚き、早いっ。

春のせいか、今日はなんだか眠いわぁzzzzz



posted by cave MITSUKURA at 16:36| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする