2025年10月14日

一度は飲むべきワインの一つ


今日は
これから一雨ごとに気温が下がっていく季節ですね
そう言いつつ、何だかんだまだ蒸し暑いんだなぁ…


今日は久しぶりに入荷しました、こちらを紹介します

クインタレッリ1.jpg

ジュゼッペ・クリンタレッリ アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ2017

アマローネの最高峰、ほんとに久しぶりです

今日のワインはイタリア、ヴェネト州の赤ワインです

ヴェネト州には観光地で有名なヴェネチアがありますが、ワイン産地は海から離れた内陸です。

世界で最も飲まれているらしいスパークリングのプロセッコもヴェネト州のワインです
イタリアの白ワインで知名度の高いソアベもヴェネト州で作られています。


今日のアマローネは特別なワインです

ヴェネト州のヴェローナ地区のワインがその元になっていて、コルヴィーナという土着品種を主として作られています。
ヴェローナと言えば、「ロミオとジュリエット」の舞台になった町ですが、この町の北に広がる丘陵地帯がヴァルポリチェッラです。

ミラノから車で2時間くらい、ガルダ湖に近い場所です。
クインタレッリはここ ↓

クインタレッリ.png

残念ながらHPなし
一度訪問してみたい



アマローネは発祥がはっきりわかってる新しいワインです

このヴァルポリチェッラのワインにはレチョートと呼ばれる甘口があり(赤ワインの甘口です)、この地の生産者はまろやかな赤と一緒に甘口も作るのが慣例でした
戦前は甘口の方が人気がありました、現在でも生産はあります。

1938年にヴァルポリチェッラで最古の協同組合であるカンティーナ・ヴァルポリチェッラのセラーで、置き忘れられて糖分が完全に発酵してしまったレチョートの樽が見つかり、試飲してみたところ、甘さはなくなっていたものの豊潤でコクの深いいいワインだったそうで、それ以降このコクを出すような醸造が行われるようになった、というのが誕生秘話です

…ヴァンジョーヌみたい、置き忘れた功績って意外と多いですよね
ロックフォールとか。

甘さが完全発酵により失われて苦くなっていたものの、とても深い味わいで、単に苦い=アマーロではなくて、偉大な苦み=アマローネと名付けて販売したのが最初です
(かなり駆け足の解説ですんません)

その後、1968年に正式にDOCの許可が下り、広く誰もが生産できるワインとなりました
それまではこの組合だけが30年くらい独自ワインとして販売していたんです。




さて、このアマローネですが、干しブドウを圧搾して作っています
(イタリアでパッシートと呼ばれる製法です)
収穫したブドウを籠(または棚)に並べて3か月ほどかけて乾燥させます。
そうすると水分が減り、糖度の高いブドウになりますので、それをゆっくり発酵させますが、アマローネは辛口なので残糖を残さずしっかり発酵させて作ります。

アルコール度数は(DOC認定当時から)14%以上必要で、最低2年の熟成が義務付けられており、レゼルバになると4年です。
しかし、たいていの生産者はもっと長い熟成でしっかり味を落ち着けてから出荷しています

手間暇かかった大事なワインです


クインタレッリでは、ブドウの出来が良い最高のヴィンテージにだけ、このアマローネを生産します
出来栄えに納得しない年には販売しなかったこともあるほどの拘りです

毎年ある訳じゃない。

天然酵母を使用、スロベニアンオークの大樽で7年熟成の後に瓶詰めされます。
妥協なしの完璧主義で知られたクインタレッリの3代目当主のジュゼッペ氏が蔵の名前を一躍有名にしました

クインタレッリ2.jpg
輸入元HPより

今ではアマローネと言えばクインタレッリをおいて他にないほどの最高の評価を受けています

残念ながらジュゼッペ氏は既に鬼籍、今は娘さんとその息子(孫)のフランチェスコ氏が仕事を継いで、彼が醸造家を務めています。
(てんちょ、ミツクラに来たばっかりの頃に訃報を聞いて、不謹慎ですが在庫を買いまくった覚えがあります
その当時3万円くらいだったでしょうか。
きっと今は良い飲み頃になっているでしょうが、もちろん店頭はおろか手元にも1本もありません。

例にもれず、このアマローネも値上がりしてます。
渋沢君5人と少し
ひょえー

クインタレッリには同じ製法でカベルネで作るアルゼロというワインがあり、こちらの方が高額です。
これも非常に美味しいですよ

どちらも非常に凝縮したワインで、緻密で重くエキスがぎっしり詰まったワインです
香りも重厚で、甘く複雑です。
味わいは何といっても余韻が長い、喉奥から戻るような官能が最高です

今日の17年ではまだまだ若いので、余裕がある人は5年から10年待った方がいいです
すぐに飲む方は早目の抜栓で、デキャンタージュしてください。
変化が楽しめるので、ゆっくり飲むのがおすすめです

ラベルの字はジュゼッペ氏のお嬢さん(と言ってもいいお年ですが)の手書き
くせ字で読めないかも

自分も飲みたい〜







posted by cave MITSUKURA at 15:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月12日

迫力の黄金ボトル


3連休、皆様はどこかへお出かけでしょうか
カーヴミツクラは今日も通常営業しています



今日も簡単に、派手さでは負けなしのこのワインを紹介します

IMG_4988.jpg

ボッテガ プロセッコ ゴールドNV 3L

きんきらきーん

3リットルです
右のボトルは750ミリ、レギュラーサイズの比較用です

大きいので自分が小さく写る ↓

IMG_4989.jpg

ボッテガはイタリア、ヴェネト州のワインメーカーです

19歳で蔵を起こした現社長のサンドロ・ボッテガ氏は父親がグラッパ職人で、常に身近にグラッパがありました。
一族のグラッパづくりの歴史は17世紀にまで遡れるほどの老舗工房です。

優れたグラッパを作りつつ、ワイン生産にも手を広げ、1990年にプロセッコのブランドも始めるに至っています。
トスカーナやウンブリアにもワイナリーを持っており、オリーブオイルの生産もするなど事業は順調に拡大中
キャンティやアマローネから、ジンやウイスキー、リキュールも作ってる

コネリアーノの創業地の東、ブルニェーラに巨大な工場を建てるほどに成長しました

ボッテガ.jpg
HPより、でかい



日本では、ボッテガといえばこのキラキラスプマンテだと思います

ボッテガ1.jpg
HPより

3リットルなんてあるのですね、大きなボトルが好きなてんちょとしては大変嬉しいです

DOCプロセッコで、グレーラ85%以上(シャルドネとピノが少量)
(元はブドウの名前がプロセッコだったんですが、オーストラリアでも同名のワインがあったりと何かと問題になり、品種をグレーラと改名しました)
シャルマー方式で40日程度かけて二次発酵しています
アルコール度数11% ←安心

辛口です

750ミリのレギュラーサイズは、ザ・プロセッコなスタイルですが、このサイズは飲んだことがありません。
大きなサイズの方が安定した味で寿命が長いので、期待できますね

レギュラーサイズ4本分ですが、お値段は良心的です

これ持ってパーティに現れたら人気者になれるでしょう
気が早いですが、クリスマスにどうですか??













posted by cave MITSUKURA at 15:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月11日

40歳の時何してた?


台風23号の影響で霧雨の名古屋です
湿度が高くて動くと暑い


自宅にスマホを忘れて出勤してしまい、何かと不便です



今日も簡単に、このワインを紹介します

BLPM85_1.jpg

ブシャール・ペールエ・フィス ピュリニー・モンラッシェ1985

ブルゴーニュのブシャールからやってきました
シャルドネ100%

1985

こんな古いワインが今、入荷してくるとは驚きです
当たり年の85年です

蔵出し、来歴保障あり、なので安心です

ですが、収穫から40年を経ていますので、ある程度の瓶差があるのはご承知おきください。
ワインは農産物です、工業製品ではありませんので、神経質に細かく気にする方は新しいワインを飲んだ方がいいですよ

ラベルが昔のデザインですが、直前に張ったと思われます(それでいい)
蠟キャップでバブルタグも付いていますので、一層安心です

特級でも1級でもない、ただの村名です

瓶の色を加味しても、あんまりよく分かりませんね…
液面は高め、澱はほとんどありません。

ブシャールは、アルテミスグループの一員になってレジョナルクラスの生産をやめております
所有する有名区画に特化した生産になっていくようですので、それに伴って蔵のバックヴィンテージも整理させているのかもしれません。

消費者にはこうした古い蔵出しのブルゴーニュが飲めるのは非常に貴重なチャンスなので良い事ではあります

ネット在庫1本になっておりますが、今ならまだ60本くらいは余裕で買えます
3万円台なら買ってもいいと思いますが、いかがでしょうか。
40歳未満の方には年上になりますね

てんちょも、まだ飲んでおりません。
月末までには飲む予定です。

また報告します〜

10月23日追記:

飲みました

見た目はややくすんだ黄金色でした。
アンバーというよりは、山吹色にオレンジと緑が混ざったような。

とても健全でした

酸がしっかりあっって、40年とは思えないくらいで全く枯れていません。
バタースカッチではありませんが、オレンジマーマレードなイメージ

香りも複雑で変化します。
余韻がとても長くて飲み込んだ後に戻って来るような香りと味が良いですね

これが32000円ならとてもお買い得だと思います






posted by cave MITSUKURA at 16:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月09日

フーリエ2023入荷


今日も蒸し暑い


店頭にはフーリエ2023が少しだけ入荷しています

IMG_4985.jpg

お値段はネットショップをご覧ください

今日はやる事がいっぱいあって、これだけです。
すまんこって。








posted by cave MITSUKURA at 16:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月08日

パッツ&ホールセミナーやります バローロ紹介


暑くはありませんが、昼間の気温は30度にもなるそうで未だに半袖で余裕ですね
アパレルショップで手袋やニットが飾ってあると違和感しかない
10月なんですよね



イベントページに11月6日開催のパッツ&ホールセミナーの案内を載せました

パッツ&ホール セミナーワイン.png

1万円超えの高品質シャルドネとピノノワールが飲めますよ
ただ座って飲んでるだけでも価値があります
興味ある方はぜひご参加ください〜



今日は簡単にワイン達の紹介です

IMG_4952.jpg

チェレット
左から、
1.ランゲ アルネイス ブランジェ2024
2.バローロ コンテ・デル・ウニタ2019
3.バローロ プラポ2014
4.バローロ カンヌビ サンロレンツォ2004 マグナム
5.バローロ キナート


チェレットはイタリア、ピエモンテ州でバローロを中心に生産する大手ワイナリーです
バルバレスコも多く作っています。

創業はアルバで1939年、現在3代目になります
現在も家族経営で事業を拡大、バローロやバルバレスコの優良区画をいくつも所有しています。

栽培はビオロジック
この規模でビオロジックを実践するのは大変なことです。

1.この白ワインは、イタリアで最も飲まれている白ワイン、と言われるほどの人気です。
 ピエモンテの土着品種であるアルネイスは一時、絶滅の危機に瀕していましたが、志のある生産者たちによって維持され、復活しています。
 白い花に例えられるアロマを持つ辛口、酸がイタリアワインに特徴的な温かさを持っています

2.このバローロはとてもお値打ちですが、味もとても良いので日常的に楽しめます。
 こちらは買いぶどうです、「統一の伯爵」と名付けられたキュヴェはカヴール伯爵に因んでいます
 若木のブドウを使用しています
 ステンレスタンクで一次発酵、フレンチオークの樽(300L)でマロラクティック発酵、スラヴォニアアンオーク大樽で熟成。瓶内で約1年熟成。
 ふくよかでチャーミングです、食事と一緒の方がおすすめです

3.こちらはセッラルンガ・ダルバ村の区画です
 ステンレスタンクで発酵、300Lのフレンチオーク樽で9ヶ月、オーストリア製の大樽で18ヶ月熟成。
 瓶熟12ヶ月。平均樹齢は約40年、所有面積は2.4ha。ファーストヴィンテージは1972年。
 南東向きの畑でクラシカルなバローロだと言われます。

4.これがチェレット最高のワインです。
 カンヌビの名前にあやかった(?のだろう)サンロレンツォの区画は、所有面積僅かに0.25ヘクタールしかありません
 樹齢は80年にもなるそうです
 生産はマグナムボトルのみ、木箱に入った重厚な外観で2013年は275000円にもなってます

5.こちらは薬草酒
 19世紀にカッペラーノというお医者様が開発しました。
 ハーブと木の皮のエキスを抽出して糖分と一緒にバローロに添加した甘口のお酒です
 スパイシーな薬草酒ですが、日本人には馴染みがないと思います

以上です。
 








posted by cave MITSUKURA at 14:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月06日

文句とセミナーの予定を


飛び込みのワインの営業がヒドイ

いきなり店頭に来ても無理ですって。
「資料だけでも置いていきます」ならまだいいんですけど。

お客様のフリ?してしばらく店内でワイン眺めてからレジで名刺出してくる、とか卑怯
(↑ 複数います、そして何も買わない)
リュック背負ったまま
ワインリストも持ってない
試飲しませんかってボトルを直接手で握って入ってくる、とか(それぞれ別々の人ですが)論外

お店が開いてるのは飛び込みの営業のためじゃないし。
(↑ これは生命保険のお嬢さんたちにも言いたい)

ため息出る…

もちろん、きちんとメールや電話で事前に連絡してくれる方もちゃんといます
今は新しいところと取引するような余裕はありませんので、申し訳ないんですが。

まるで友達の家に来るように訪問してくる人は、自分たちの仕事を軽く考えてるとしか思えません
営業も大変だろうと思いますが、なおさら対応に配慮するべきでは。

愚痴ってしまった
お目汚し失礼いたしました。



先行のお知らせです

11月6日(木)19時〜 カーヴミツクラにて
パッツ&ホール セミナーを開催します


アメリカ、カリフォルニアのワイナリーです

いつもお世話になっているファインズのブランドマネージャーさんが、現地の詳しい資料や画像をたくさん用意してくれます
試飲のワインは現在、選定中です
決まり次第、会費など詳しい案内をイベントページに載せますので、少しお待ちください

座ってワイン飲むだけでもとてもいい経験になりますよ〜
興味のある方はぜひご参加ください

詳しくは近日中に



















posted by cave MITSUKURA at 15:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月04日

新星現る


今日は雨

アサヒビールのサイバー攻撃の影響で系列のワインが来ません

あらー、まだダメですか
まぁ、スーパードライが最優先でしょうから

プッチンプリンにも驚きましたが(長すぎでしたよね)、こういうことを自分の身に置き換えても、どうしたらいいのか正直分かりません



イベントページに10月の試飲会の案内を載せました

先月のジャン・マリー・フーリエ コントドシャペルは美味しかったです
2022年のムルソー、ニュークラシックらしい厚みがありつつ、エレガントな味わいでした。
全く固くなくて、それも意外。

今月も何か1本、これは、というワインを出したいと思っています




店頭には新しいワインが入荷しています
割り当てで1本づつしか来ませんでした。

ピエール・ヴァンサン1.jpg

ピエール・ヴァンサン
ブルゴーニュ・ピノノワール2023
ブルゴーニュ・シャルドネ2023
サヴィニー・レ・ボーヌ オー・ヴェルジュレス ブラン2023
シャサーニュ・モンラッシェ ラ・プラティエール2023

赤はレジョナルクラスの1本だけ、後の3本は白です

ピエール・ヴァンサンの名前を知ってる方はブルゴーニュ通ですね
てんちょ、ワイン関連の記事で取り上げられているのは見ましたが、特に注目はしていませんでした(ごめんなすって)

この新しいドメーヌは2023年にオークセイ・デュレスで始まった、本当にできたての蔵です
当然2023年がファーストヴィンテージです。


ピエール・ヴァンサン氏は2006年から2016年まで、ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレでてテクニカルディレクターを務めた人物です。
(ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレって、言いにくい、ものポールのクロ・ブラン・ド・ヴージョで有名です)
その後、ルフレーヴの総支配人となり、昨年退職、自分のドメーヌに専従となります。

新しいドメーヌは友人2人と共同で、テール・ド・ヴェルというドメーヌを購入してスタートしました

ピエール・ヴァンサン.png
HPより

所有畑は7ヘクタール=16区画で、前のドメーヌ時代のビオロジックを完全なビオディナミに転換。
平均樹齢が60年という、いい条件の畑です


やはりルフレーヴ時代の名声もあってか、シャルドネの方が人気のようです

最高峰はコルトンシャルルマーニュ
でもね、上代(定価)44万円もするんですよ

売れるんでしょうか…(買いませんでした

非常に評判の良いライジングスターです(若い方ではないんです)が、飲んでみないと何とも…
しかし業界の先輩方がよいと言ってるんですから、それは確かなんでしょう

フランソワ・ミエも最初からとても出来上がっていて、美味しさにびっくりしましたが、ピエール・ヴァンサンも同じでしょうか?
こうご期待

















posted by cave MITSUKURA at 13:28| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月30日

昨今のリースリングは


もう9月の最終日です
あー、2025年も早かったぁぁぁ(あと3か月あるけど)


明日から、また大量に食品が値上がりするようですね

買わなくなっちゃったもの、ぼちぼちあるよなー
↑ それがワイン、っていう方も多いかと

株も金(ゴールド)も過去最高に高いのに、自分の生活の余裕はどんどん減ってるのはなぜだ
みんなお金使わないで投資や貯蓄に励む日本
子供の頃の100万円が今の1000万円かな、お金の価値が下がってるというのは本当ですね
インフレってそういうものなんでしょうけど

それでも、てんちょはワインは飲むし、お出かけもします
ワイン会やセミナーの案内も順次しますので。




今日はこのワインを紹介します

IMG_4977.jpg

ロバート・ヴァイル
リースリング ゼクト エクストラブリュット2019
リースリング トロッケン2023


水色のラベルって珍しいですね

このラベル、一定の年齢以上の方には「懐かしい」かもしれません。
カルタワイン、ってあったなぁ…みたいな
今は亡き、あの窓枠のデザイン


今日のワインはドイツ、ラインガウの名門が作っています

ドイツワインは辛口が多く生産されるようになったことや、温暖化で赤ワインの生産も増えていることから再注目の産地です
ワインの歴史では絶対に無視できない存在ながら、日本では「甘いワイン」の産地だというレッテルを張られ、消費はそこまで多くないかもしれません。

今はヨーロッパ以外の南半球のワインがお手軽で美味しいので、そういうワインに人気が集まるのも無理ないことだと思います
我々の方こそ、きちんと勉強しないといけません



ロバート・ヴァイルはかなり古いワイナリーです
創業は1868年、ソルボンヌ大学のドイツ語の教授であったドクター・ヴァイルがラインガウのキートリッヒにワイナリーを設立したのが始まりです。

ここ ↓

ロバート・ヴァイル.png
いい場所

ワイナリーの名前はそのまま、創業者ロバート・ヴァイル氏の名前から取っています。

ソルボンヌの先生とのことですが、1870年に普仏戦争が勃発しますので、その時点で「最後の授業」になってしまうのですが。

余談になりますが、教科書に載っていたあの小説、当時は全然面白くなかったです
フランス人、ドーデの小説で、アルザスが舞台なのでこちらはフランス語の先生が最後になります。
覚えてる方、いますよね?
「脂肪の塊」は教科書向きじゃないかなぁ、あっちの方がよさげ
田園交響曲も色恋関係になるんだろうか、別にいいのに


さて、ヴァイル先生はきっと素晴らしい味覚の持ち主だったんでしょう
有名な畑を取得し、評判のいい高品質ワインを次々に発売し、蔵の評判はヨーロッパで知られるほどになります。
ドイツ皇帝や、オーストリア宮廷からも注文が来るほど。

1928年のツェッペリンの処女航海では、レストランのリストにロバート・ヴァイルのアウスレーゼが特集される程、高級ワインの地位を確立しています
おお、すごい

ワイナリーは現在4代目、ヴィルヘルム氏に受け継がれて、日本のサントリーの資本を受け傘下に入っています

所有畑は70haにもなっています。
一番良いとされるグレーフェンベルグに8haを所有 ↓

ロバート・ヴァイル3.jpg
クロスター・エーベルバッハも載っていますね

ロバート・ヴァイル4.png
いい眺め

厳格な収量の管理がされていて、収穫は20回にも分けて、常に完熟の良いブドウだけを収穫するようになっています

敷地には当時の伝統的な建物がそのまま残っています ↓

ロバート・ヴァイル2.jpg

生産するワインもたくさん

ロバート・ヴァイル1.jpg


今日のワインですが、まずゼクト

リースリング100%の瓶内二次発酵で、瓶熟18か月
ドサージュには最高の区画、グレーフェンベルグのリースリングで作られたシュペトレーゼを使用しています
繊細な泡立ちできれいな辛口です。
2019年のシングルヴィンテージで、口中ではリースリングの典型的なブケである石油香がします


スティルワインの方は、スクリューキャップのエントリーワインです

空気式の圧搾機で1.5気圧という低圧力で丁寧に圧搾の後、1000Lのステンレスタンクで発酵。
4ヶ月間4回バトナージュを行いながら熟成しています。
フルーティな辛口、少し微発泡にも感じます
こちらは石油香はしません
若いですし

どちらも奇麗な酸のあるリースリングです

勉強にもいいですよ〜

















posted by cave MITSUKURA at 17:06| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月28日

ピュアな日本ワインに感動


今年も残り少なくなってきました
水曜は10月か〜
朝晩が涼しくなって、ようやく赤ワインも楽しめるような陽気です


昨日、初めての日本ワインを飲む機会がありまして、とても良かったので皆様にも紹介します
店頭にはまだありませんが、すぐに発注するつもりです。

IMG_4974.jpg

フジクレールワイナリー

レディー・ビートル クリーン
吟果 甲州2023
吟果 マスカットベリーA2023
百千 AX3 2023


です。

写真の内の、
メルシャンきいろ香 オマージュタカ2024
ノースクリークファーム ロゼ サンスフル2024

おまけです
(北海道のロゼも非常に美味しかったです、ありがとうございました)


フジクレールワイナリーは、元々フジッコワイナリーという名前でしたが、2023年に今の名称に変更されています
創業は1963年ですが、フジッコのHPでは90年にワイナリー竣工となっており、本格始動開始といった感じでしょうか。

フジッコといえば、「お豆さん」ですよね

84.png

富士昆布からフジッコになってるみたい。
知らなかったー

ワイナリーは勝沼にあります ↓

フジクレールワイナリー.png

周りも有名なワイナリーがたくさん。
高台にあって眺めがいいらしい

自社畑の代表は、北斗市明野(あけの)と武川(むかわ) ↓

フジクレールワイナリー1.png
明野

ロゴがシンプルで素敵です ↓

logo_full.png

清らかに澄みきった、まっすぐなワイナリー

というコンセプトですが、
こちらのワインは本当にどれもピュアです

ワインは4つのカテゴリーで展開されています

1.無濾過の濁りワイン クラノオト

2.「野遊びワイン」と名付けられたレディー・ビートル

3.フジクレール 
このシリーズはラベルが面白くて。
縁起が良く、古くは神のお告げとも言われた“初夢”をモチーフにした、日本らしさを感じるデザイン。 「一富士二鷹三茄子」の茄子を葡萄に変えた、「一富士二鷹三葡萄」を表現しています。
お正月によさそうですね

4つ目が最後に作られた最高のカテゴリーで、百千(ももち)です
金と銀の二つの円が千と百を表しています。
その年の最高のワインとして厳選されています。

4つ目の百千には現在3つのワインがあるそうですが、昨日飲ませてもらったAX3には非常に面白いブドウがブレンドされています。
セパージュは、カベルネソーヴィニヨン49%、メルロー49%、志太乃輝 2%

志太乃輝 ってなに???
不勉強ですんません

志太乃輝 は、しだのかがやき、と読みます。

ヤマソーヴィニヨンと並んで日本固有の品種として注目されており、農林水産省には2011年に品種登録されています。
しださんが作ったのですね

カベルネソーヴィニヨンと、山ぶどうの行者の水(という名前のブドウです)を交配して作られています。
行者の水の個性が強く出た品種で、つる性が強く仕立てづらいブドウらしい。

色の濃いフルボディですが、甘さが控えめでややスパイシーです。
香りは山椒や笹の葉みたいですが、時間がたつにつれてグリーンなニュアンスは消えていきます

他にない、いいワインだと思います。

レディー・ビートルのスパークリングもとても美味しかったです
デラウェアは最近栽培する人が減ってしまって、ワイン用に確保するのがとても難しくなってきてるようです。
このスパークリングは、欠点がなく優しい辛口で本当に和食に合わせるべき1本といえると思います

このシリーズのオレンジや真っ赤なロゼもぜひ飲んでみたいです。

ということで、美味しい日本ワインはあっという間に飲み干されたのでした。
もう一度ほかのワインも併せて飲んでみたいです

貴重な機会をありがとうございました〜



















posted by cave MITSUKURA at 13:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月25日

試飲会お礼


昨日の試飲会では色々なワインを楽しむことができました
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました

…ワインの写真撮り忘れた

本数を絞って一部高額ワインも入れておきましたので、質も量も満足してもらえたらいいのですが。

また来月も開催しますので、気になる方はお気軽にご参加ください



これから年末にかけてワインを飲む機会が増えそうです。
新しい発見があったり、世界が広がるような会を開催出来たら、と思います

またご案内しまーす


posted by cave MITSUKURA at 15:58| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする