2025年04月10日

現代のシルリームスー


今日は雨の名古屋です
多少花粉がマシ、でしょうか。

てんちょ、体調がすこぶる悪くて、寝込むほどではありませんが絶不調です
花粉症がひどいのに加えて風邪を引いたので余計に悪化したようで…
頭痛がするし、味覚はイマイチだし
それでしばらくブログも書いていませんでした
途中まで書いては止め、書いては消し。


5月15日のシャンソン・ディナー会は満席になりました
お申し込みの皆様ありがとうございます
キャンセル待ちも承りますのでお店まで連絡ください



今日は簡単な備忘録です。
シャンパーニュ、フランソワ・スゴンデについて紹介します

IMG_4258.jpg

フランソワ・スゴンデ
左から、
1.グランクリュ ブリュットNV
2.ロゼ ブリュットNV
3.ラ・ロジェ グランクリュ ブラン・ド・ブランNV
4.クラヴィエ コンポシションNV
5.ヴィンテージ2016 グランクリュ ブラン・ド・ブラン
6.ピュイジュー グランクリュ レ・プティット・ヴィーニュNV


記載のないグランクリュは全てシルリーです

写真以外にもゼロドサージュと、Sermiers 1er CruBlanc de Blancs、赤白のコトーシャンプノワの生産があります。
今回は輸入がなくて手に入りませんでした


フランソワ・スゴンデはシャンパーニュファンなら知ってるべき優れたレコルタンです

広大なシャンパーニュで17の村だけが名乗れるグランクリュの一つ、シルリーにあります。

フランソワ・スゴンデ.png

モンターニュ・ド・ランスで北に位置するこの村は今ではとても小さな集落ですが、歴史的には非常に名高い場所なのです

まだシャンパーニュがスティルワインを生産していてブルゴーニュとライバルであった中世、「王だけが値する」ワインとしてシルリーワインの名前が挙げられています
そのきっかけは16世紀の終わりにあります。

この時代、宗教戦争に一応の終結を見たフランスではアンリ4世が即位してブルボン朝が始まりました。
この変わり身の早い王様、治世は概ね高評価されています
彼の宰相を務めていたのが、シルリーに城を構えるニコラ・ブリュラール(名門一族)で、彼は宮廷に自分の地所のワインを売り込むことに成功し、その質の高さが非常に好評だったそうです。
その後もシルリーワインは優れたワインとして知名度が高く続くのですが、発泡性のワインが主流になってくると今度はシルリームスーとして評判になります

やはりワインの評判がいいと言う事は、その畑のポテンシャルが高いと言う事であり、それがスティルであってもスパークリングであっても重要な要素であることには変わりありません

現代になって、シャンパーニュありきのマーケットではシルリーは小さな場所で、目立ったメゾンもなく注目度が低いかもしれません。
しかし、このフランソワ・スゴンデがあることでその名声は保たれていると言っても過言ではありません

因みに、Secondé=スゴンデ、だそうです。
Cなので、スコンデじゃないの?って思いますが、「ゴ」って濁るそうです。


創始者のフランソワ・スゴンデさん、わずか14歳で進学せず、この道へ入り、見習いとして仕事を始めたそうです。
最初は貸与だった畑ですが、1972年に最初の畑を購入しています
1976年に3haに畑を増やし、自分のワイナリーを興しました。

portrat-FS.png
HPより

現在、畑は5.5ha、マイイ、ピュイジュー、シルリー、ヴェルズネイのグランクリュを中心に、ピノノワール3分の2、シャルドネ3分の1を植えています
ただ、非常に残念なことにフランソワ氏は既に鬼籍に入ってしまっています。


17のグランクリュで最もマイナーな村であるピュイジュー、最近までこの名前をシャンパーニュにつけて生産しているのは、このフランソワ・スゴンデ、ただ1軒のみでした
それも近年始まったキュヴェです。
(今ではもう1軒、新しいレコルタンがいます)

ピュイジューは他のグランクリュの生産者も不思議に思うほど、小さくて目立たない場所です
とある有名生産者に「当時の村長に力があったんじゃないか」って言われたことあります…
まぁ、特級申請するしない、ってAOC制定当時と今では状況が全く違いますが、今となっては選ばれてよかったでしょう。

ピュイジューは面積が小さいこともありますが、ほとんどの畑をマイイの協同組合とモエ・エ・シャンドン、リュイナールが持っていますので、単独の名前を付けて販売されることがまずありません。
それ故、見かけない「幻のグランクリュ」になってしまっています

PUISIEULXsite.png

 ↑ だから、フランソワ・スゴンデがピュイジューを生産した時には、興味津々で是非扱おうと思ったものです
2009年が最初の生産です(シャンパーニュはNVです)

ヴィンテージを経て、値上がりしていますが、シャンパーニュ通であるならこれは飲むべき1本です
ミュズレも素敵なのです(額には入りませんが)



各キュヴェを簡単に説明します。

1.グランクリュ ブリュットNV

これが蔵のスタンダードです。
ピノノワール3分の2、シャルドネ3分の1と所有畑と同じ割合で、様々な区画のブドウを使用しています。
30%リザーヴワインを使用、MLFあり(以下全て同様)、瓶熟は18から24か月、ドサージュ8g(これもピュイジュー以外全て同じ)
年産25000本

2.ロゼ ブリュットNV

ピノノワール100%
20%リザーヴワイン、瓶熟24か月
年産4000本

3.ラ・ロジェ グランクリュ ブラン・ド・ブランNV

ピノノワール100%、全てシルリーグランクリュ
MLFに一部樽を使用、瓶熟18から24か月
年産2000本
なぜ名前がロッジなのでしょう…?

4.クラヴィエ コンポシションNV

3分の2シャルドネ、3分の1ピノノワール
10%リザーヴワイン、瓶熟24か月
年産2000本
音符がラベルに書かれていますが、クラヴィエ=鍵盤の名前がついています

5.ヴィンテージ2016 グランクリュ ブラン・ド・ブラン

シャルドネ100%、シルリーグランクリュのみ
MLFに一部樽を使用、瓶熟5年以上
平均年産2500本

6.ピュイジュー グランクリュ レ・プティット・ヴィーニュNV

ピノノワール50%、シャルドネ50% ピュイジュー・グランクリュのみ
リザーヴワインはソレラシステムで保存
MLFは樽で行う、ドサージュ6g
瓶熟24か月
年産600本以下

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SNSより 樽の準備中(シャンパーニュメーカーでは樽を使わない方がメジャーです)

さて、味覚が半分以下のてんちょ、飲むのやめよかな(弱気)

店頭には1と6があります。
ぜひ飲んでみてください〜










posted by cave MITSUKURA at 15:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月06日

南の冷涼ワイン


雨が上がって曇りの名古屋です
花粉が少しは落ち着いてきたでしょうか…

てんちょ、いまいち風邪が全快しませんで、その上花粉症もあって、味覚がピンチです
早く治って欲しい。



今日はこのワインについて書きます

ピュージー・ヴェイルVLPB15_1.jpg

ピュージー・ヴェイル ザ・コンツアーズ リースリング2015

オーストラリアの白ワインです

ミツクラにはオセアニアのワインがとても少ないのですが、その内の1本です。
今日はカンガルーの方です(いつもはウィーンの方の紹介が多いのです)

ピュージー・ヴェイルサウスオーストラリア州、バロッサにあるワイナリーです
1847年創業とかなり古い蔵で、イギリス人のジョセフ・ギルバートが始めました。


18世紀の後半に本格的な植民地化を進めたイギリスですが、その当時のオーストラリアは入植地というより流刑地としての役割が主体で、原住民との間に争いが絶えませんでした。
余談になりますが、アメリカ同様に白人がしれっと「自分の国」としていることに反感を持っている子孫の人たちがいるのは当然だと思います。
1851年に金鉱が発見されたことで一般人の移民が倍増していますので、ピュージー・ヴェイルの創始者の彼も同じように船に乗って旅してきた一人だと考えられます。

ギルバート氏はイングランドのウィルトシャー州、ピュージー谷の出身だったため、自身の入植地にも同じ名前を付け、ピュージー・ヴェイルとしました

ウィルトシャーはここ ↓

ピュージー・ヴェイル.png
ストーンヘンジがまぁ近い


この地の開拓者である彼は、リースリングを植え、それが今日まで続いています。

順調に成長を遂げた事業で息子さんに受け継がれた蔵は1930年代に一度衰退してしまいます。
この時期のオーストラリアでは、酒精強化ワインが大人気で、アルコール度数の低い普通のワインはあまり需要がありませんでしたので、軽やかなリースリングは特に売れなかったのでしょう。
他の品種に植え替えたりして段々生産が無くなっていきます。

1961年に新しいオーナーがピュージー・ヴェイルを買収して再興、ジャンツやダルリンプルと同じグループに属するワイナリーとして現在に至ります


ところで、蔵のあるイーデンバレーですが、Eden Valleyなので資料によってはエデンバレーと記載されています。
(ソムリエ協会の教本はイーデンバレーですが、グーグルマップはエデンバレーになってます)
まぁ、どっちでもいいのでしょうか。
現地では何と呼んでいますかね。

ピュージー・ヴェイル1.png

海に面した大都市アデレードから近いのですが、イーデンバレーは標高の高い地域で、ピュージー・ヴェイルも同様に冷涼な気候に恵まれています。
近年、とにかく暑いオージーの気候を考えるとこれは非常に貴重な事です


オーストラリアワインと言うと、シラーズと思う方が一番多いと思います。
またはしっかりした白の厚みのあるシャルドネ。
てんちょもそうです。

繊細なリースリングを思い浮かべる人は少ないでしょうが、ピュージー・ヴェイルは非常によくできています

特に今日のコンツアーズシングルヴィンヤードの特別品です

ピュージー・ヴェイル2.png
HPより

標高490〜440メートルの畑で、1969年植樹のリースリング100%
有機栽培で、樽の使用はなし。

冷涼な気候が理解できるような細く長いスタイルです。
爽やかでありながら陽気な雰囲気があるのは、やはりオーストラリアだからでしょうか?
ドイツやワッハウとは違いますね

アデレードから旅行に来たという方が絶賛していました
車で直接買いに行くって言ってましたね


今日のワインは10年熟成の2015年です

津田さんでおつりがくるくらいなので、お手軽とは言えないかもしれませんが、
新世界ワインでは中々飲む機会がない熟成リースリング、興味ある方は是非お試しください〜











posted by cave MITSUKURA at 15:05| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月04日

中華とブルゴーニュのマリアージュ


いいお天気の名古屋ですが、少し風が冷たいです
花粉よ、もう終わってくれ〜


イベントページに、5月14日のシャンソン・ディナー会の案内を載せました

シャンソン会ワイン.jpg

スーツァン陳名古屋.png

スーツァン陳さんにはよくお世話になっていますが、毎回とてもお料理のレベルが高くて美味しいです
ワインに合うように考えられたコース内容で、四川や中華だけじゃない広がりがあります。
ただ、飲んで食べてるだけでも十分幸せだと思います

是非、皆様ご参加ください





posted by cave MITSUKURA at 14:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月02日

時間がない


外はそれなりに暖かいらしいですが、店内はひんやりしてます
ワインにはいい環境ですが、寒い…


店頭にはいくつか新しいワインが入荷してきました

モンジャール・ミュニュレ
フランソワ・ミエ

等。

モンジャール・ミュニュレはやっとプティ・モン2022が買えました
もちろんケースでオファー出しても、来たのは数本ですが。

小さな区画で生産も少ないので、値上がりが激しいですが、「まだ良心的」な価格で買えました。
1本自分が欲しいわ

フランソワ・ミエ白が2種類(マルサネとオートコート)とヴォルネイが1種の合計3種。
白って飲んだ事なくて、どうなんでしょう??


ちょっと忙しくて紹介できませんので、また週末にでも
まっててちょー(名古屋弁?)





posted by cave MITSUKURA at 16:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月01日

4月バカってもう死語?


今日は4月1日

今日から新年度ですね
何も変わらないカーヴミツクラですが。

アルバイトと正社員の募集は引き続き行っております


今日はエイプリルフールですから、何か面白い記事でもあるかと思っていましたが、世相が暗いせいかほとんど見かけませんでした
世界も日本も余裕がないのね。

それに、エイプリルフールって、罪のない誰も傷つかない嘘を言うべきですね
火星に支店を出すとか、先祖が夢枕に立って財宝のありかを教えてくれた、とか
バカバカしいのでお願いしたい

フランスではエイプリルフールは、Poisson d’Avril=ポワソン・ダヴリルと言います

「4月の魚」って意味ですが、なぜ魚なのか、これまで理由を説明してくれる人がいません
フランスでは魚の形のお菓子屋パイを売っています。
子どもいたずらで、魚の絵を描いた紙を背中に張ったりします。

嘘でもいいから、ジョニー・デップかブラッド・ピットが来ないかなぁ





posted by cave MITSUKURA at 20:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月29日

コレクションという逸品


今日は気温が低めで肌寒い名古屋です

てんちょ、花粉症が酷くて…と思っておりましたら、どうやら風邪を引いたらしい
原因に思い当たりませんが、引いたもんはしゃーないです、早く治したい。
皆様もご用心ください。


日本の山火事もようやく鎮火されてきたようですが、世界ではミャンマー地震、アメリカ東海岸のこれまた山火事等、自然災害が続いて嫌ですね
アメリカの山火事も極度の乾燥によるものだそうです。

てんちょの実家近くの山林でも何年かに1度くらいで小規模の自然発生的な山火事があって、被害もなく消防の尽力ですぐに鎮火していましたが、
「これで来年は蕨が豊作だ」
などと喜ぶ声があったり、ある程度の山火事は自然のサイクルとして受け入れられていたと思います
オーストラリアでは山火事がないと種子が撒かれない植物があったり。

ただ、今は様子がまるで違いますね
気候変動のせいで食糧事情が変わるって、本当に身近な事になってきたのかも。



もう来週の火曜日は4月1日ですね
新年度かぁ、早いですー


それには無関係ですが、
今日は有名ですが、珍しい(存在の)シャンパーニュを紹介します
暇なんでいっぱい書いちゃお

IMG_4296.jpg

IMG_4295.jpg

ドラモット コレクション2007

下手な写真…
許せ

シャンパーニュです


ドラモットは知ってる方が多いと思います
現在サロンの弟的な存在になっていますが、実はドラモットの方が親会社です。


年産70万本
自社畑はコート・デ・ブランに6ha、全てグランクリュ
(やはりネゴスなので買いブドウ多めですが、厳しい基準があります)
ストックは350万本弱
40%をフランス国内で消費しています

ドラモット1.jpg
公式SNSより


メニル・シュル・オジェの代表的メゾンで、サロンの隣にあります ↓

ドラモット.png

前の道がかなり狭い(残念ながら私行ったことありません)
エペルネから車で30分くらいです


ドラモットは先日紹介しましたランソンと実は元々同じ蔵なのですが、双方共にその点にはHPの歴史でも一切触れていません。
仲悪いの??

ドラモットは1760年創業です
創業者のフランソワ・ドラモットは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの1級キュミエールの畑の所有者で、1748年にアイのワイン商の娘であるマリー・クロード・テレーズと結婚したことでシャンパーニュメゾンへの道が開かれています。

フランソワには3人の子供があり(息子二人と娘一人)、次男のニコラ・ルイマルタ騎士団に入団したことで、のちにランソンはマルタ十字を紋章に使用することになります。
(ランソンの名前の元になるジャン・バティスト・ランソンはニコラ・ルイの死去の9年前の1828年にドラモットに入っています)


ちょっと脱線しますが、マルタ騎士団が元はセント・ヨハネ騎士団と名乗ってロードス島に居城を構えていたことはご存知の方が多いはず。

このセント・ヨハネ騎士団の基礎は、1096年の第1回十字軍の際にエルサレムで設立された病院兼巡礼者宿泊所です。
それが次第に軍事的要素を帯びていくのですが、エルサレム王国の防衛の必要から考えても、当然の変貌だと思います。
エルサレム周辺でのキリスト教徒の最後の領土のアッコンが陥落すると、彼らはロードス島へ移動しここを占拠(ならず者やん)、居城を築いてイスラム教徒の防衛線となります。

そもそもの十字軍ですが、キリスト教徒への呼びかけを始めた教皇ウルバヌス2世シャンパーニュの出身で、その前はランスを経てクリュニュー修道会に身を置いていました。
それもあって、第1回十字軍への参加はシャンパーニュ出身者が多かったんです。

十字軍に参加することが当時は信仰の証であったでしょうし(免罪目的でも)、騎士団に入ることは貴族の子弟にとっては大変な名誉でした。

ニコラ・ルイ・ドラモットが入団した頃は、すでに騎士団はロードス島を追い出されていましたが(1522年スレイマン1世の恩情で撤退できた)、その後も地中海のキリスト教徒の前線として活躍していました。
その後ナポレオンに侵攻されて存続の危機を迎えましたが(それでニコラ・ルイはシャンパーニュに戻った)、この名誉集団は現在も存続しています。

このように何百年にも渡り、シャンパーニュと騎士団には深い関りがあったんです

因みに、教皇ウルバヌス2世は、出身地のワインが大好きだったそうで、シャンパーニュ産のワインを持って行くと上機嫌で謁見を許されたとか
当然、当時のシャンパーニュワインはスティルワインでした。



話をドラモットに戻して。

このドラモットは最初はランスにメゾンを構えて19世紀にはロシア帝国からスペインまで広くシャンパーニュを輸出していましたが、その後は衰退したのか、1927年にノナンクール家(ランソンの一族で1938年にローラン・ペリエの所有者にもなっています)に買収され現在のメニル・シュル・オジェに再興されています。
そしてノナンクール家は1988年にサロンを買収し、同じ経営となって現在に至っています。


うーん、やっぱり、シャンパーニュメゾンの変遷はややこしいですね
ブルゴーニュの婚姻関係もそうですが、あの人があっちに行って、あそことここがくっついて、あれがあれを買収して…



ドラモットのモットーはVive et me Ama
ずっと愛して? (直訳:生きて愛して)なんだかこれまたこっぱずかしいですが
子供ですんません


さて、肝心の今日のシャンパーニュについて書かねば(長くなってすみません)

現在、ドラモットでは通常4つのキュヴェを生産しています。

ドラモット3.jpg
公式SNSより

ブリュットNV
ブリュット・ロゼNV
ブラン・ド・ブランNV
ブラン・ド・ブラン ミレジメ

です。

そして、今日の黒ラベルのコレクション特別なキュヴェです。

ドラモット4.jpeg

特に良いとされたヴィンテージのみを15年以上熟成させた上級品です
1999年、2002年がHPには載っています。
全てシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン、もちろんグランクリュ100%です。

ドラモット2.jpg
公式SNSより

2007年は天候が急変した難しいヴィンテージです
嵐が来たり、雨が続いたりと天候が安定せず、誰もが諦めた夏の終わりに太陽が戻ってうまく収まったというドラマチックな年です。
ブドウはメニル・シュル・オジェ、アヴィーズ、クラマン、オジェの4つの村から来ています。

「まだ熟成の余地がある」一方で、既に円熟した複雑さを見せるこの1本。
美食のお供に最適 とのお墨付きがあります。


このシャンパーニュ、店頭での販売は今はありませんが、取り寄せ可能かどうか問い合わせは出来ます。
定価で143000円税込です。

た、高い
いつの間に…

コレクションのアソートがあるんですが、一度買って飲んでみたいと思っていますが、
一体いくらになるんでしょうね…


飲んでみたいですね〜















posted by cave MITSUKURA at 14:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月27日

掘り出し物


気温上昇はいいとして、花粉と黄砂がひどくてとても辛いです
名古屋の空は霞んでいます

体調もすこぶる良くない
喉がイガイガするし、頭痛もしてて発熱の前みたいです、こんなにひどいのは初めてかも



月曜の棚卸は無事に終わりました
多少のミスが発覚したものの、概ね問題なく。

でも、売れずに1年残っていたワインもあるんですよね…
がーん

まぁ、価値の低い物ではないので(むしろ高額で売れなかったんだしょう)、焦らず置いておこうと思います

元より、ほとんどのワインが正規品である事に加えて、気温を含め保管の環境には十分注意していますので、どのワインも安心してお買い求めください



残っていたワインで、今見るとお値打ちなワインを紹介します

…裏にしまってあって、店頭に出せていませんでした
バカバカバカ

ルイ・ジャド マジ・シャンベルタン2014

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長熟を考えた重厚なボトル。

1本だけですが、税込み4万円台のお値打ちワインです
今なら10万越え。


同じ価格で、アルマン・ジョフロワのマジ・シャンベルタン2018もあります ↓

ジョフロワ.jpg

https://cavemitsukura.com/product/%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%b8%e3%83%a7%e3%83%95%e3%83%ad%e3%83%af%e3%80%80%e3%83%9e%e3%82%b8%e3%83%bb%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%99%e3%83%ab%e3%82%bf%e3%83%b32018/

これもオススメ。



あと、気軽なお値段とは言えませんが ↓

デュガ・ピィ マゾワイエール・シャンベルタン2020

デュガ・ピィ.jpg

https://cavemitsukura.com/product/%e3%83%87%e3%83%a5%e3%82%ac%e3%83%bb%e3%83%94%e3%82%a4%e3%80%80%e3%83%9e%e3%82%be%e3%83%af%e3%82%a4%e3%82%a8%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%99%e3%83%ab%e3%82%bf%e3%83%b320/

デュガ・ピィが所有するマゾワイエールの区画でも大きな石ころがごろごろと転がる、シャルムとは異なる土壌。
シャルムよりも明らかに堅牢なボディをもち、タンニンはキメ細かなものの豊富に存在。ミネラル感がまたストラクチャーの強さを感じさせる。明らかに長期熟成タイプ。

0.23haしかない所有区画です。
年産2000本前後、シャルムと分けてわざわざ作っています

隣り合う、シャルムとマゾワイエールのグランクリュ。

こんな理由があって別々になっています(以下、輸入元より抜粋)

特級マゾワイエール・シャンベルタンは隣接するシャルム・シャンベルタンを名乗ることも可能だが、このドメーヌでは別々に醸造している。正確にいえば、マゾワイエールが3分の1混ざったシャルムとマゾワイエール単独のワインがある。
最初に所有したマゾワイエールはシャルムと近接した区画で、土壌的な差が見られなかったため、シャルムに混ぜてひとつのキュヴェとした。
一方、2004年に新たに買い足したマゾワイエールは、グリザールの谷間から流れ出た洪石土により畑の表面を大きな石が覆う。
ワインの性格もまったく違うため、ベルナールは単独のキュヴェにしたという。
試飲の順番はシャルムの後にマゾワイエール。後者のほうが圧倒的に堅牢なスタイルのワインだ。


以上

3つ、試飲するチャンスなんてまずないだろうなぁ

因みに2022年の定価は22万円です
どっひゃー

うーん、その内「会費5万円で好きなワインを選んで飲む会」でもやろうかな。

在庫削減
(言うほど困ってませんが)






posted by cave MITSUKURA at 15:36| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月23日

明日は臨時休業です


急に夏に近づいてしまった感のある名古屋です、今日はコートなし
外に比べて店内はひんやりしてるのですが。

表は花粉黄砂まで飛んでるらしい


明日は棚卸で休みなので、ご来店いただけません。
どうかお許しください


うーん、今日は何も書く気がしません。
明日何か掘り出し物があったら(ない方が本来ですが)、紹介します

posted by cave MITSUKURA at 16:06| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月21日

法王献上酒


予想最高気温は高い(19度)のですが、朝の名古屋は寒かったです

市内でも早咲きで有名な東区の大寒桜は既に開花しています
この1週間で満開になるでしょう(夜桜を撮影する人が多くて夜に人が増えるとびっくりします)



来週の月曜日、3月24日は棚卸で臨時休業しますので、ご了承ください。
来ちゃダメですよ
もう一度、日曜にも告知するつもりですが。



今日は気を取り直して、先日消えた記事をもう一度書くことにします

先週、フランス、コート・デュ・ローヌ南部の生産者のセミナーに行ってきました。
滅多に来日しない生産者なので、とても貴重な機会でした

来日したのは、シャトー・ヌフ・デュ・パプクロ・デュ・モン・オリヴェからご当主のティエリー・サボンさんです

IMG_4281.jpg

クロ・デュ・モン・オリヴェは、1932年創業で現在4代目の家族経営のドメーヌです。

クロ・デュ・モン・オリヴェ1.jpg
輸入元HPより

創業者はティエリーさんの曽祖父のセラファンさんで、シャトー・ヌフ・デュ・パプ協会にも所属し、36年のフランス最古のAOC取得にも尽力した方です
現当主のティエリーさんも、今、協会の長を務めています。

ドメーヌはパプの町のど真ん中にあります ↓

シャトー・ヌフ・デュ・パプ.png

ティエリーさんの息子ジョセフ・サボン氏(ティエリーさんの祖父)の時代に大きく成長しましたが、彼には息子が3人おり、2012年に相続の関係で畑を減らしています。

フランスでは古くからのイギリスの長子相続(しかも男子のみ、現在は撤廃)とは異なり、サリカ法が残っていた事もあり、女性にも相続権があって、子供が均等に財産を分けることになっていました。
その為、ドメーヌは世代を経るに従い細分化されてしまう傾向にあり、さらに相続税が非常に高額な事もあり、ドメーヌの継承の上での問題となっています

そこで、13年からクロ・デュ・モン・オリヴェでは、畑の減少に対処すべく、ローヌ川右岸のリラックに新たに畑を取得しています
(シャトー・ヌフ・デュ・パプは左岸です)

因みに、ドメーヌ名の「クロ・デュ・モン・オリヴェ」は、所有する最大の区画、Montolivet =モントリヴェの名前を取って付けられました。
ここ ↓

シャトー・ヌフ・デュ・パプlieuxditss.jpg
www.chateauneuf.dkより

細かくて見えませんね…
パプの畑は合わせて3400ha以上もありますので、リューディも非常に多いのです。


シャトー・ヌフ・デュ・パプはパプの町を中心に5つのコミューンからなっています。

シャトー・ヌフ・デュ・パプ
クールテゾン
オランジェ
ソルグ
ベダリード


オランジェの町が歴史的には古いですね、ローマ人が入植したのはここです。
そのずっと前にギリシャ人がマッセリア(現在のマルセイユ)に移住していますので、ブドウ栽培の歴史は2000年以上あります



セミナー中は、スライドで全ての試飲ワインのリューディを説明してくれるのですが、基礎知識がないので、どれがどこか全然分からなかったです
しかも早いし、どんどん進むのでついていけませんでした。
お店で復習してます

さらに真ん中あたりに座ったら、スライドは全然見えないし
残念 改善求む。



パプのワインは95%以上が赤ワインで、クロ・デュ・モン・オリヴェの生産もほとんどが赤ワインです。
ですが、今後は白やロゼの比率を増やす考えだそうです

試飲で出ました、リラック・ブラン2023は、グルナッシュ・ブラン、クレレット・ブランシュ、ユニブラン(あと内緒の1種類)の珍しいブレンドでしたが、非常に上品な酸がある爽やかないいワインでした
軽やかなスタイルで、樽を使用してるとは思えないくらいです。
今後に期待できますね

ティエリーさん、非常に謙虚で誠実な方だと思います
代々受け継がれてきた伝統を尊重し、自然に敬意を払い、努力を惜しまない姿勢は、出来たワインを飲めばすぐに良さが分かるほど、良く伝わってきます
26年にはオーガニックの認定を受ける予定だそうです

クロ・デュ・モン・オリヴェ.jpg
輸入元HPより

畑はゴブレ(株仕立て)、少しガレ(丸い石)も見られますね。



試飲は8種類、どれもレベルが高い

IMG_4282.jpg

そしてお値段もね…

店頭には、ヴァンドペイの赤と、シャトー・ヌフ・デュ・パプのイグレック2017があります
このイグレック、日本向けだけの特別なキュヴェなんです。

力強く、濃厚で古典的な赤ワインで、ちょっと懐かしいかも。
今って、なんでも「エレガント」と言って軽やか綺麗になっちゃってますが、こういう重厚どっしりでも洗練されてるワインも大事だと思います
新世界の甘い赤ワインとも違うんです。

個人的にはカスレを合わせたい
是非飲んでみてください〜










posted by cave MITSUKURA at 14:52| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月20日

南仏のロマネコンティとは


今日はお彼岸ですね
日が長くなるのは個人的には嬉しいですが、あまり急激に暑くならないでほしいものです。

昨日はいいメルローを発見しました。
多分4月入荷になりますが、また紹介したいです



店頭には再び、このワインが入荷してきました

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ラ・グランジュ・デ・ペール ルージュ2021

今回は赤のみの入荷です。
白の輸入がなかったらしい、残念

このワイン、ヴァンドペイなのに非常に洗練されており、人気が高いです。
ラングドック他のAOCにならないのは、カベルネなど規定外の品種を使っているためです。

現在はご兄弟の片方だけの運営ですが、経営が続いていてよかったです
畑の面積も非常に小さいので、生産量もごくわずかです。
しかもブルゴーニュ・グランクリュよりも低い超低収量です
高くなってますが、人気の訳もうなずけます

6本しかありません。
お早めに〜





posted by cave MITSUKURA at 14:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする