2023年03月20日

畑を意識して飲んだ事ありますか


サボり宣言したばかりですけど、気が向いたのでワインの紹介します
気まぐれ、すんません

この畑が分かる方はいるでしょうか? ↓

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ペロ・ミノ モレサンドニ1erラ・リオットVV 2011

著名ドメーヌ、ペロ・ミノです。
モレサンドニには世界的な権威と言えるドメーヌがいくつもありますが(5つくらい言えますか?)、ペロ・ミノも劣らず素晴らしいワインを作っています

何故か店頭に2011がまだ数本あります、売れないのが不思議

ラリオットってプロレスの技みたい(← それはラリアット
「ラ」は定冠詞。
「リオット」は小道の意味です。
畑の脇を細い道「リュオット(Ruotte)」が通っていることから命名されたと言われてます

*ラベルにはVV=ヴィエイユヴィーニュ(ブドウ樹の樹齢が高い事を示す)の表記がありませんが、樹齢55年で資料はVVなのでVVとしてます。


まずはドメーヌの紹介から。
ペロ・ミノはモレサンドニで4代目になるブドウ農家です

モレサンドニの同じドメーヌである、トプノ・メルムと同じ一族です。
元はアルマン・メルムと言ったんですが、1973年に先代のアンリ氏がアンリ・ペロ・ミノとしてドメーヌを設立したのが始まり。
(アルマンの娘さんと結婚したのがアンリさんです、なので自分の名字がドメーヌ名になっています)

余談ですが、
トプノ・メルムと言えば、特級クロ・デ・ランブレイの1区画を所有しているが故に、ドメーヌ・ランブレイのモノポールを阻んでいるのが有名ですね
女性醸造家のグループの代表も務めるお嬢さんが仕切っています。

話を戻して、
ペロ・ミノですが、アンリさんの息子のクリストフ氏が93年から蔵を継いで畑を拡大し、父親の時代の畑と自分の代で取得した畑を統合して(ペルナン・ロサンを買収)現在のドメーヌ・ペロ・ミノになっています。
お父さんの時代には大半のワインは桶売りされていたので、あんまりドメーヌとしての評判はなかったのですが、クリストフ氏が蔵を手伝うようになって元詰めを増やし評判が上がりました
(クリストフ氏はアンリ・ジャイエにも教えを受けた人です)
ラベルも変更されて、今はすっきりシンプルなデザインになってます。

更に現在では買いブドウによるネゴシアン物も生産してるため、ラベルに「ドメーヌ」の表記があるワインが自家畑、ないワインは買いブドウです。
ご注意ください
なので、今日のワインは自家畑です。

個人的にはちと寂しいな、今のラベルは
シンプル過ぎるような…

急速にこの25年程で成長したペロ・ミノ、クリストフ氏になった当初は樽香バリバリの濃いスタイルでしたが、今ではすっかりナチュラル&ピュアになりました

他でも同じ。
モンジャール・ミュニュレフーリエも、代が変わった90年代初頭って、真っ黒で新樽を多用したスタイルでした。

こ、これがブルゴーニュ・ピノノワールなのか
っていうくらい
カリフォルニアワインを意識してたんでしょうか。

今ではどこもピュアで自然になってますので、あの時代がかえって懐かしいというか、珍しいというか

ペロ・ミノでは樹齢の古い区画のワインを特別に「キュヴェ・ユルトラ」として販売してますが、これが素晴らしい
コンブドルヴォーは感動の香りと余韻です。
(この区画は特異な歴史がありますけど、また機会があれば書きますね)
しかし値段もすごい、やっぱりね
ウルトラワイン、今度入荷するといくらになっておるのか

リュット・レゾネで栽培されたブドウ、完全除梗、低温浸漬等でブドウのアロマと果実味を最大限に生かしています
新樽も20〜30%と控えめ。
アンリ・ジャイエの果実味豊かなスタイル、いいですね。
個人的に大好き
(しかし、最近は流石に暑すぎて同じとは行かないでしょうけど)


さて、今日の区画1級ラ・リオットですが1級ミランデの南です
ここ ↓

ペロ・ミノ ラリオット.png
ブルゴーニュワイン委員会より

より詳細に見たい方はこちらをどうぞ ↓
https://bourgogne-maps.fr/pdf/denominations/20.pdf

モレサンドニの畑は、5つのグランクリュが一列に並んでますので(ジュヴレイも同じく)分かりやすいと思います
村の真ん中に集落があって、グランクリュの周りに1級があるので整然としてますが、格付けをまたぐ区画や、小さなリュー・ディが多いので、全てを知るのは結構大変です
1級畑は20もあります。
更に、モレサンドニにはもあるのでより複雑です。

ペロ・ミノがラリオットのどの部分を持っているかは不明ですが、面積は0.5ha、区画の平均樹齢は55年。

チャーミングなふっくらしたワインです
赤みがある透明な外観、丸くてツヤがあるので嫌いな人はいないでしょう
「スパイシーな余韻」と解説書に書いてるけど、そーかなぁ…

とにかく、香りよし、味よし、余韻良し、の美味しいワインです

しかしね、お値段がね…
諭吉君2人半と少し

数年前に買った11年でもそんな値段です、今後の事は考えたくない
というか、そもそもこれから買えるんだろうか。

美味しいワインを飲んで現実逃避しよう、そうしよう〜


…ペロ・ミノはインスタグラムしかなくて写真が載せられなくて残念

てんちょSNSに興味ないので悪しからず。








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2023年03月19日

サボり宣言


朝晩は肌寒いものの、日中は完全に春です

今ぐらいの気温の方が、過ごしやすくて、なおかつワインの持ち歩きにも安心なのでいいですね
ただし、気温の心配がなくても、ワインは日には当てないように気を付けてください
紫外線は大敵です


ワインも値上げの連絡ばっかり、定番商品でも欠品や入荷未定があって困る
終売もあるし…



そんな入荷の少ない3月ですが、システムの移管などで意外と時間が取れず、今月はブログは大サボりさせていただきます
ごめんなすって

…気が乗らない、ってのもあるかも



posted by cave MITSUKURA at 16:15| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月15日

再会と未来ワイン試飲


肌寒さがあるとは言え、すっかり春の陽気になりました


今日は一年に一度、ルイ・ジャド社のバレルテイスティングセミナーに行ってきました
今回は2021年のサンプルです。

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実際に商品になる2021年のワインはまだ樽熟成中です
今回はセミナー用のサンプルとして半年前に樽から瓶詰したハーフサイズの試飲用ボトルです。

なので、この先の変化や熟成の過程を、より考慮に入れて試飲する必要があります。



昨年もその前も、コロナで大きな試飲会ができず、サンプルを小分けにして送っていただいたり、オンラインのセミナーだったりと、何かと大変でしたが、今年はやっと着席で対面のセミナーが開催されました
それでも名古屋はわずかに10名の招待。
ありがたいことです

昨年のテイスティング(2020年ヴィンテージ)についてはこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/archives/20220209-1.html

昨年7月にミツクラでシャトー・デ・ジャックのセミナーをやってくれました、アジア輸出部長のエリー・ペレスさんが講師でした

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昨年の記事はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/archives/20220706-1.html

エリーさん、ちゃんと覚えててくれましたよ
この時のセミナーの最後にみんなで撮った写真を後日送りましたが、PCに保存してあって見せてくれました

いい話もできました
実現を最大限に努力したい。


で、2021年なんですが。
皆様、ご存知のように2021年のフランスワインは春の霜害で大打撃を受け、生産量が激減した年です
平均で30%ほどしか生産できなかったとか。
少なー
2016も同じように低い生産なんですが(特に白が少ない、2017年に行った蔵はどこもセラーがガラガラでした)、21年も劣らず酷い

そして、暑さと早い収穫がお決まりになっていたここ数年では、2021年は最も平均的な年になっています
(コロナ中であんまり情報が出てこなかったかなぁ…
実際にそういうイメージはなかった、てんちょです)

7月に雨が多めですが、概ね、気温、日照、降水量など、過去20年の平均に最も近い数値となっています。
そして、収穫も9月中旬開始と、ここ数年では遅め

ブドウの出来にもバラツキがあって、選果を厳しく行う必要があったそうです。

21年に関してはそういう意味でも全房発酵は行わず、必要なかったとのこと。
元々ジャドは完全除梗を謳ってますので、20年では一部の区画のブドウで実験的に行ってみただけのようです。
しかし、今後、また暑く小粒の年が来れば、新しい取り組みとして行う可能はあるでしょう

2021年は非常に繊細なワインです
酸がしっかりあって、透明感を感じる古典的なスタイルのワインになっています

アルコール度数も平均13%しかないそうです、しかも補糖ありでこの数値。
(うっそでしょって感じ、てんちょ試飲してて酔うなぁって思いましたが。部屋が暑かったからだろうか)

やや紫のエッジ、赤味が強い中心、と「黒さ」「濃さ」と言うイメージではありません。
クロサンジャックやクロドヴージョは流石に強いですが。

最近珍しい、酸がはっきり分かる若いワインだと思います

そして重要なのが、この酸が全く青くない、という事です。
タンニンも(少ないですが)、未完熟の青さを感じさせる物ではないのと同じ様に、酸味もとても健全な温かい酸味とでも言うんでしょうか、
美味しい酸なのです

飲み終わった後に、舌の上に(青渋い)酸味がくっついていないのもいい印象です
これは赤も白も同様です。

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どれも素晴らしいワインですが、赤ではヴォルネイ1erクロ・ド・ラ・バール(モノポール)がすごく気に入りました
繊細だけど、シャープ過ぎず、切れがあるのにふくよか。
和食に合わせるとものすごくよさそうです。
春の山菜にも行けそう

2019や2020の様な暑い年だとこうはならなかったでしょう

ジュヴレイ、Cミュジニー、ヴォーヌロマネにしか目がいかないミーハー君よ、
こういうワインを飲まなくては


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白はミネラルを感じる一方で、オレンジや洋ナシのようなフルーツ感がすごくあって、やはり美味しいです
シャブリとコートドールの違いがはっきり分かります。
コートドールにはをより使ってることもありますが、洋ナシ(特にコンポートみたい)やヌガーの香りがすごくボリュームいっぱいです

香りは甘く驚くほどですが、味はまだ全く若すぎです。
サンプルですし、今はこうでいいんです

長期熟成をした方がより一層よくなるであろうヴィンテージです

しかしですね、
クロサンジャックで45000円税抜き
ミュジニー・グランクリュなんて230000円税抜きですよ

余談ですが、ミュジニー、作ったんですね。
毎年おそらく1樽あるかどうか、のはずなので逆にあって意外かも
飲み頃を待つ頃にはてんちょは引退しておるでしょう

21年は生産量の激減で、バレルサンプルもですが、販売予定もかなり少ないです

それなのに、
来年以降もブルゴーニュの値段が下がることはないだろう、と。
22年は収穫も戻っていい年になりましたが、上がることはあっても下がることはない。
ですって…
去年も同じこと言われましたね、知ってはいても再確認したくない事実だ

少ない生産に需要の増加、そうなると経済の法則で値上がりするのは当然。
生産を増やそうというドメーヌはまずいません、みんな質を守るためにかえって生産を減らしています
後は瓶やコルクなどのマテリアルの価格上昇、輸送費の高騰、など、値段が下がるわけない


…暗い


さて、何を予約しようかなぁ
DDMも色々あってジャドから半分離れるそうですし。

今、高いと思っているブルゴーニュのワイン、これからまだ一段と値上がります
今のうちに買っておくのは本当に賢明でっせ











posted by cave MITSUKURA at 18:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月12日

春のピンク祭り


今日は名古屋ウィメンズマラソンです。
てんちょは一年に一度、歩道橋と地下道を使って出勤です(道路が渡れないので)

春というよりもう初夏
急に気温が上がって桜も咲き始めました


南半球では収穫が始まっています
フランスでも南から萌芽の時期ですね。
春の雹害や霜害がありませんように。



今日は、ロゼシャンパーニュをずらっと並べて説明します
(1だけスパークリングワインですが)

高額で生産が少ない事もあり、有名銘柄でもロゼを飲んだ事がある方は少ないかもしれません
皆様、どのくらい知ってますか?

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左から、
1.タルターニ ブリュット・タシェNV
2.ドラモット ロゼNV
3.ボランジェ スペシャル・ロゼNV
4.シャルル・エドシック ロゼ2005
5.アルフレッド・グラシアン キュヴェ・パラディ ロゼ2007
6.ローラン・ペリエ ロゼ ロ―ヴ・バタフライNV
7.フィリッポナ クロ・デ・ゴワス ジュスト・ロゼ2009
8.レア ロゼ2007
9.ローラン・ペリエ キュヴェ・アレクサンドラ ロゼ2004


1.タルターニ ブリュット・タシェNV

これはオーストラリアのスパークリングワインです、おまけ
ヴィクトリア州で1968年に創業した老舗で、ピレニーズ地区という場所で最も古いワイナリーの一つです。
カリフォルニアのクロ・デュ・ヴァル(こちらも老舗)の姉妹ワイナリーで、688haもの広大なブドウ畑を所有しています
このスパークリングは、瓶内二次発酵でシャルドネ53%、ピノノワール44%、ピノムニエ3%
ロゼの色はタスマニア産のピノノワールでドサージュの際に色付けしてます
瓶熟期間は不明ですが、細やかな泡がかなり本格的で美味しいです。
残念な事に生産終了だそうです。

2.ドラモット ロゼNV

この銘柄を知らないシャンパーニュ好きはいないでしょう
コート・デ・ブランの南端、メニル・シュル・オジェにありサロンの兄弟メゾンとしても有名です。
サロンの生産がない年はブドウはこのドラモットに運ばれます。
シャルドネが圧倒的に有名なんですが、ごく僅かだけロゼの生産もあるんです
ブージィ、アンボネイ、トゥール・シュール・マルヌなどモンターニュ・ド・ランス南部グランクリュのピノ・ノワール80%と、メニルのシャルドネを20%使用しており、今では少ないセニエ法によるロゼです。
セニエはタイユ(圧搾して搾る事)の規制を測りにくいと生産者が言ってました。
色づきを見極めるために一晩寝ずに見張ってるなど、他にも何かと面倒だそうで、やってる所はとても少ないんです
このロゼ、かなり繊細でいい香りです

3.ボランジェ スペシャル・ロゼNV

ボランジェも有名ですね。
007のシャンパーニュとして映画にも何度も登場してますが、ロゼの存在は意外と忘れられてるような…
ピノノワール62%、シャルドネ24%、ピノムニエ14%
2008年初リリースというこの新しいロゼは、コトーシャンプノワに使われていたコート・オーザンファンという区画とヴェルズネイの2つの区画のピノノワールを赤ワインとして使用しています。
NVながら3年以上の瓶熟を経ています、美しいピンク色です
値上がりが激しくて残念

4.シャルル・エドシック ロゼ2005

こちらはランスの老舗、3つのエドシックの一つでシャンパーニュ・チャーリーとしてアメリカで爆発的に人気になった銘柄です。
ピノノワール73%、シャルドネ23%
(なんだかみんな細かいね)
12の区画から選抜されたブドウを使用、瓶熟に10年以上かけた驚きのロゼ
貴重な05は欠点の無い華やかな香りと長い余韻が最高に美味しい。
お手頃価格だったのに、残念ながら既に完売してます

5.アルフレッド・グラシアン キュヴェ・パラディ ロゼ2007

こちらはエペルネのNM
その昔「貧乏人のクリュッグ」と言われ(個人的な意見であくまで賞賛です)、本格的な樽発酵の技術を評価していた愛好家が多い蔵です
かつては買いブドウ100%で自社畑0だったんですが、それでも醸造には細心の配慮と厳しい手順を遵守していました。
パラディは蔵のトップキュヴェです。
シャルドネ58%、ピノノワール42%
パラダイスの名前が付くこのキュヴェは、樽熟成中に失われる「天使の取り分」の代わりに送られる天国の味わいを表しています
瓶熟4年以上で、ロゼは年産僅か2万本です。

6.ローラン・ペリエ ロゼ ロ―ヴ・バタフライNV

ローラン・ペリエも有名なメゾンですね、所在地はトゥール・シュル・マルヌ。
このシャンパーニュは限定品です、以前2021年に紹介しました ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/archives/20211224-1.html
こちらはピノノワール100%、セニエで作られています
「赤い果実」とはこのシャンパーニュに使うべき言葉だと実感できる香りと味です
瓶熟が長くてもフレッシュさを失っておらず、複雑なのにフルーティなのがシャンパーニュの不思議な所。
奇跡のアンビバレンツ、それが良く分かるはずです。

7.フィリッポナ クロ・デ・ゴワス ジュスト・ロゼ2009

「元祖クロ」=シャンパーニュで公式に認定された二つのクロの内の一つです
(もう一つはクリュッグのクロ・デュ・メニル)
最近はクロ(区画名)を名乗るシャンパーニュが増えてますのでこれ以外にもあるのですが、やはり一目置かれる特別なシャンパーニュである事は変わりません
ゴワス(ゴワセと表記されている事もあり)とは、重労働を意味する単語で、マルヌ川に面した急斜面の畑にブドウが植えられています。
ホントに急です、斜度は45度、てっぺんからの眺めは最高ですが
カバークロップ(地表の草花)を生やさない時代には、雨の日になると土砂が下の県道に流れ出てたそうです。
ピノノワール48%、シャルドネ52%
2005年が初ヴィンテージだったような、まだ最近です。
09年は08よりも日照に恵まれ02に似たヴィンテージだそうです
こちらも2万本ちょっとしか生産がありません。

8.レア ロゼ2007

最初にレアを生産したパイパー・エドシックはマリリン・モンローのお気に入りのシャンパーニュとしてアメリカでは有名です
4のシャルル・エドシックと元は同じ蔵でしたが、3つに分かれて現在に至ります。
ですが、このレアはパイパー・エドシックから独立した単独のブランドとして登録されています。

レアはフランス革命以前に王妃マリーアントワネットに献上した歴史を表す、ティアラと指輪をあしらった素敵なボトルになっています
ロゼはこれまた貴重ですが生産数の記載がない。
セパージュは、シャルドネ60%、ピノノワール40%で瓶熟何と9年。
この07年が最初のロゼです
07年は気候の変動が激しく、生産者によって良し悪しが分かれたようですが、レアでは官能的なシャンパーニュが出来ました。
素晴らしいロゼです

9.ローラン・ペリエ キュヴェ・アレクサンドラ ロゼ2004

これは6と同じローラン・ペリエの上級限定のヴィンテージロゼです。
この特別な2004年のシャンパーニュは、ローラン・ペリエの前当主の故ドゥ ノナンクールの長女アレクサンドラの結婚式の際に、娘へのプレゼントとして作られた限定品です
父の愛が詰まった特別なキュヴェです
ピノノワール80%、シャルドネ20%ですが、セニエで作っています。
シャルドネを混ぜる事で長熟で骨格に強さが加わるそうです。
てんちょ、個人的にはこのシャンパーニュは経験したロゼの中で一番のロゼです

以上です。

しかし、7.8.9は値段が…
飲み物の値段か?っていうくらい
しかも、一回開けたらおしまいなんですよ

今後はお金持ちしかできないであろうラインナップ
てんちょの口に入る日は来るんだろうか…

因みにてんちょ、クロデゴワスのロゼは飲んだ事がありません
なので期待してます。


最後に今年発表になりました、世界で最も称賛されるシャンパーニュの一覧を載せておきます

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このランキングは、英国のアルコール飲料専門誌「ドリンクス・インターナショナル」が毎年選出しており、今年で10回目の発表になっています。
世界中の業界人300人以上が投票して決められています。

大体毎年同じ顔触れです
今年もトップはルイ・ロデレール
皆様、どれくらい知ってます?

28位のラリエ(アイのNMで1906年創業)が初ランクインですが、てんちょ知りません
ギ・ド・キュリアンにも載ってない。

ま、シャンパーニュは「浜の真砂」なので、全てを網羅するなんて至難の業です。
おすすめしませんが、ライフワークにしたい方はどうぞ頑張って














posted by cave MITSUKURA at 13:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月08日

故ジェンセン氏を偲んで


今日は名古屋でも5月並みの気温だそうで

午前中に業界向けの試飲会に行って(いいワインありましたよ)、お昼からは招待のメーカーズランチに出席しました

貴重な席にお呼びいただけて大変嬉しいです
今日のランチ会は、カリフォルニアのカレラです

本当はワインメーカーのマイク・ウォーラーさんが来日して講師を務めてくれるはずだったんですが、直前でコロナ陽性が判明して急遽欠席に
今日は、親会社のダックホーンから来日したカールさんが代役でご一緒してくれ、マイクさんはオンラインでカリフォルニアから参加になりました。

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美味しい高級中華だったのでマイクさんは残念そうでしたが、陽性判定以外では至ってお元気そうでした。

中華の個室が日差しが背中に当たってすごく暑い室内でした。
カリフォルニア(特にセントラルコースト)のピノノワールはやっぱり甘いね
区画ごとの違いもあってとてもいいんですが。
日本市場をとても大事に思ってくれてます✨

カレラの話はまた今度。
今日はあちこち忙しい日です。

花粉さえなければ最高なのに




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2023年03月06日

ロゼと思って飲んでもえーやん


昼間は上着要らないくらいの気温と日差しですね
帰り道が寒いのでコートは必要ですが。

今年の花粉はひどいもんですね
ほんと公害だわ



さて、今日も春っぽいワインを紹介します
この前の試飲会でいいなと思いまして、早速買ってみました。

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ガヴィオリ ランブルスコ・ディ・モデナ アンチェストラーレ2019 

イタリア、エミーリャ・ロマーニャ州の発泡ワインです
スプマンテよりも少し気圧の低いフリッツァンテです。
ワインはDOC、ブドウはソルバーラ100%

今日のはシリアルナンバー入りの上級品です
6838本中の2327本、とても少ない生産です ↓

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皆様、ランブルスコはご存知でしょうか?
結構知名度あると思いますが。

以前、カビッキオーリのランブルスコを紹介しました ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/archives/20220710-1.html

しかし、ランブルスコは色々細かくて、何だかよく分かりません
割りと何でもアリだし、その辺りはイタリアらしいかも



アンチェストラーレとは、フランス語のアンセストラルと同じで、タンクで発酵させているワインを発酵途中で瓶詰めした物を指します。
発酵中の二酸化炭素が瓶内に取り込まれるので発泡ワインとなるのです。
メトード・ルーラル(田舎方式)などとも呼ばれる古典的な手法です。

瓶内二次発酵と比べて、新たに糖分や酵母を添加していない分、優しい泡立ちとなります。
だからフリッツァンテ。
そして、瓶詰め後は澱引きもドサージュもしていない分、よりナチュラルなワインと言えるでしょう


ガヴィオリは1794年創業のとても古いランブルスコメーカーです
歴史と伝統もさることながら、モデナ郊外に醸造所と大規模なフェラーリ(車)の博物館(6000平方メートル)を持ってます

今日のランブルスコはソルバーラ種で作られている事から、なんでしょうけど、
外観は綺麗な濃い目のピンクなので、まるでロゼの様です
ランブルスコは赤でもフルーティですし、見た目は特に鮮やかなロゼみたいです。

春だし、ロゼでもいいんじゃないの
ダメかしら。

皆様、
チェラスオーロ
キアレット

という言葉を聞いた事ありますか?

どちらも濃いロゼを表すイタリアワイン用語ですが(イタリア語でロゼはロザート)、そう言ってもいいくらいの見た目です

ボトルが黒いので透けて見えないのが残念ですが。
今日のランブルスコではありませんが、HPにソルバラの写真があったので参考にしてください ↓

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こんな感じ、赤色が鮮やかですが透明感もある

味はすっきりした辛口です
甘さゼロ。

アルコール度数は11.5%なので、ランチやピクニック(花見)で飲んでもいいですね
春のワインに相応しい。

価格はランブルスコにしては多少立派かな、野口君2人半(高くはないでしょ)
おすすめです〜






posted by cave MITSUKURA at 17:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月04日

春の宴会にどうぞ〜


花粉がいきなりすごい事になってて、辛い
これからまだヒノキもあるんだなぁ


今日は新入荷の春らしいワインを紹介します

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デュルンベルク
イースター グリューナーフェルトリーナー2021
サクラ ツヴァイゲルト・ロゼ2021


可愛いラベルですね
今日のワインはオーストリア産です。

グリューナーフェルトリーナーツヴァイゲルトも多少は知名度が上がってきたように思います
GV(グリューナはこう略します)は夏に冷やして楽しむ方が増えたのでは。

デュルンベルクは、ニーダーエステライヒのヴァインフィアテルのワイナリーです
(今さらですが、オーストラリアじゃありませんので。コアラじゃない方ね

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オーストリアのワイン産地は国土の東に固まっています。
首都ウィーンを囲むように国土の北部に広がるのがニーダーエステライヒ州で、この中にカンプタールワッハウがあります
上記地図の黄色の地域です。

この州にはドナウ川が流れており、西のワッハウから東のカルヌントゥムまで8つの産地に分類されています。
今日のヴァインフィアテルは一番北の端に広がる地区で、単独の呼称(DAC)を持つ地区としてはオーストリア最大です
ブドウ畑は13911haもあります。

広い産地なので全てが同じ気候や土壌ではありません。
デュルンベルクは地区の北より、ファルケンシュタイン・バイ・ポイスドルフにあります。

ここですよ ↓

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この縮尺だとほぼ国境にあるように見えますね
ま、イメージとして北の方って事です。


このファルケンシュタインはニーダーエステライヒ(ニーダーは「低地の」っていう意味です)の中では標高が高く、日較差が大きいので夏の暑さが厳しくても(パノニア平原の暑さは北アフリカ由来なのでウィーンもめちゃ暑いんです)、夜に気温が下がる事で高貴なブドウが得られる独特の地域だそうです

もう暑いのが常態化してるワイン産地では、如何に夜の気温が下がる場所を選ぶか、が重要になってますね〜
新規の生産者は、みんなどんどん標高の高い方へ行こうとしてます

20年くらい前とは違って、カンプタールやワッハウの上質なワインが世界的に評価されるようになって、それまであまり脚光を浴びて来なかったこうした産地にも良い作り手が表れています

ワインメーカーのクリストフ・カーナーさんはこの地の出身ですが、元はワイン商で、祖父持っていたブドウ畑でずっと趣味程度にワイン作りをやっていそうで、本格的にワイン作りを始めたのはこの20年程だそうです。
資本を増やし、今ではこの地区でも有数の大規模ワイナリーへと成長しています

いい眺め ↓

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HPより、以下同様

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ワインも沢山の種類を生産しています、全て今日のワインと同じ、鳥が描かれているラベルです
ここはヴィーガンサステナブル農法の認証を持っています、それを表すのに相応しいラベルですね。


今日のワインですが、
白はイースター(復活祭)の名があるように、盛大なキリスト教のお祝いに飲むワインとしてフレッシュでフルーティ。
青りんごのアロマを持つ典型的なグリューナです
軽やかで春らしい辛口、すっきりしています。

ロゼはサクラ、日本向けですかね
圧搾後、2〜3時間マセラシオンして得られた色素です。
そこから低温発酵でアロマを大事にしています、香りは華やかですが味わいはキリっと辛口です

どちらもお花見にピッタリ
良く冷やした方が美味しいですよ。

価格もお手頃、野口君2.5人くらい

食卓にあるべきワイン、オーストリアです
春の食事に是非合わせてみてください〜







posted by cave MITSUKURA at 17:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月03日

ニュージーランドワインお勉強


気が付けば既に3月3日、ひな祭り
花粉が気になりますねぇ

システム変更や紙行程を廃止しようと思いまして、色々始めたのは良いんですが…
結構時間を取られてしまうもんですね、やってしまえばあとは楽なんでしょうけど
新システムへのデータ移行が一番の難関だわ


先月、ワインを馬鹿買いしたので今月は大人しーく、月末の決算を迎えたいと思ってます
でも新入荷もちゃんとありますので、順に紹介します。

今日は簡単に。
暫く忙しいのでこのパターンになりそ


先日、ニュージーランドワインのセミナーに参加しました

ワイナリーは南東のセントラルオタゴから、リッポン・ヴィンヤード
講師はご当主のニック・ミルズさん ↓

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セントラルオタゴという産地を聞いた事ありますか?
ここ ↓

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KIRIN HPより拝借

ニュージーランド南島はオーストラリアプレートと太平洋プレートがぶつかって出来た山脈が西側にそびえています。
セントラルオタゴは西風が運んでくる冷たい空気や湿気が山に遮られるので、温暖な大陸性気候を持つNZで唯一の産地です
(他地域はみな海洋性気候です)
NZ国内でも特にピノノワールの評価が高く、栽培面積も75%以上がピノノワールで占められています。

サブリージョンも6つあり、今日のリッポンはワナカに属しています。
大きなワナカ湖が畑のすぐそばにあって、風光明媚で喉かな場所です。

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HPより

セミナーの画像はもっと絶景が沢山あったのに、載せる写真がなくて残念

因みに、ニュージーランド最大の産地は皆様きっとご存知のマルボロです。
全体の6割強がマルボロさんなのです


リッポンはセントラルオタゴで真っ先に名前が挙がる古い生産者です。
最初にミルズさんの曾祖父がヨーロッパ系のブドウを植えようとした所、周囲が大反対したそうですが、温暖な気候のセントラルオタゴでならヴィニフェラ種の栽培も可能だというイタリア人の専門家の助言を受け、手に入る全ての品種を試験的に植えたのが1895年
すごい先駆者です

そして、驚くことにリッポンでは今に至るまで全てのブドウは自根です
接ぎ木なし。
それは最初から、栽培の傍らで育苗も行い、輸入に頼ることなく国内で若木の調達を可能にしてきたことが大きいでしょう

リッポンでは全てのワインはビオディナミで作られています
天体の運行や、たい肥の作成、プレパラート(自然界にあるもので作る農薬みたいなもの)など、いかにもビオディナミっていう単語が聞けます。

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片岩(スレート)

ワインはどれも優しい味わいですが、やっぱりピノノワールがびっくりするくらい美味しいです
(でもね、ブレンドでも6500円税別、単独区画だと諭吉越えです)
ソーヴィニヨンブランも特有の青さがなくてとっても柔らか、パッションフルーツなくても美味しいね。

個人的にはリースリングが最高に気に入りました
白桃の様なアロマ、こういうのが飲みたかったんだよ
(アルザスのゴムみたいなのや、石油しか香らないの、もう嫌なんですよ)

4月になったら買ってみようかな〜
人気ですぐに売り切れちゃうかな










posted by cave MITSUKURA at 19:05| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月26日

ナポリを見て飲め(替え歌風)


昨日よりは多少は寒さがマシな気がする今日の名古屋、お天気は快晴です
今週は気温がかなり上がりそうで、これで最後の寒さにして欲しいなぁ



今日は個人的に好きなイタリアワインの生産者&そのワインを紹介します
ワインは店頭にありませんが(取り寄せ可)毎度の備忘録です。

長いですがお付き合いください

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フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ

左から、
1.ドゥブル ファランギーナNV
2.カンパナーロ2020
3.シリカ2018
4.トリガイオNV
5.パトリモ2016
6.タウラージ2009
7.セルピコ2009


フェウディ・ディ・サン・グレゴリオは有名なので知ってる方が多いでしょう
カンパーニア州では一番と言ってもいいくらい、この土地のワインの発展に貢献しています。

所在地はイルピニアです、ここ ↓

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毎度の縮尺、地理感ない方へ

イルピニアは古くからの地方名ですが、現在は行政区としてはアヴェリーノ県になっています。
ワインの呼称では、DOCイルピニアとして名が残っていますので、聞いた事ある方もいるかと思います
聞いた事ありませんか??

因みにカンパーニア州は5つの県に分かれてます ↓

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WIKIより

アヴェリーノはナポリポンペイからもっと内陸にあります、ワイナリーの所在地は詳しくはここです ↓

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アペニン山脈の南端にあたり、ヴェスヴィオ火山の火山灰が堆積した土壌が多くあります。
標高が高く、日較差があります

フェウディ・ディ・サン・グレゴリオの創業は1986年とまだ若いのですが、耕作放棄されたブドウ畑を復活させ、土着品種に特価したワイン作りですぐに大評判になりました

アメリカで特に人気が出て、イタリア国内でも注目されたんじゃなかったかな、確か最初に投資したのがアメリカだったような。
(アメリカで人気爆発→国内でも人気、このパターンで成功してる蔵&銘柄はイタリアには結構多い)

戦後のイタリアワインは、経済的にも人手や販路にも困難な時代で、質より量が重視されるような時代が長くありました
バローロ然り、キャンティ然り。
カンパーニア州も同じか、さらに悪くそれ以下で、ワインが(高く)売れないからブドウ栽培をやめてしまう農家も沢山ありました。
そんな時代に危機感を感じた生産者が立ち上がり、イタリアワインの復活の為に尽力した結果、現在の様に様々な素晴らしいワインが生まれた訳です

フェウディ・ディ・サン・グレゴリオもその一つ。
点在するかつてのブドウ畑を900か所以上も手入れして、元々植えられていたブドウを世話し、収量を抑えたワイン作りに使用しています
耕作放棄された畑には農薬等全く不使用で、手つかずのブドウが樹齢だけを重ねていたので、オーガニックには最適。
しかも樹齢が高く、それは今でも重要な財産となっています

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樹齢200年のアリアニコ 輸入元HPより

土着品種を大事にしたのもいいですね
世界品種では既に名のある産地に太刀打ちするのは大変ですが、土地に根差した固有品種を生かせば唯一無二のワインになれるのですから

グレゴリオはまず、赤のタウラージで成功します

ギリシャ伝来と言われるアリアニコだけで作られるフルボディのタウラージは、あっという間に世界中で人気になり、グレゴリオの名前も同時に知名度を上げました
てんちょ、日本初入荷のセミナー行きました。
(確か25年くらい前、HPのCEOのPierpaolo Sirchさんの相貌が違うような… 昔の資料探してみます)

黒くて濃い外観、縁まで真っ黒、タンニンがはっきり分かるけれど果実も豊かな液体は、
強い、濃い、渋い
それが分かりやすかったのが、めちゃくちゃ受けてましたね〜
香りもムンムン、ブラックチェリーみたいな甘さにインクの様なヨード感ありで、ボリュームがすごくてびっくり。

でも、ちゃんと洗練されていたので、すごくいい印象でした
アリアニコ、今でも好きです。

そして、グレゴリオが成功した事で、創業当時には30数軒しかなかったタウラージの生産者は今では600とか800とかに増加しています
タウラージの知名度も格段に上がっています
功績は大きい。

そこから、他の品種やワインの種類も増やし、今では巨大企業に成長しています

こんなモダンなワイナリーです ↓

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HPより、以下同様

フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ Bottaia-storta.jpg
お金持ちなんだろうなぁ


長くなりましてすみませんが、ワインの説明です。

1.ドゥブル ファランギーナNV(白:泡 辛口)
発売当初はかなり話題になりました
シャンパーニュのジャック・セロスとのコラボレーションで作られました。
ファランギーナ100%
瓶内二次発酵で瓶熟最低2年の本格的なスプマンテ。

ファランギーナはカンパーニア州土着の白品種で、フィアーノと同じく香りが華やかでフルーティな品種です。
白桃やユリの花など、はっきり香るアロマと控えめな酸味が特徴です(てんちょ、個人的にはもっと酸味が欲しいけど)

2.カンパナーロ2020(白:辛口)
こちらはフィアーノ100%
バリック(小樽)を一部使用し、樽熟中にバトナ―ジュ(かき混ぜる事)しています。
瓶詰めまで10カ月程度、軽やかでコクがあるワインで、ブドウ由来のアロマが魅力です。

3.シリカ2018(赤)
シリカ100%
土着品種のシリカ、よく知りません。 ←すんません
そして飲んだ事ないんです ← 更にすんません
樽熟12ヶ月で瓶詰め、タンニンもあるのでミディアム〜フルボディらしい。
カンパーニア・ロッソIGT

4.トリガイオNV(赤)
アリアニコ100%ですが、ブレンドのNVなのでテーブルワインになっています。
カンパーニア州の代表品種であるアリアニコの良さを十分表現したお手軽な赤ワインです。
タウラージよりも軽やかですが、食事のお供にすると非常に良さを発揮します。
残念な事に生産終了するそうです。

5.パトリモ2016(赤)
これは重厚なボトルに詰められ、非常に大切に作られたワインです。
重い。
なんとメルロー100%
これには秘密があります
地元ではこの区画はずっとアリアニコだと思われていたんですが、調査の結果、フィロキセラの被害を逃れて持ち込まれたメルローである事がン判明しました。
標高の高いイルピニアの畑にはフィロキセラ害に遭っていない区画があり、冷涼で火山灰が堆積してる事も関係してるようです。
国際品種は栽培しないグレゴリオですが、これはそんな経緯で例外。
カンパーニア・ロッソIGT

6.タウラージ2009(赤)
ようやく本命。
アリアニコ100%、堂々のDOCGです
しかも2009年(現行は2016年)の熟成品です。
複数の区画のブドウをブレンドしていますが、グレゴリオでは所有する900もの区画を個別に管理していて、気温湿度なども個別に観測記録する非常に手間のかかる事をしています。
そうしたデータを総合的に判断し、タウラージに相応しい最高のブドウを毎年選出しているので、このワインが美味しくない訳がありません。

7.セルピコ2009(赤)
こちらは言わばタウラージの上級品ですが、イルピーニア・アリアニコ DOCとなっています。
アリアニコ100%ですが、このワインに使用されるブドウは150年以上接ぎ木されていない自根のブドウです。
区画にはオリーヴの樹や果樹園があり、伝統的な南イタリアの農業風景になっています。

フレンチオークで18ヶ月熟成後、瓶熟12ヶ月。
ベルベットの様なワインだそうです。
ワイン名のセルピコは区画のある村の名前です。
てんちょ、以前にこれ飲んだらしいが記憶が…


そして、6と7は特別なワインです

カンティーナ・プリヴァータという、輸入元独自の選抜ワインに付けられる名称で、
15の厳選された生産者の最良のヴィンテージワインだけが名乗れる、逸品の証明です
(なのでグレゴリオ以外もあります)

2009年のカンパーニア州は、総合的には気温が低めで雨が多い年だったそうです
春には気温が乱高下し、吹雪に見舞われた時もあったそうですが、夏には気温が高く日照も十分確保できました。
昼の暑さに対して夜の気温が下がった事が成功の要因になっています。
(標高高くて良かった)
収穫は前年よりも多く、良質のブドウだけを選んで作られています。

以上です。


そうだわ、白のアルベンテ入れ忘れました
まいっか。

グレゴリオは初ヴィンテージから数年して、ラベルを現在の様な小さなものに変更しています。
昔はポンペイの遺跡のモザイクタイルを描いた素敵なラベルでしたが。
変更の理由は、ワインが主役なのでラベルが前面に出るような事は好ましくないと考えた、からだそうです。
なるほどね〜


グレゴリオ、集中して飲みたいと思いと思います
ナポリ料理って何だろう〜

ナポリに再び行く日が来ますように


で、以下は後日の加筆です(2月28日)

2003年のセミナー資料(と自分のメモ)は見つけました。
が、もう一つ前があるはずなんだけど…(おそらく廃棄しちゃった)
この時すでにラベルが小さいものになっています。
やっぱりオーナー変わってますね。

セルピコ1999の試飲メモには、
「黒紫色で強い粘性、タニックで高アルコール、まだ非常に若く固い」って書いてます。
リリース直後ではそれはフルボディで、樽香もバリバリだったでしょうね
これが何故、タウラージを名乗れないのかは書いてない、気になる。

パトリモ2001も飲んでますね。
パトリモとはいるピニアの方言で「私の父」と言う意味だそうです。
O mio babbino=ジャンニ・スキッキ

「メルローらしい香り、まだ閉じていて固い。長い熟成が期待できる」
と書いてます、そりゃ2年ほどで飲めばまだ若すぎでしょう。
ポテンシャルの高さはよく分かったはずですが

それにこの当時は、オンニソーレと言うシリーズでシャルドネも作ってますね。
すっかり忘れてました

09に期待



えー、そしてタイトルですが、てんちょ、元歌を知りません
でへ







posted by cave MITSUKURA at 16:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月24日

パカレは文字通り「高値」の華


雨で寒い
最高気温が二桁の日があっても、最低気温が低いと暖かく感じませんねー(屋内にいあるから余計に)


2月も終わりが近づいてきましたが、一年に1回入荷のアレが入荷しました

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フィリップ・パカレ
写真は、
コンドリュー2021
ブルゴーニュ・ピノノワール2021
ブルゴーニュ・アリゴテ2021


毎年そうですが、まずはレジョルナルと白が入荷です。
赤は4月か5月になります(マールやビュル、来るかなぁ

毎年、値上がり&入荷減少で、怖くて予約も募れません
(希望本数多めに出しますが、何本来るか分かりませんので)

2021年は収穫激減のヴィンテージなので値上がりも仕方ないとは言え、
おーいってくらいの値上がりです

春の霜害で出鼻から収穫減が決定してしまった年ですが、夏はやはりかなりの暑さで、これからもこの猛暑との折り合いをどうつけるかが、各栽培家・醸造家を悩ませることでしょう
21年は8月にがよく降った事でブドウの生育が止まらず、生き延びる事が出来ました。

白は特に少ない年で、記録上最小だという声も多い。
霜害のストレスで生育が遅れ、夏の暑さがあっても9月下旬の収穫開始と、ここ10年程ではかなり遅い収穫になっています。

少ないですが、夏の雨のお陰で酸と果実味のバランスの良い、ブルゴーニュらしさが見られるようで、2021年に期待する造り手は多いようです
パカレでも最近の濃くて強い赤にはならず、エレガントで透明感のある赤になってるそうです。
でも数が無さすぎ

以下のワインは生産することが出来ませんでした

シャサーニュ・モンラシェ
シャサーニュ・モンラシェ・プルミエ・クリュ・モルジョ
ムルソー・プルミエ・クリュ・ジュヌヴリエール
ムルソー・プルミエ・クリュ・ペリエール
サン・トーバン・プルミエ・クリュ・ミュルジェ・デ・ダン・ド・シアン
シャンボール・ミュシニィー・ヴィラージュ


ダン・ド・シャンなくて残念…

そして、
ムーラン・ナ・ヴァン
ムルソー
ピュリニー・モンラッシェ

等は、作ってはいるものの、量が少なすぎて配分がほとんどないみたい

少しでも入荷しただけいい方??
(因みにピュリニー・モンラッシェ日本入荷は36本)



今回は写真以外にもコート・ド・ボーヌの白がいくつか入って来ましたが、輸入元では全て完売しています。
ひょえー

コンドリュー2万超え2本だけ
バタールモンラッシェ17万超え1本しかない

2020の在庫も少しありますので、ネット在庫ご覧ください ↓

https://cavemitsukura.com/shop/page/1/?s=%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%AB%E3%83%AC&post_type=product&per_row=4&shop_view=grid

21年の写真は少しお待ちください。
新規輸入で外観には全く問題ありません





posted by cave MITSUKURA at 16:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする